~豊富なバイオフィルムの発生源から対策までじっくり解説~
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第1講:バイオフィルムの発生事例と効果的対策および評価
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【趣旨】
第1講では、まず、バイオフィルムの主役である微生物について述べ、その特性を十分に理解していただくとともに、その制御方法についても触れる。微生物の特性をふまえたうえで、バイオフィルムの正体とどのように形成されるかを学んでいただく。
【プログラム】
1.微生物とはなにか
1.1 微生物の大きさ
1.2 細菌の電子顕微鏡像
1.3 微生物の種類
1.4 細菌の構造
1.5 細菌の増殖
2.微生物制御
2.1滅菌と消毒
2.2滅菌方法
2.3消毒方法
3.バイオフィルムの正体
3.1肉眼的所見
3.2顕微鏡所見
3.3培養所見
3.4分離株の菌種同定
3.5細胞外マトリクスの解析
4.バイオフィルムの構造
4.1走査型電子顕微鏡所見
4.2 概念図
5.形成過程
5.1 バイオフィルムの形成過程
5.2 クオラムセンシング
【演習問題】
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第2講:バイオフィルムの発生事例と構成菌種の多様性
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【趣旨】
第2講では、微生物の取り扱いから検査法などを概説したのち、どこでも発生するバイオフィルムの主な発生事例を紹介する。
さらにバイオフィルムの構成菌種が多様であることも知っていただく。
【プログラム】
1.微生物検査
1.1 取り扱い
1.1.1 バイオハザード
1.1.2 バイオセイフティー
1.2 細菌の培養
1.2.1 培地
1.2.2 無菌操作
1.3 染色
1.3.1 グラム染色
1.3.2 染色所見
1.4 鑑別・同定
1.4.1 分離培養
1.4.2 性状検査
1.5 遺伝子検査
1.5.1 増幅法
1.5.2 菌種の同定
1.5.3 型別
2.バイオフィルムの発生事例
2.1 住環境
2.1.1 浴室
2.1.2 洗面台
2.1.3 台所
2.2 医療関連
2.2.1 内視鏡
2.2.2 カテーテル
2.2.3 透析機
2.3 環境関連
2.3.1 冷却塔
2.3.2 温浴施設 (浴槽)
2.4 ヒト (バイオフィルム感染症)
3.バイオフィルムの構成菌種
3.1 出現集落数
3.2 分離菌種
3.3 分離株の特性
【演習問題】
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第3講:バイオフィルムの対策と評価
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【趣旨】
第3講では、これまでのバイオフィルム発生評価法に加え、近年、新たに考案されたバイオフィルムの評価方法について学んでいただく。
また、現状でのバイオフィルム対策について、発生防止技術と除去技術に分けて紹介する。
さらに、実例として、製造環境におけるバイオフィルムの発生事例についても述べる。
【プログラム】
1.バイオフィルムの発生評価法
1.1 生菌数測定
1.2 染色
1.3 遺伝子検査
1.4 顕微鏡観察
2.バイオフィルム評価に関する新しい方法
2.1 MBEC (最小バイオフィルム除菌濃度) の測定
2.2 WST法 (微生物活性の測定)
3.バイオフィルムの発生防止技術・除去技術
3.1 バイオフィルムの発生防止
3.1.1 微生物付着
3.1.2 付着・増殖の阻止
(1) 表面改質
(2) 薬剤
(3) クオラムセンシング
3.2 バイオフィルムの除去技術
3.2.1 洗浄・殺菌
(1) 湿式洗浄
(2) アルカリ剤の洗浄効果
(3) 次亜塩素酸の洗浄効果
(4) 界面活性剤の併用効果
(5) 塩素系アルカリリフォームの洗浄効果
3.2.2 分解酵素
3.2.3 バクテリオファージ
4.バイオフィルム対策の実際
4.1 水環境
4.1.1 冷却水系
4.1.2 浴槽水系
4.1.3 給湯水系
4.2 食品製造
4.3 歯科領域
4.4 医科領域 (バイオフィルム感染症対策)
5. 製造環境におけるバイオフィルムの発生事例 (対策)
5.1 原因菌の分離・同定
5.2 原因菌の増殖特性
5.3 原因菌のバイオフィルム形成能
5.4 原因菌の除去効果試験
【演習問題】