2014年08月20日(水)
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薬物吸収に影響を与える因子、体内分布、薬物代謝に関与する酵素、排泄パターン、薬物動態からみた薬物相互作用と臨床。
In vitroにおいて望ましい薬理作用が認められたとしても、経口投与製剤では吸収されなければ、医薬品としての価値はありません。従って、経口投与医薬品の開発ではその吸収をいかに担保するかが重要であり、吸収に関与するトランスポーター等に対する知識は医薬品開発にとり極めて重要です。さらに、薬物は多くの場合生体にとって異物であり、生体は薬物を取り込んだ瞬間からいわゆる解毒を目指した活発な反応を開始します。一方、ヒトは薬効を期待して薬物を服用するため、代謝、排泄を受ける前に薬効を発揮させる必要があります。医薬品開発の難しさの一つは、この相反する事象にあり、薬物動態研究の重要性はいかにしてこの点を克服するかにあると言っても過言ではありません。また、臨床の現場では複数の医薬品が投与されることも多く、そのような場合薬物相互作用に基因する副作用が発現し、生命が脅かされる事態も起きています。
本講座では、以上のような医薬品開発及び実際の服用において考慮すべき薬物動態学的観点を、最新の情報に基づいて解説いたします。
1.はじめに
2.薬物吸収に影響する因子
2-1 薬物に由来する要因
2-1-1 安定性
2-1-2 溶解性/脂溶性
2-2 生体に由来する要因
2-2-1 初回通過効果
3.血中濃度及び体内動態
3-1 血中濃度
3-1-1 分布容積
3-1-2 バイオアベイラビリティ
3-1-3 全身クリアランス
3-1-4 半減期
3-1-5 血漿蛋白結合
3-2 組織分布
3-2-1 組織分布を規定する要因
4.代謝
4-1 第I相代謝反応と関連酵素
4-2 第II相代謝反応と関連酵素
4-3 代謝に影響する因子
4-1-1 加齢
4-1-2 腎及び肝機能障害
4-1-3 人種差
4-4 代謝酵素に由来する薬物相互作用
5.排泄
5-1 排泄様式
5-2 排泄に影響する因子
5-1-1 加齢
5-1-2 腎及び肝機能障害
6.薬物動態を考慮した創薬
6-1 プロドラッグ
6-2 製剤化における留意点
【質疑応答・名刺交換】