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空調設備の役割は、医薬品の品質を保持し、安定供給を担保し、かつ製造環境の塵埃、微生物をいかに効率よく排除するかです。規制内容に多少の差はあるものの各国の医薬品GMPで、無菌工程の空調システムに関しては、明確な規制が示されている一方、固形製剤等の非無菌工程の空調システムに関しては、製品の品質および純度に重要な影響を与えるか否かは各製品、工程の特性によるため、製造業者の判断に委ねられています。このことが必要以上に設備内容へのエスカレートを生んだ一因となっています。
空気処理システムの位置付けは、設計・施工・試運転・保守のあり方によっては、汚染及び交叉汚染を引き起こす要因ともなり、また汚染および交叉汚染を最少になることも可能な「製造を支援するシステム」の1つです。
本講座では、空調システムに対するPIC/S、FDA及び日本の要件比較等について解説します。
1.GMPでの空調システムの規定
1-1 GMPの国際調和
1-2 PIC/S GMPへの対応
2.空調システムのバリデーションの進め方
3.空気清浄度の基準
3-1 清浄度と換気回数
3-2 クリーンルームの環境について
3-3 クリーンルームの方式・形態の種類
4.清浄空気の測定方法
4-1 測定頻度・回数
4-2 サンプリング方法
4-3 測定位置
4-4 空中浮遊菌および落下菌の測定
5.清浄度のクラスと作業内容
5-1 各区域での作業内容
5-2 無菌操作区域
6.汚染防止、清浄度保持のための室圧・差圧管理
6-1 無菌製品の差圧管理のカスケード
6-2 室圧及び空気の流れ
6-3 無菌製品の差圧管理 生物学製剤、ペニシリン
6-4 同時異種非無菌を製造する交叉汚染防止に留意した空調
6-5 異種製品の同時生産がなく、廊下での交叉汚染がない場合の室圧・空気の流れ
7.空調の全体システム
7-1 原薬バルクの設備区分
7-2 空調設計の最低必要条件
8.空気の流れ
8-1 作業台周辺の空気の流れのスモーク・パターンテスト
8-2 クリーンベンチでの人の作業と空気の流れ
9.アイソレーション・システム
10.HEPAフィルターのリークテスト
11.空調処理システムのバリデーション
11-1 バリデーションの実施項目と対象範囲
11-2 測定方法
11-3 判定基準
11-4 評価と処置基準
12.空調処理システム選定の諸条件
13.制御とモニタリング
14.保守・メンテナンス
【質疑応答・名刺交換】