2014年11月10日(月)
10:30~16:30
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30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。
・高分子化学の基礎事項
・アクリレートの合成と分子特性
・ラジカル重合の基礎理論,制御法
・アクリルポリマーに関係する工学的事項
アクリルポリマーは、準汎用プラスチックとして生活の様々な分野で広く使用されている。近年,その高性能化,高機能化,カーボンニュートラルを志向して,その原料であるアクリルモノマーの新規開拓,多官能化が盛んであるが,置換基の立体障害,分解・脱離,重合副反応等によってモノマーの重合能が低下することが多かった。そのような中,最近,これまでアクリレートの重合法として工業的に汎用されてきたラジカル重合法に大きな進展がみられ,分子設計,材料設計の手法が大きく変わろうとしている。
本講では,アクリレートの基礎化学,最近の合成・重合法の進展,工業化の問題点,今後の課題等について分り易く講述する。具体的には,まずモノマー,オリゴマーの構造と分子特性,およびその新しい合成法と官能基導入法について紹介したのち,重合,特にラジカル重合の素反応,速度論的解析の基礎と進展について解説し,工業生産における課題と克服,重合の特徴と分子量および立体構造の新しい制御手法について,トッピクスも織り交ぜながら講義を進める予定である。さらに,生成ポリマーの機械・熱・光特性,高性能化,および機能化についても言及する。
1.モノマーとオリゴマーの種類と特徴
1-1.高分子化学の用語
1-2.モノマーとオリゴマーの分類
1-3.バイオ-由来モノマー
1-4.モノマーとオリゴマーの分子特性
2.重合の基礎
2-1.分類と特徴
2-2.アニオン重合とラジカル重合の比較
2-3.重合速度論(ラジカル重合)
2-4.素反応の解析と工業生産における課題
2-5.共重合
3.リビングラジカル重合による分子量の制御
3-1.リビングラジカル重合の用語
3-2.分類と特徴
3-3.重合方法の選択
3-4.重合に及ぼす光、圧力の影響
3-5.イオン液体中およびマイクロリアクター中での重合
4.ラジカル重合による立体構造の制御
4-1.高分子立体化学の用語
4-2.分類と特徴
4-3.化学的な構造制御の方法
4-4.物理的な構造制御の方法
4-5.構造制御モデルによる立体規則性およびラセン高分子の合成
5.ポリマーのキャラクタリゼーション
5-1.分光学的方法
5-2.クロマトグラフィー等による特性化
6.高性能化と高機能化
6-1.放熱性および耐熱性と分子構造の相関
6-2.分子構造の諸因子と機械特性の関係
6-3.接着,密着,封止性能向上の因子