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防振ゴムの耐久信頼性開発は、自動車メーカーが条件提示を行い、部品サプライアーが設計試験を行う形態が多いと思います。しかし、寿命推定に必要なゴムの特性について、自動車メーカーのエンジニアは必ずしも詳しくは無く、サプライアーにとって秘匿の範疇に入ることが多いのが実情です。また、部品の使用環境も自動車メーカーからサプライアーへ伝わりにくいと認識しています。この二つの情報を融合して始めて適切な耐久試験条件の設定が出きると考え、小職はその実現にチャレンジし、その結果ひとつの試験条件設定技術を提案できました。
今回は、耐久寿命予測の基礎と寿命予測に必要なパラメータの設定について解説致します。その上で耐久試験目標設定のポイントをご理解して頂きたいと思います。
1.疲労寿命の考え方
1-1.信頼性の定義
1-2.寿命推定の方法
1-3.市場負荷の捉え方
2.防振ゴムの疲労寿命予測の問題点
2-1.寿命予測の問題点
3.防振ゴムの機能と特徴
3-1.防振ゴムの機能と劣化
3-2.一般的なゴムの特徴
3-3.自動車シャシーの環境条件
3-4.疲労強度の特徴
3-5.自動車シャシーでの材料選定
4.マイナー則とS-N線図
4-1.マイナー則の適用と疲労被害度の算出
4-2.S-N線図の傾き
4-3.防振ゴムのS-N線図の傾き
4-4.S-N線図における平均歪の影響
5.市場入力の特徴
5-1.2次元レインフロー
5-2.変動入力と平均入力
6.部品の耐久性ばらつきの相場
6-1.疲労強度のばらつき要因
6-2.静的ばね定数ばらつきの分布と耐久性ばらつきの分布
6-3.異物による耐久性の変化
7.市場から耐久試験への入力の置き換え
7-1.自動車シャシーへの入力
7-2.入力方向と変位方向
8.熱劣化の考え方
8-1.熱劣化を表す材料特性
8-2.高分子材料の劣化反応式
8-3.T-t線図の作成方法
8-4.疲労試験における熱負荷の加え方
8-5.疲労試験における自己発熱