第1部 炭素繊維フィーバと割り切りの再生炭素繊維活用
【13:00~14:10】
学のみならず、産・公設試で炭素繊維を用いた複合材料(CFRP)に関わる研究・開発が進められている。はじめに、これらの状況を紹介する。CFRPが我が国で使われれば使われる程、製品の廃棄時のみならず製造時にも多くの廃棄CFRP、CF廃材が生じる。省資源,エネルギーの観点からこれらを資源として新たな活用法を見出す必要性は高い。廃棄CFRPから再生炭素繊維を取り出す試みは数多くなされている。補助金も注ぎ込まれている。加えて、その活用法についても検討されている。しかし、実用的なシステムは存在しない。それは、廃棄CFRP ⇒ 資源、低価格、性能の高い再生炭素繊維の取り出しなど、一面的な研究しかなされなかったからである。そこで、ここではCF、準CFRPおよびCFRP廃材を経済的にも自立できるビジネスモデルを念頭に、それを支える技術およびモデルの概念を説明する。
第2部 省エネ型熱分解法による長繊維リサイクル炭素繊維回収技術
【14:10~15:20】
近年自動車や航空機への利用が拡大されている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)は、再生が難しく埋め立て処分されているのが現状である。炭素繊維リサイクル技術の開発、確立が急務であり、国内外でさまざまな取り組みが行われている。ここで紹介する当社の二段熱分解法は、CFRP中の樹脂成分を炭素繊維回収のエネルギー源として徹底活用し、長繊維のまま省エネルギー性に優れた炭素繊維を回収する熱分解プロセスであり、その処理能力は1ton/日の見通しを得ている。また、当技術の汎用性と優位性、事業化における課題についても触れる。
第3部 超臨界・亜臨界流体を用いるCFPRのリサイクル
【15:40~16:50】
CFRPはマトリックス樹脂に熱硬化性樹脂を用いるケースが多く、リサイクルが難しい複合材料の一つである。ここでは超臨界・亜臨界流体を用いてCFRP中の樹脂を分解し、炭素繊維を回収するCFRPのリサイクル技術について紹介する。