光硬化樹脂を用いた3Dプリンターは非常に高精細な3次元構造を作製することが可能として注目されている。さらに、作製したポリマー構造の表面にコーティングを施すことにより、新たな機能性を発現させることが可能になる。本セミナーでは、我々が開発を進めている高精細3DプリンターRECILSと、その造形物及びテラヘルツデバイスへの応用に関して紹介する。
1.3Dプリンターの概略
2.高精細3DプリンターRECILSとその造形物の紹介
3.人工構造による光・電磁波制御
4.3Dプリンター造形物と金属コーティングによるテラヘルツデバイス作製
5.3Dプリンターと超臨界流体薄膜堆積法の融合による3次元構造作製の新展開
超臨界二酸化炭素中において有機金属化合物の化学反応を利用して薄膜を堆積する超臨界流体薄膜堆積法(Supercritical Fluid Deposition; SCFD)は従来にない高い段差被覆性を有しており,複雑な3次元構造への均一コーティングに向いている。本セミナーでは,ポリマー構造体への製膜を可能にする表面処理,反応速度論に基づく均一製膜指針について解説する。
1.薄膜堆積技術概論
2.超臨界流体を用いて薄膜堆積を行う意義
3.SCFDの特徴
4.SCFDの研究動向
5.高い段差被覆性のメカニズム
6.既存技術との段差被覆性の比較
7.デバイス応用事例
8.大型装置の設計指針
9.段差被覆性と成長速度の向上策
10.将来展望