2015年10月29日(木)
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振動を大別すると、直線系の振動と回転(ねじり)系の振動に分類できます。一般的に直線系の振動より回転(ねじり)系の振動のほうが難しいといわれています。従来の回転機械の振動セミナーでは、難解な理論を解説するセミナー、または理論についての解説はほとんどない振動診断技術面からの実務直結型のハウトゥー的なセミナーがほとんどであったように思われます。
これら従来からのセミナーの重要性については言及するまでもありませんが、本セミナーでは、従来からのセミナーと異なる特徴のセミナーにするために、回転機械の振動についての実務のための基礎理論を一から、すなわち回転モーメントとは何なのかから始まり、回転するとなぜ振動がでるのか、危険速度と回転軸の曲げの固有振動数との関係はどうなるのかなどをわかりやす解説し、その直後にこれらの基礎理論に基づいた実務技術、具体的には回転機械の振動の測定技術、分析技術、問題解決のための技術およびノウハウについて解説いたします。
1.回転と回転振動についての基礎理論
1-1 どっちが回りやすい?
1-2 回りやすさ(回転しやすさ)はどのように表したらよいか?
1-3 平面内での剛体の回転運動の運動方程式はどのように作ら
れるのだろうか?
1-4 勢いよく回転するとは?
1-5 力のモーメントと角運動量との間の関係とは?
1-6 角加速度とは?
1-7 運動量と角運動量を比較すると?
1-8 回転振動についての基礎理論
① 架台系の振動
② 回転軸の危険速度
1-9 直線振動系と回転(ねじり)振動系の対応関係 ( S I 単位系 )
1-10 振動の分野で用いる主な単位 ( S I 単位系 )
1-11 直線運動と回転(ねじり)運動の方程式の対応関係
2.回転機械の振動の実務技術
2-1 回転機械の振動では何が問題になるのか?
2-2 回転機械の振動の原因とは?
2-3 回転機械に発生する振動を分類すると?
2-4 アンバランス振動の解析例
3.回転次数比分析をわかりやすく解説
3-1 回転次数比分析とは?
3-2 FFTによる周波数分析との違いは?
3-3 次数とは?
3-4 回転次数比分析でやっていること
3-5 回転次数比分析とは? FFTアナライザ(高速フーリエ変換器)に
よる周波数分析との違いは?
3-6 回転次数比分析の分析例
3-7 回転次数比分析での解析例と通常の周波数分析との比較
4.トラッキング分析をわかりやすく解説
4-1 トラッキング分析とは?
4-2 トラッキング分析の例
4-3 回転次数比分析と回転トラッキング分析の例
5.渦電流型センサによる軸振動の測定
5-1 渦電流型センサと他のセンサの比較
5-2 渦電流型センサの動作原理
5-3 渦電流型センサの取付方法
5-4 渦電流型センサによるによる軸振動の振幅と位相の測定
6.いろいろな電気フィルタとその使用例
6-1 ローパスフィルタとその使用例
6-2 ハイパスフィルタとバンドパスフィルタ
6-3 バンドパスフィルタの使用例
7.いろいろな振動の分析例と分析方法
7-1 タービンの軸振動
7-2 オイルホイップ振動
7-3 ころがり軸受けの振動
7-4 エンベロープ(包絡線)処理の必要性
7-5 エンベロープ(包絡線)処理によるメリット
7-6 ケプストラムとは?
7-7 ケプストラム解析とその有効性
8.回転振動によるいろいろな損傷例(写真)
8-1 自動調心ころ軸受けの破損
8-2 ベアリングのころと玉の焼付き、破損、錆の例
8-3 ベアリング内輪の異常摩耗、電食、フレーキングの例
8-4 すべり軸受けのメタル焼付き、メタル破損の例
8-5 ギヤの歯欠損の例
8-6 V-ベルト亀裂の例
9.振動による設備診断における振動の変位、速度、加速度と各々の
測定周波数範囲と被測定対象の目安
9-1 図にて整理
9-2 表にて整理
10.実務にすぐに役立つ !
測定と計算から慣性モーメントを求める方法
11.FFT分析器による回転次数比分析とトラッキング分析のデモ
12.質疑応答