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IoT・AIについては、ここ数年で技術レベルが急速に進歩し、実用化できる段階に至り、ビジネスやオペレーションへの導入が急速に広がりつつあります。そのため、IoT・AIの関係者は、もはや構想レベルの抽象的な問題ではなく、実用化に伴う具体的な法律問題に直面するようになってきています。他方で、IoT・AIの進歩のスピードが速いため、そもそもどのような法律上の問題があるのか、また、それをどのように解決すればよいのかということについての知識は共有されておらず、十分な検討もされていないのが実情であると思われます。しかし、法律問題をクリアせずに、製品・サービスを開発したり、市場に出せば、後に大きな問題になる可能性もあります。また、IoT・AIに関する権利を法律でプロテクションすることも、競争を勝ち抜く上では必要となります。法律上の知識がないために、AI開発において、権利主張をしておらず、知らず知らずのうちに不利な条件に陥っていることや交渉上不利な立場に立っていることもありえます。
本講演では、「IoT・AIの法律と戦略」の著者でもある講師が、IoT・AIに関連して、どのように企業戦略を描くのかについてフレームワークを提供するとともに、実際にIoT・AIの開発現場において問題になっている事案を念頭に、これらの問題に対処するための実務的な法律知識を解説します。その中でも、主に、IoT・AIにおけるデータの取扱いとAI開発に関連する法的対応を中心に取り上げます。
1.IoT・AIにおける戦略
(1)IoTの発展の方向性
(2)IoT・AIにおける知的財産戦略の再検討
(3)IoT・AIにおけるアライアンス戦略
2.IoT・AIに関する法律体系の概要
3.IoT・AIにおける個人情報の取扱いの戦略と法律
4.IoT・AIにおけるビッグデータの取扱いの戦略と法律
5.AI開発における法律問題
(1)AI関連ソフトウェア開発における法律問題と交渉ポイント
(2)AI自体の知的財産権
(3)学習済みモデルの権利関係と法的保護
(4)学習用データの権利関係と法的保護
(5)AI開発と法的責任
(6)AIによる契約の法的効力
6.その他、IoT・AIに関する法律
(1)ネットワークに関する法律
(2)デバイスに関する法律
(3)サイバーセキュリティに関する法律
7.質疑応答/名刺交換