Ⅰ. 量子アニーリングの研究開発最前線
【14:00~15:30】
量子情報処理技術の研究開発が活発である。中でも、量子アニーリングと呼ばれる技術、すなわち、組合せ最適化処理を高速かつ高精度に実行すると期待されている技術に対する研究開発は、ハードウェア開発のみならず、ソフトウェア開発や応用事例探索が世界各地で活発に進んでいる。数年前には学術的な興味のみが駆動力となり基礎研究が進められてきた。しかしいま、学術的な興味だけでなく産業界における課題解決の一翼を担う最先端技術としての期待感が研究開発の原動力となっている。
本セミナーでは、まだ浸透しているとは言い難い「量子アニーリング」の研究開発最前線を分かりやすく解説する。また世界各地の研究開発状況を元に、私たちがいま、そして近い将来に何を目指すべきかについて述べる。
1.量子アニーリングの研究開発が活発化した理由:社会情勢と市場の期待
2.量子アニーリングマシンD-Waveが商用化されてから今に至るまで:研究内容の変化
3.世界各地の応用事例探索の取り組み:
Google、NASA、リクルートコミュニケーションズ、1QBit、QxBranch
4.D-Wave Systems以外の量子アニーリングマシン開発の意義
5.量子情報処理技術における量子アニーリングの位置付け
6.量子アニーリングに類似の新規ハードウェア:日立、富士通研究所、内閣府ImPACT等
7.質疑応答/名刺交換
Ⅱ. 量子アニーリングマシンを用いた広告配信の最適化
【15:45~16:30】
オンライン広告配信において機械学習は欠かせないものとなっている。例えば、ユーザがある広告をクリックする確率を予測することで、より最適な広告の配信が可能になる。近年、量子アニーリングによる機械学習手法が注目されている。量子アニーリングは従来の最適化アルゴリズムが苦手であった「組み合わせ最適化問題」を容易に扱うことができるため、今まで実現出来なかった機械学習手法が可能となった。 本セミナーでは量子アニーリングによる機械学習手法が広告配信においてどのように利用され、どのような可能性を持っているのか紹介する。
1.代表的な量子アニーリングによる機械学習手法の紹介
2.広告配信における機械学習の役割
3.量子アニーリングによる特徴量選択アルゴリズムの仕組み
4.D-Waveをどのように使うか
5.広告配信・ビジネスにおける量子アニーリングの可能性
6.質疑応答