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自動車が総消費エネルギーの2割を消費するわが国において、輸送機器類には徹底した軽量化が求められている。軽量化に向けてAl合金等軽量材料を導入する場合、Al合金同士あるいはAl合金/鉄鋼材料間の接合問題は避けて通れない。鉄鋼材料/Al合金間など異種金属の接合に対し既存溶融溶接が多くの困難を抱えるのに対し、非溶融を特徴とする摩擦攪拌接合FSWの果たす役割は大きい。同法は各種Al合金系への適法として急速に発展拡大して来たが、次なる段階として、より加工抵抗の高いTi合金や鉄鋼材料等、また異種材料間への適用が希求されている。
本講義では、演者らがこれまでに開発した摩擦撹拌を援用する異種材料間接合技術の詳細を解説するとともに、当該技術の自動車軽量化に向けた適用への展望を述べる。
1.異種金属接合による部材軽量化への要求:時代的背景
2.異種金属間に対する各種接合技術の比較
3.摩擦攪拌接合技術の基礎、特徴
3.1 摩擦攪拌現象の基礎
3.2 摩擦攪拌現象に関わる基本因子
3.3 同種材料間の摩擦攪拌接合における技術課題
3.4 異種材料間の摩擦攪拌接合における技術課題
4.異種金属材料間摩擦攪拌接合
4.1 ツールオフセットの影響
4.2 ツール回転方向の影響
4.3 ツール送り速度、回転速度の適正範囲
5.異種金属材料間摩擦攪拌接合体の各種特性
5.1 界面反応相形成状況
5.2 ガルバニック腐食特性
5.3 その他特性
6.摩擦攪拌用異材接合への展開
6.1 重ね継ぎ手創製への応用
6.2 金属/セラミックス間接合への応用
6.3 金属/高分子間接合への応用
7.技術の現状、課題と今後の展望
7.1 塑性流動の実像解明、可視化
7.2 界面接合に対する塑性流動の関与
7.3 技術革新に向けた今後の展望
□質疑応答・名刺交換□