相次いで上市されている新世代のポリ乳酸、その技術進展とは。
生分解性、耐久性という長所に加えて、課題とされていた成形面を克服し、さらなる飛躍へ!

第二世代ポリ乳酸時代の幕開けと本格的実用化
~ ポリ乳酸のさらなる飛躍のための技術と動向 ~

※受付を終了しました。最新のセミナーはこちら

セミナー概要
略称
ポリ乳酸
セミナーNo.
st140912
開催日時
2014年09月24日(水) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
きゅりあん 4F 第2特別講習室
価格
非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
会員:  47,025円 (本体価格:42,750円)
学生:  49,500円 (本体価格:45,000円)
価格関連備考
会員受講料 46,170円

2名同時申込みで1名分無料(1名あたり定価半額の24,300円)
  ※2名様とも会員登録をしていただいた場合に限ります。
  ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
  ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
  ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
  ※請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
   (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
  ※他の割引は併用できません。
備考
資料・昼食付
講座の内容
趣旨
 耐久性構造材料と生分解性を生かしたバイオリサイクル材の両面で展開が可能なポリ乳酸はこれまでバイオプラスチックのトップランナーとして順調に世界市場を拡大してきたが、D-乳酸が少量ランダム共重合されているために性能・機能の発現や成型加工面で固有の問題点を抱えてきた。最近に至り、こられ課題を解決する高L組成ポリ乳酸(High %L PLA)である第二世代ポリ乳酸が相次いで上市され、さらなる飛躍への展望が切り拓かれた。産学両面から世界のポリ乳酸業界をリードする本セミナー講師が十年前から唱えてきた予言と確信は現実のものとなった。
 本講義ではその技術的背景と、更なる高性能化の一助となる設計指針、今後の展望について講ずる。
プログラム
1.ポリ乳酸の基本特性と汎用プラスチックとしての歴史
 1.1 ポリ乳酸の基本特性…100%植物由来の完全生分解性プラスチック
  1.1.1 地球環境・資源・廃棄物問題
      …自然界が有する真のリサイクルシステムである炭素循環にリンクすることの重要性
  1.1.2 バイオプラスチックの分類…日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示制度
   a. グリーンプラとバイオマスプラの違い
   b. 原料由来と生分解性を基軸とする4象限分類法
  1.1.3 数あるバイオプラスチックの中でポリ乳酸が選択される理由
            …耐久性構造材料(非生分解性)とバイオリサイクル材(生分解性)の双方に展開が可能
  1.1.4 優れた物理的・化学的・生物学的性質…強度、剛性、透明性、耐水・耐油性、安全・衛生性
 1.2 ポリ乳酸の汎用プラスチックとしての歴史
  1.2.1 ポリ乳酸の世代分類と特徴(化学構造、残留ラクチド)
   a. 第ゼロ世代ポリ乳酸(~1995年)…残留ラクチド:数%→製品寿命:3ケ月
   b. 第一世代ポリ乳酸(1996年~)…残留ラクチド<0.2% %D≧1.4%
   c. 第二世代ポリ乳酸(2013年~)…高L組成ポリ乳酸(High %L PLA),%D≦0.5%
  1.2.2 第一世代ポリ乳酸に残された技術的課題…耐熱性、成形加工性、寸法安定性、耐衝撃性、ガスバリア性
  1.2.3 第二世代ポリ乳酸の高L組成ポリ乳酸(high %L PLA)に期待される効果
  1.2.4 ステレオコンプレックス型ポリ乳酸(sc-PLA)が本命となり得なかった理由

2.ポリ乳酸分子鎖中のD体含量(共重合比)XD(%D)が結晶化挙動に及ぼす影響
 2.1 高分子の古典的な結晶化理論…結晶核形成速度と結晶成長速度
 2.2 熱可塑性プラスチックの成形加工過程における結晶化挙動
  2.2.1 Melt Crystallization
            …射出成形、ダイレクトブローなど溶融体の冷却固化、成形過程における結晶化
  2.2.2 Cold Crystallization
            …真空・圧空成形、ビーズ発泡成形など固体(一次成形品)の加熱を伴う成形過程における結晶化
 2.3 DSC法による等温結晶化挙動の追跡と解析
 2.4 結晶化速度、結晶化度、融点に及ぼすD体含量XDの影響
  2.4.1 結晶化速度パラメータts, t1/2, te-tsのXD依存性
  2.4.2 最適結晶化温度のXD依存性…低温成形と成形サイクル短縮の可能性
  2.4.3 非等温結晶化…冷却速度依存性

3.第二世代ポリ乳酸(High %L PLA)の登場とその性能評価
  3.1 NatureWorks社…New High Performance Grades (約0.5%D)
  3.1.1 Ingeo® 2500HP…押出銘柄(フィルム・シート、真空・圧空成形、ダイレクトブロー)
  3.1.2 Ingeo® 3100HP、3260HP…射出成形銘柄
  3.1.3 Ingeo® 6100D…繊維銘柄(モノフィラメント、マルチフィラメント)
  3.1.4 Ingeo® 6260D…不織布銘柄(スパンボンド、メルトブローン)
 3.2 海生生物材料股份有限公司(HISUN)…高光学純度グレード(<0.5%D)
  3.2.1 REVODE® 190…押出銘柄、射出成形銘柄
  3.2.2 REVODE® 290…射出成形銘柄
 3.3 第二世代ポリ乳酸に期待される改良効果
  3.3.1 2軸延伸フィルム、繊維、不織布…寸法安定性(低熱収縮率)、強度、耐熱性 
  3.3.2 射出成形…成形サイクル、耐熱性、寸法安定性(2次結晶化抑制) 
  3.3.3 真空・圧空成形…成形サイクル、低温成形、耐熱性

4.第二世代ポリ乳酸の高性能・高機能化材料設計
 4.1 耐熱性、成形加工性、寸法安定性…結晶化促進剤の成形加工分野別選択指針
  4.1.1 結晶核剤…フェニルホスホン酸亜鉛など
  4.1.2 架橋剤…有機過酸化物
  4.1.3 マルチ機能改質剤…ポリグリセリン脂肪酸エステル(PGFE)
 4.2 耐久性、耐衝撃性、難燃性、ガスバリア性
  4.2.1 長期耐久性(耐加水分解性)…残留ラクチド、カルボキシル末端基封鎖
  4.2.2 耐衝撃性…可塑・柔軟剤、フィラー
  4.2.3 難燃性…難燃材/ベースレジンの選択
  4.2.4 ガスバリア性…ガスバリア層(共押出し、コーティング)
 4.3 ポリ乳酸の実用化例
     …農林・園芸・土木、生活雑貨・インテリア、食品容器・包装、電気・情報機器、自動車内装ほか

5.バイオプラスチックのこれから
 5.1 新規バイオプラスチックの台頭と最新動向
  5.1.1 バイオポリオレフィン
  5.1.2 バイオポリカーボネート
  5.1.3 バイオポリアミド
  5.1.4 バイオポリエステル 
 5.2 原料ソースの多様化…食料資源から非食料資源へ

□質疑応答・名刺交換□
関連するセミナー
関連する書籍
関連するDVD
関連する通信講座
関連するタグ
フリーワード検索