人間の感性や欲求を科学して、製品開発に落とし込む。それが、今一番求められている価値である!
人間の感覚の中でも重要度の高い「視覚」「触知覚」に焦点をあて、「質感」をどうとらえているのか、どう認知しているのか、
そこが解明できれば、製品開発は劇的な変化を遂げる…。

質感認知における工学・脳科学的解明とアプローチ、製品開発への応用
~価値ある製品開発にむけた“質感認知”を科学する~

※受付を終了しました。最新のセミナーはこちら

セミナー概要
略称
質感認知科学
セミナーNo.
st150601
開催日時
2015年06月02日(火) 10:20~16:40
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
価格
非会員:  55,000円 (本体価格:50,000円)
会員:  52,250円 (本体価格:47,500円)
学生:  55,000円 (本体価格:50,000円)
価格関連備考
54,000円 (会員受講料 51,300円 )
定価:本体50,000円+税4,000円
会員:本体47,500円+税3,800円

​​【2名同時申込みで1名分無料(1名あたり定価半額の27,000円)】
 ※2名様とも会員登録をしていただいた場合に限ります。
 ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
 ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
 ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
講座の内容
プログラム

第1部 視覚・色彩情報処理における質感の計測・解析・再現と工学的応用

<趣旨>質感は物体の素材感や表面状態から受ける知覚であり,我々は多様な質感の知覚を通して,日常の現実世界を実感している.人間は質感で物体を評価して価値を決めているが,質感の要因には未知の部分が多いし,質感を客観的に数量化することは容易でない.ここでは様々な材質からなる物体の質感を計測・解析・評価・再現する技術の一端を紹介する.

<得られる知識・技術>
 各種物体の光反射特性
 画像のデータ解析に基づく質感抽出
 質感再現技法の事例

1.物体表面の光反射特性とモデル化
 1.1 不均質誘電体,金属,布の見え
 1.2 2色性反射モデル(タイプⅠ,Ⅱ,Ⅲ)
 1.3 BRDF(双方向反射分布関数)計測
 1.4 3次元反射モデル
2.イメージング系による質感の計測と解析
 2.1 カラー画像と分光画像計測
 2.2 「マット感」,「光沢感」とカラーヒストグラム
3.化粧肌の質感
 3.1 視感評価と反射解析
 3.2 「ツヤ感」,「テカリ感」の質感要因と分析
4.絵画の質感再現
 4.1 絵画のディジタルアーカイビング
 4.2 表面特性の推定
 4.3 3D画像レンダリング

 □ 質疑応答 □
 

第2部 人間の質感認知の特性とその背後にある脳情報処理

<趣旨>あらゆる技術の最終的なユーザーは人間である.それゆえ,特に人間の感性や欲求にまつわる技術の開発においては,人間の心理や精神の科学的理解が必須である.過去の優れた感性技術にも,人間の眼や耳そして脳の特性や限界をよく理解し配慮したものが多い.本講演では,人間の視覚システムが質感の認知のためにどのような情報を利用し,どのような情報を利用しないのか,なぜそうなっているのか,を豊富なデモや錯視を交えて紹介する.これらを通して,価値ある質感技術を創出するために必要な人間の脳情報処理の基礎を解説する.

<得られる知識・技術>
 「人間」の質感認知の基本原理
 人間が知覚する/知覚しない/知覚できない質感の側面
 その背後にある脳の無意識的情報処理の特性と限界

1.機械の視覚情報処理
 1.1 計算理論と逆光学
 1.2 古典的な機械視覚研究
2.人間の視覚情報処理
 2.1 機械と人間の違い
 2.2 現実世界の認知とヒューリスティクス
 2.4 一目でわかるもの/わからないもの
 2.5 脳の処理容量と限界
 2.6 二つの処理モードと注意
3.統計的認知
 3.1 外界の統計的把握
 3.2 自然画像の統計学
 3.3 画像統計量に基づく質感の判別
 3.4 高次の情報に基づく質感の判別
 3.5 知覚と時間

 □ 質疑応答 □

 

第3部 デザインの視点からのテクスチャーデザイン最前線

<趣旨>無限の可能性を持つ質感デザイン。表層の深度、配列と素材との組合せによって、魅力性や機能性など多様な表情が現れます。”質感で生活を楽しく幸せに”という考えを基本概念として、生活必需品分野(建築、インテリア、ファッション、家電、自動車)、嗜好品分野(スポーツ、アクセサリー、高級時計)の情報を収集。また、質感は、”カタチ=具現化”にする事が必須という事で、日本各地の加工技術のメーカーや町工場の方々にご協力を頂き、多数の質感サンプルを作成。自動車内外装など画像による質感デザインと触れるサンプルを今セミナーにてご紹介致します。

1.テクスチャーデザインの現場の活動(スクリーンにてご紹介)
  色彩から質感へのニーズの変化。
   ● 質感トレンド情報の調査システムの説明
   ● 質感をカタチにする活動のネットワーク
2.テクスチャーデザインの世界(スクリーンにてご紹介)
  最先端の質感デザインと最前線で活躍するデザイナー、加工、素材技術。
   ● 各分野や自動車内装(ジュネーヴ、パリモーターショーなどの画像)のご紹介
   ● 最前線で活躍する知られざる質感デザイナー、加工技術や素材。
3.テクスチャーデザインを” カタチ “に。(多数の現物サンプルにて紹介)
   ● 2次元、2.5次元、3次元と様々なデータから創られるテクスチャー
   ● 金属や皮革、木質とテクスチャーの組合せ
   ● 数式で創られるアナログとデジタルの融合質感デザイン

 □ 質疑応答 □

 

第4部 ​感性の計測・評価手法 - 快適性(心地)を数値化するには -

<趣旨>最近、快適性(心地)が種々の製品の魅力に非常に大きな影響を与えています。とりわけ、各製品のコンセプトにマッチした快適性(心地)を数値化することは重要です。今回は、視覚、触知覚に基づいて評価されている製品の感性品質(材質感)をどのような官能検査手法を用いて実験、評価・解析したらよいかについて、研究事例(材質感評価)に基づいて解説します。

<得られる知識・技術>
 製品の快適性(心地)を評価する方法(官能検査方法、官能検査結果を解析する手法)について、「材質感」評価の事例より具体的に理解することができます。

1.人間快適工学とは
   快適性(心地)を数値化するには,どうしたらよいか
2.官能検査方法
 2.1 3種類(一対比較法,SD法,順位法)の官能検査方法の長所と短所について
 2.2 官能検査を行うには(被験者,試技,形容語,実験環境の選定)
3.官能検査結果の解析方法(因子分析、主成分分析)
 3.1 因子分析,主成分分析を用いて製品の心地をまとめるには
4.研究事例について
 4.1 「材質感」を数値化するには

 □ 質疑応答 □
関連するセミナー
関連する書籍
関連するタグ
フリーワード検索