~自動車排出ガス浄化触媒の今後の方向性~
~各極の排ガス規制と今後の動向、自動車排ガス浄化触媒の技術動向~
<得られる知識・技術> ・自動車排ガス浄化触媒の基礎知識 ・排ガス規制の内容 ・技術課題と対応 <趣旨> 現在生産されている内燃機関を搭載した自動車のほぼ全てに、内燃機関から排出される燃焼排ガスを浄化する触媒が装着されている。この「自動車用排ガス浄化触媒」は大気を排ガスで汚染させないためにも必須な部品であり、また貴金属を多量に使用し高価な部品でもあることから、弛まぬ研究開発により日々進化をしている。 一方で、「自動車用排ガス浄化触媒」は重要かつ高価な部品であるにも関わらず、エンジンシステムや制御との密接な関係で成り立つ特殊な部品であることから、その技術概要については一般的には知られていない。 本講演では、自動車排ガス浄化触媒について基本知識を説明した後、自動車排ガス浄化触媒であるが故の課題と今後の対応について説明する。
1.自動車排ガス浄化触媒の基礎知識
1.1 排ガス浄化触媒の役割
1.2 何故、排ガス浄化触媒は必要か?排ガス規制の始まりと強化
1.3 各極の排ガス規制の特徴と今後の動向
1.4 自動車排ガス浄化触媒に求められること
2.自動車排ガス浄化触媒の基本技術
2.1 ペレット触媒からハニカム触媒へ
2.2 触媒の基本構成
2.3 ストイキエンジン用触媒とリーンバーンエンジン用触媒
2.4 排ガス浄化触媒の技術課題
3.自動車排ガス浄化触媒の技術進化
3.1 これまでの技術進化(ホンダの例)
3.2 現状課題
3.3 技術トピックス(ホンダの例)
3.4 今後の方向性
□質疑応答・名刺交換□
<得られる知識・技術> ・リーンNOx浄化触媒開発に関する研究動向 ・排ガス浄化触媒の評価解析手法 <趣旨> 近年、世界各国で自動車の低燃費化が進められており、排出ガスの低温化やリーンNOxの排出など、排ガス浄化触媒のさらなる高性能化が求められている。本講演では、三元触媒では対応が困難なリーンNOxを浄化するための触媒開発の現状について、演者らの研究成果を中心に紹介する。また触媒作用の現象解明のための評価解析手法についても概説する。
1.自動車触媒の課題
2.リーンNOx浄化触媒技術
2.1 アンモニア(尿素)によるNO選択還元反応
2.2 炭化水素によるNO選択還元反応
2.3 NOx吸蔵還元反応
3.イリジウムの特異なリーンNOx浄化性能
3.1 COを還元剤とするNO選択還元反応
3.2 弱リーン条件における高温NOx浄化性能
4.自動車触媒の評価解析手法
4.1 プローブ分子の吸着/IR法による表面解析
4.2 in situ/operando触媒反応解析
5.まとめ
□質疑応答・名刺交換□
<得られる知識・技術> ・白金族元素の需給動向 ・排ガス浄化触媒に関連する技術動向 ・触媒調製や反応解析に関する手法 ・新規白金族リサイクルの技術動向 <趣旨> 触媒分野においては様々なレアメタルが用いられるが、なかでも自動車排ガス浄化用の白金族元素の需要が大きい。排ガス不正問題の余波も有り、今後、環境規制の強化に一層の拍車がかかることが予想されるが、即ちそれは、白金族元素の需要増大に繋がる。 本講座では、排ガス浄化触媒における白金族の低減とサステナブルな白金族リサイクルに向けた技術開発動向について、我々の取り組みを含めて紹介する。
1.背景
1.1 触媒とレアメタル
1.2 白金族元素の重要性
1.3 白金族元素のマテリアルフローと需要予測
2.自動車排ガス浄化触媒における白金族省量化技術
2.1 自動車排ガス浄化触媒概観
2.2 三元触媒における取り組み
2.3 ディーゼル排ガス浄化触媒における取り組み
2.3.1 ディーゼル酸化触媒
2.3.2 ディーゼル粒子フィルター用触媒
3.界面制御触媒の開発と応用
3.1 低温酸化触媒の用途と開発の現状
3.2 界面制御による酸化活性の向上
3.3 貴金属シンタリングの抑制効果
4.白金族の新規リサイクル技術
4.1 触媒を含めた白金族のリサイクル
4.2 低環境負荷型白金族リサイクル技術
□質疑応答・名刺交換□