自動車における排熱回収・利用技術の動向と課題・展望
自動車の燃費・熱効率の向上に欠かせない、排熱回収・利用技術。
本セミナーでは、ランキンサイクル/熱電発電/化学蓄熱・ケミカルヒートポンプ/排ガス発電システム/ターボコンパウンドシステムについて、4名の講師が解説します。

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セミナー概要
略称
自動車排熱
セミナーNo.
st171110
開催日時
2017年11月22日(水) 10:00~16:00
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
きゅりあん 5F 第2講習室
価格
非会員:  55,000円 (本体価格:50,000円)
会員:  52,250円 (本体価格:47,500円)
学生:  55,000円 (本体価格:50,000円)
価格関連備考
54,000円 (会員受講料 51,300円)
定価:本体50,000円+税4,000円
会員:本体47,500円+税3,800円
【2名同時申込みで1名分無料(1名あたり定価半額の27,000円)】
  ※2名様とも会員登録をしていただいた場合に限ります。
  ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
  ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
  ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
備考
※資料・昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中のパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
講座の内容
プログラム

第1部  [10:00~11:10]
自動車に求められる排熱回収・利用技術およびランキンサイクル・熱電発電の適用」  

​  自動車から排出される二酸化炭素量の削減は急務であり,その有力な対策技術として排熱回収研究が進められている。現在実用化が可能と注目されている技術としては,熱電発電とランキンサイクルによる動力回収または発電があり,実機での性能評価及び実現可能な構成の評価について紹介する。

1.自動車に求められている課題-高効率化
 1.1 現代および次世代自動車の課題
 1.2 エネルギー利用効率改善のアプローチ

2.自動車のエネルギーフロー
 2.1 車両・パワートレインのエネルギーフロー
 2.2 廃棄エネルギー回収技術と車両の電力消費動向

3.BMWの排熱利用研究
 3.1 排熱利用の状況
 3.2 ターボ過給
 
4.ランキンサイクルによる排熱回収研究
 4.1 ランキンサイクルシステム(第一世代)
 4.2 ランキンサイクルシステム(第二世代)
 
5.熱電システム
 5.1 熱電発電システム概要
 5.2 実車搭載熱発電システム
 5.3 実車搭載熱発電システム性能評価
 5.4 実用化を目指した熱電発電システム
 5.5 BMWの熱発電開発ロードマップ
 
6.今後の展望

□ 質疑応答 □

第2部 [11:20~12:30]
化学蓄熱・ケミカルヒートポンプによる自動車排熱の利用技術と課題

 電力を貯蔵するように、熱(特に排熱)を効果的に貯蔵し、必要な時間・場所、必要な温度や速度で熱を供給するヒートマネージメント技術は、更なる低燃費化が必要とされる2020年以降では重要な技術となると思います。
 本講義では、継続的に研究開発が続けられ、近年進化してきた化学蓄熱・ヒートポンプの開発実情や開発の要点を講述します。

1.自動車を含むヒートマネージメントに関わる技術的要請の外観

2.化学蓄熱・ヒートポンプの作動理論

 2.1 化学蓄熱・化学ヒートポンプの種類と特徴
 2.2 化学蓄熱・化学ヒートポンプの動作原理
 2.3 吸着を用いる蓄熱・ヒートポンプ

3.国内外の開発動向

4.適用温度域と作動物質の選択
 4.1 100℃未満を対象とする作動物質
 4.2 100~200℃を対象とする作動物質

5.作動物質・熱媒体の物性と装置設計の要点
 5.1 物質移動から見た装置構成の考え方
 5.2 熱移動から見た装置構成の考え方

6.化学蓄熱・化学ヒートポンプ研究の実例
 6.1 水系蓄熱・化学ヒートポンプ
 6.2 非水系蓄熱・化学ヒートポンプ

7.化学蓄熱・化学ヒートポンプの耐久性

8.化学蓄熱・ヒートポンプのシミュレーションと装置設計への応用

9.化学蓄熱デモ機の紹介(ビデオ映像)

10.化学蓄熱・ヒートポンプの自動車用途への応用における課題


11.まとめ

□ 質疑応答 □
 

第3部  [13:30~14:40]
排気ガスを利用した「排ガス発電システム」の開発と展開」  

​ 自動車やオートバイなどの内燃機関から排出される排気ガス中にも未利用燃料が残っている。この未利用燃料中の水素、炭化水素などを燃料とした「排ガス発電システム」の開発状況を説明する。
 固体酸化物型燃料電池は酸素イオン伝導体であるため、プロトン伝導体の固体高分子型燃料電池とは異なり炭化水素なども燃料として利用が可能である。この性質を利用し、内燃機関からの排気ガス中の希薄な燃料成分を利用することで排ガス発電を可能としている。実機での排ガス発電に成功するまでのプロセスを解説する。

1.希薄な燃料成分での発電試験

2.セルの大型化による発電量

3.複数セル(直列接続、並列接続)での発電試験

4.実機によるスタック試験を紹介する。

 
また、希薄な燃料成分を利用した別のアプローチとして内燃機関ではなくカセットボンベを燃料としたポータブル発電システムについても紹介を行う。

□ 質疑応答 □
 

第4部  [14:50~16:00]
遮熱ターボコンパウンドシステムによる排気エネルギー回収技術」  

​ ディーゼルエンジンの熱効率改善を図る遮熱ターボコンパウンドエンジンについて解説します。まず初めにサイクルシミュレーションおよび非定常熱伝導解析などの数値計算モデルなどを紹介し、ターボコンパウンド化による性能改善効果、および燃焼室壁面の遮熱化による性能改善効果などを個々に解析するとともに、最終的に遮熱化とコンパウンド化を組み合わせた遮熱ターボコンパンウドエンジンによる熱効率改善効果などについて紹介する。

1.背景
 
2.数値解析モデルについて
 2.1 過給機、タービン膨張機、レシプロエンジン部のモデル
 2.2 吸排気ガス流動モデル
 2.3 燃焼モデル、熱伝達モデル
 2.4 燃焼ガスと燃焼室壁面間の非定常熱伝達解析モデル
 
3.ターボコンパウンドシステムによる改善効果
 3.1 実測結果との比較検証
 3.2 ターボコンパウンドエンジンの各種設計パラメータの感度解析
 3.3 エンジンシステム(過給機、レシプロ圧縮比、膨張機等)の最適化と熱効率改善ポテンシャル
 
4.燃焼室遮熱化による改善効果
 4.1 遮熱と断熱の相違
 4.2 壁面温度上昇による効率改善効果
 4.3 燃焼室壁面を遮熱化した遮熱ターボコンパウンドエンジンによる熱効率改善ポテンシャル
 
5.まとめ

□ 質疑応答 □

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