「技術の知識」の強化、「自社の強み」の利用、スパークを起こし革新的テーマを創出するための要件
「いいテーマが出ないのでは・・・」「結局アウトプットがなかったら・・・」の恐怖を乗り越えよう
1.なぜ革新的テーマの創出が必要なのか?
-21世紀の産業界の現実:アジアの新興国の台頭
-日本企業が行く道:革新的テーマの追求
-他社と同じテーマではNo.1になれる確率は低い
-日本企業のテーマ創出上の問題点:What創出の軽視
-研究開発テーマ創出の改革の2つの方向性(Whatへの経営資源シフトと体系的仕組みの構築)
2.革新的アイデアを継続的に創出するメカニズム
-大きな枠組みの必要性
-3つの原料のスパークによる革新的アイデアの創出
-スパークための4つの要件
-具体的体系的取組事例(東レ等)
3.顧客価値の提供機会を見つける視点
-顧客はQCDだけに価値を見出す訳ではない:顧客価値拡大モデル(VACES)
・Value:顧客の製品の提供価値向上(日本触媒の例)
・Anxiety:顧客の懸念・面倒の払拭(日東電工の例)
・Cost:顧客の全体コストの低減(東洋電機の例)
・Empowerment:顧客社員の作業環境・能力の向上 (コマツ・日本ペイントの例)
・Society:顧客の社会的価値向上(ESG投資の例)
・B2Cにおける心理的価値の重要性
4.革新的テーマ創出に向けてのスパークのための3つの原料
4.1 「市場の知識」の強化:市場・顧客を多面的に理解する3軸(TADモデル)
・時間軸の一例:ライトハウスカスタマーの利用(島津製作所の例)
・分野軸の一例:顧客の製品ライフサイクル 全体に目を向ける(日本テトラパックの例)
・深度軸の一例:研究者が市場との直接の接点を持つ(NEC・IBMワトソン研究所の例)
4.2「技術の知識」の強化
-スパークに必要な技術知識(自社技術・周辺技術の知識蓄積・拡大と自社にない技術の吸収)
-技術知識蓄積・拡大モデル(BIRDSモデル)
・発信(Broadcast)、収集(Intake)、研究開発活動(R&D)、共有化(Share)
・具体事例(富士フイルム、ホンダ、GE、3M、村田製作所、東レ等)
-自社にない世の中の技術の吸収法
・なぜ自社にない世の中の技術の吸収なのか?
・オープンイノベーションの副産物として
・組織的なT型・Π型研究者の実現
4.3 「自社の強み」の利用
-スパークモデルにおける自社の強みの重要性
-自社の強みの特徴:自社の強みは見えないもの
-自社の強みのありか
-自社の強みとは:技術の強みと技術以外の強み
-技術の強み(3Mのプラットフォーム技術、富士フイルムの1コア技術、東レの要素技術)
-コア技術の3つの選定軸
-技術以外の強みの抽出法:VRIO分析
-強み発想の注意点(未来志向で「強み」を設定する)
-コア技術の設定プロセス(参考)
5.スパークを起こし革新的テーマを創出するための4つの要件
5.1 革新的テーマ創出のための環境の用意
-業務の緊急度と重要度マトリクスからの示唆(日立の元会長の川村氏の言葉)
-革新的テーマとはの明確化と共有
-スラックリソースの提供(3M、グーグル、東レ等)
-ポートフォリオマネジメントの展開
-筋の悪いテーマを冷静に中止する
-定期的アイデア創出ノルマを課す
-アイデア発表会の開催
-研究者による社会との共感の実現
5.2 多様性の追求
-なぜ多様性が重要なのか?(3Mの例)
-日本企業の現状:発想思考の弱さ(サム・スターン)
-多様性の3つの視点(SMPモデル)
・情報・アイデア源を多様化(Source)
・発想メンバーを多様化(Member)
・一人一人の発想を多様化(Perspective)
-具体的事例(富士フイルム、日本GE、シスコ、ソフトバンク、日立の例等)
5.3 テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』
-テーマ創出に向けて情報・知識を『圧縮』するとは
-テーマ創出に向けての9のタスク
・発散と収束を繰り返す
・VACESの視点で視野を徹底して広くする
・効果的なブレーンストーミング法(連想を引き出す)
・自社の適合度より市場魅力度を重視する
5.4 組織・構成員の意欲による『点火』
-『点火』の必要性
-『点火』とは
-『点火」の3つの要件
・追い込む(ホンダ、3Mの例)
・失敗の許容・奨励(日東電工、米国海兵隊、ゼロ戦の成功の例)
・非金銭的報酬を与える(3Mの例)
6.アイデア創出の演習(グループワーク)
-鉄道車両メーカーのアイデア創出
-VACESモデルを使って
7.最後に
□質疑応答□