本セミナーでは、コロナにより変わりゆく社会を展望し、これからの時代にも通用する、さまざまな知財戦の攻防を事例に挙げながら、企業が競争社会を勝ち抜くための知財戦略の本質と技術・事業戦略との関わりについて、皆様のお役に立つような情報と考え方を提供します。

変革の時代にこそ捉えるべき特許出願・知財戦略の本質と
コロナの先を見据えた技術・事業戦略

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セミナー概要
略称
知財とコロナ後戦略
セミナーNo.
st210118
開催日時
2021年01月27日(水) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
きゅりあん 5F 第3講習室
価格
非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
会員:  46,970円 (本体価格:42,700円)
学生:  49,500円 (本体価格:45,000円)
価格関連備考
定 価 :1名につき 49,500円(税込)
会員価格:1名につき 46,970円 2名の場合 49,500円、3名の場合 74,250円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
特典
前もって「ご質問事項」「リクエスト」などをお送りいただければ、可能な範囲で「配布資料」に反映させていただきます。ご参加者の方々とのディスカッションを通じて、セミナーをより実践的なものにしたいと考えております。
備考
※資料付、会場受講のみ昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中の会場でのパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
講座の内容
趣旨
 今回のコロナ渦における、命のリスクを通じて、我々はさまざまなこと学んでいます。企業にとっては、「コロナの先に、どのような社会が訪れるかを示す」のではなく、「どのような社会をつくろうとするのか?」が、問われています。ですから、企業はSDGsなどが掲げる、社会課題への対応を明確にするだけでなく、対応の実践そのものに取り組む必要があります。その結果として、ステークホルダーの支持・応援を得ることができれば、企業存続へとつなげることができます。
 「世の中にとって必要不可欠」であり、かつ「高い参入障壁があるもの」に取り組んでいる企業であれば、どのような事が起きても、慌てふためく必要はありません。コロナ禍が原因で、「これまでの本質的課題に対する解決を求められるのが早まっただけ!」と、認識すべきと考えています。人間の本性は、たやすく変われないので、コロナ禍が変革への扉を開いてくれたわけです。コロナの先の「ニューノーマル(New Normal)」では、「消費・生産・流通の非対面/非接触化」が強く求められています。しかし、経済効率の点から考えれば、「従来からの技術」や「育ちつつある技術」の中で、「非対面/非接触の潮流に合ったもの」が注目されることになります。
 このような状況も考え合わせながら、「コロナの先を見据え、我々は知的財産にどう取り組むべきか?」を皆さんと一緒に考えてみることにしました。
プログラム
1.「コロナの先」の社会変化をどうとらえる?
 1.1 コロナの先の経済予測 ~2008年金融危機を踏まえて
 1.2 コロナ危機を企業成長の機会へ ~DX(Digital Transformation)が重要に
 1.3 「本質的に存在していた問題」の早期解決 ~CSR、ESG、CSV、SDGs
 1.4 COVID-19と戦う知財宣言 ~どう理解すべきか?
 1.5 特許のもつ「情報二面性」を忘れてはならない!

2.Innovationを見誤ってはならない!
 2.1 Innovation=Invention × Implementation
 2.2 Innovationの源泉=既存の再結合 ~基本発明 vs. 基本的発明

3.「コロナの先」において、企業に求められるものは?
 3.1 持続可能な企業価値の増大
 3.2 「問題発見力×参入障壁構築力×社会問題対応力」が重要に!
 3.3 「従来からの技術」や「育ちつつある技術」に注目 ~非対面/非接触技術
 3.4 自社保有知的資産の見直しから! ~自社特許の価値評価方法

4.企業活動とは?
 4.1 企業活動の根幹
 4.2 企業における意思決定プロセスをどう理解すべきか?
 4.3 事業開発戦略の基本指針
 4.4 事業開発戦略 ~先行 vs. 後発

5.企業と知的財産
 5.1 企業活動と知的財産
 5.2 企業における特許の役割 ~20年後の将来までを意識
 5.3 知的財産権:「技術進化の方向性」まで支配可能!
   事例)トヨタ自動車:燃料電池車特許の条件付無償公開(2015年)

6.企業における事業への取り組み
 6.1 技術だけでは企業間競争に勝てない!
 6.2 特許の価値と強みを維持する工夫
 6.3 事業を支えているのは「改良発明」
   事例)特許を他社参入障壁に活用!
 6.4 特許で自社技術を守る仕組み
 6.5 特許出願戦略 ~先行 vs. 後発
   事例)自社技術をどう守る?   
   事例)特許出願すべきか否か? ~判断基準
   参考)ノウハウをどう扱うべきか?
 6.6 「企業が保有すべき特許件数」の目安 ~事例に学ぶ
   事例)知財交渉:「訴訟に耐える回避困難特許」の質と量で決まる
 6.7 知的財産の役割に変化が起こっている!
   視点)「知財権ミックス戦略」の登場 ~Apple vs. Samsungが示唆
   事例)特許と意匠を組み合わせ
   事例)意匠と商標を組み合わせ ~2020年4月意匠法改正に基づく
   視点)ビジネス戦略に基づく特許の無償公開 ~先行強者の戦略
   ・トヨタ自動車:2019年 HV特許
   ・ダイキン:2019年 冷媒HFC-32(R32)(権利不行使誓約書を公開)

7.事業参入機会はどこに?
 7.1 先行企業の弱みはどこに潜むか?
 7.2 特許の価値と強み ~時間の経過と共に低下
 7.3 医薬品業界:後発にも勝機あり!
   事例)バイオ医薬品業界:ICT業界に学ぶべき!
   事例)食品・飲料業界:異業種は異なる発想で参入 vs. 既存企業の対抗特許出願   
   事例)ICT分野:特許権の価値が希釈化 ~特許はさらなる藪状態に!
   事例)PAN系炭素繊維:迂回技術開発とみなせるのかも?
 7.4 非対面/非接触技術 ~DXで社会変革をめざす
 7.5 製造業のIoT化 ~ローカル5GでOT領域を改革

8.特許情報を活用したビジネスモデルデザイン
  ・ビジネスモデルデザイン ~特許情報を活用
  ・特許情報をビジネス情報源にする読み方
  ・特許情報分析:「3×3シート」を活用
  ・「3×3シート」で競合との競争力を比較
  ・特許明細書:効率的な読み解き方
   参考)コンセプト提示:意思決定者に投資を促す
  ・「ビジネスモデルキャンバス」を活用
  ・ビジネスモデルデザイン vs. 特許情報
  ・「求められているもの」を「形にする」

9.特許情報ベースの戦略的発想
 9.1 発明視点からみた、特許明細書の4要素
 9.2 発明創出法:特許明細書から学ぶ
 9.3 課題解決手段:新たな技術課題を内在
 9.4 新たな技術課題に相当するか否か? ~判定法
 9.5 新規性と進歩性:主張方法は? ~新たな技術課題の発掘
   事例)炭素繊維(CFRP、CFRTP):金属との接着
   事例)セルロースナノファイバー:ゴムとの配合
   視点)進歩性:「非容易想到性」と理解すべき!
   視点)進歩性の主張方法:従来技術との距離
   事例)セルロースナノファイバー:みなし取下特許を乗り越え
   事例)固体電池:新たな特性クレームで先願特許を乗り越え

10.既存技術ベースの戦略的発想
 10.1 既存技術の特許情報を再発明に活用 ~先行:ニーズ発掘 vs. 後発:ニーズ対応
   事例)ソニー「ウオークマン」:使用料支払い特許を乗り超え
   事例)トヨタ「ハイブリッド車」:使用料支払い特許を乗り超え
   事例)セルロースナノファイバー:みなし取下特許を乗り超え
 10.2 発明の多くは「再発明」 ~再発明で、時代への適合をめざす
 10.3 「素材企業」のもつべき知的財産戦略
   事例)高付加価値品に展開 ~用途発明の機会に
   事例)JSR 5G対応:材料特許から材料活用製品特許へ展開
   事例)東レ5G対応:材料/製法特許から電子部品特許へ展開
 10.4 「部品企業」のもつべき知的財産戦略
   事例)「ビジネス発想特許」で、事業を守る
   事例)SONYコンセプトカー「Vision-S」 ~車両&車載関連への事業展開
   参考)携帯電話の進化 vs. 自動車の進化 ~自動車=IoT
 10.5 「製品/システム企業」のもつべき知的財産戦略
   事例)製品/システム企業の嫌がる材料特許
   事例)DX(Digital Transformation)で、印刷業界にも変革が!
   事例)「リアル」を超える「リアリティ」を追求 ~AR・VRそしてXR
 10.6 サービス提供企業のビジネスモデルデザイン
   事例)コマツ:ICT機能搭載建機で、データ利活用に展開
   事例)ローカル5Gがもたらす変革

11.後発で勝てる特許出願戦略
 11.1 後発で勝てる特許出願戦略とは?
 11.2 先行特許への戦略的対抗策
    事例)事業戦略と出願戦略の連携
 11.3 「先行特許網の傘下」に食い込め!
    事例)固体電池:特性クレーム追加で乗り超え
    事例)ガラス基板:ベストモードを数値限定クレーム化
    視点)数値限定特許の活用:リスクも伴う!
    視点)数値限定特許の要諦
    参考)数値限定特許:特許係争事例
 11.4 「先行企業とは無縁の代替技術」を手にする!
 11.5 「先行特許網傘下の特許」を多数出願!

12.特許情報を活用した発明創出法
 12.1 後発企業の強み」は何か?
 12.2 「後発企業の強み」をどう活かす?
 12.3 発明創出法:特許情報を活用
    参考)「特許のネタ」の探し方
 12.4 「発明の種」は特許情報にある!
 12.5 特許出願の要諦
 12.6 特許明細書の要諦
 12.7 特許権獲得につながる発明創出方法
 12.8 「発明メモ」を描いてみよう!
 12.9 「発明メモ」を描く意義は?
 12.10 「発明メモ」のできあがり!

13.まとめ ~コロナの先をしっかりと見据えよう!
 13.1 先行/後発を問わぬ強い特許とは? ~訴訟に耐える特許
 13.2 強い特許の取得をめざそう ~特許への取り組み指針

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