どう活用すればよいか?またその適用限界はどこか?多くの実例を踏まえて解説!

有機溶媒/樹脂中における微粒子・ナノ粒子の分散安定化に向けたSP値活用術

※受付を終了しました。

通信講座概要
略称
SP値活用術
通信講座No.
ce170201
開催日
2017年02月17日(金)
講師
山口大学 名誉教授 工学博士 大佐々 邦久 氏
【専門】
化学工学,微粒子工学
価格
[一般価格]
1名で受講した場合:  50,906円 (本体価格:46,278円)
2名で受講した場合:  50,906円 (本体価格:46,278円)
3名で受講した場合:  66,000円 (本体価格:60,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  22,000円 (本体価格:20,000円)

[会員価格]
1名で受講した場合:  50,906円 (本体価格:46,278円)
2名で受講した場合:  50,906円 (本体価格:46,278円)
3名で受講した場合:  66,000円 (本体価格:60,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  22,000円 (本体価格:20,000円)
スケジュール
2月17日(金) 第1講 テキスト配本
3月17日(金) 第1講 演習問題回答締切(必着)  第2講テキスト配本
4月17日(月) 第2講 演習問題回答締切(必着)  第3講テキスト配本
5月17日(水) 第3講 演習問題回答締切(必着)
6月16日(金) 修了書送付
趣旨
微粒子/ナノ粒子の分散・安定化では、溶媒(樹脂)によるぬれ性、分散剤の吸着性および溶解性の三者の間でバランスをとりつつ、溶媒(樹脂)や分散剤を選択する必要があるため、どうしても特定の事例毎のノウハウあるいは試行錯誤に頼りがちです。
溶解度パラメータ(以下、SP値・HSP値)は、魔法の杖とまでは言えませんが、三者の関係を横断的に評価できる重要なパラメータです。本講では、SP値・HSP値を中心に、表面エネルギーや酸・塩基特性などを活用して、溶媒や分散剤をどう選んだらよいか、また粒子の表面改質やその評価をどうすべきか、について基礎から説明します。
最近の測定機器の進歩は著しく、特にインバースガスクロマトグラフィー(以下、IGC)は、粒子表面、分散剤(樹脂)、および不揮発性溶媒(イオン液体など)の表面エネルギーとその成分、SP値・HSP値や酸・塩基性を簡便かつ迅速に測定できます。本講では、従来の測定法に加えてIGC法について詳しく説明します。
プログラム

第1講 微粒子分散系の性質および溶媒/高分子のSP値の由来と求め方

第1章 分散系の性質と分散不良の原因
  1.1 分散系の基本的性質
   1.1.1 分散系の熱力学的不安定性の原因
  1.2 分散系の調製手順
   1.2.1 分散系の調製工程
   1.2.2 分散系調製における分散不良の原因と解決法
第2章 分散系の熱力学的安定性およびSP値・HSP値の由来
  2.1 分散系の熱力学
   2.1.1 Gibbsの混合自由エネルギーと熱力学的安定性
   2.1.2 混合エンタルピーと混合エントロピー
   2.1.3 相互作用パラメータと分子間力
  2.2 溶解度パラメータ(SP値・HSP値)
   2.2.1 HildebrandのSP値
   2.2.2 HansenのSP値(HSP値)と相互作用距離
第3章 溶媒および高分子のSP値・HSP値の求め方
  3.1 溶媒のSP値・HSP値の求め方
   3.1.1 物性定数からの計算
   3.1.2 溶媒混合によるSP値・HSP値の調整
  3.2 高分子のSP値・HSP値の求め方
   3.2.1 IGC法によるSP値・HSP値の求め方
   3.2.2 溶解実験によるSP値・HSP値の測定とHansen球/Teas線図
   3.2.3 原子団寄与法(ソフトウェアHSPiP)によるSP値・HSP値の計算
   3.2.4 SP値・HSP値に及ぼす温度の影響
   3.2.5 測定法や計算法によるHSP値の相違

【演習問題】

★データ表★
1)溶媒のHSP値2)高分子の表面エネルギーとHSP値
 

第2講 粒子表面のSP値・表面エネルギーの求め方とぬれ(分散)への活用


第4章 粒子表面のSP値・HSP値の求め方
  4.1 IGC法による粒子表面のSP値・HSP値の求め方
  4.2 凝集・沈降法によるSP値・HSP値の求め方
   4.2.1 目視観察法
   4.2.2 濃度の時間変化および分散濃度法
   4.2.3 界面沈降速度および沈殿体積法
   4.2.4 凝集粒子径法
第5章 微粒子の表面エネルギーの求め方とぬれ(分散)への活用
  5.1 ぬれ(分散)化のためSP値の活用
   5.1.1 ぬれと接触角およびYoung-Dupre式
   5.1.2 SP値によるぬれの評価
  5.2 表面エネルギーによるぬれの評価
   5.2.1 表面張力と表面エネルギー
   5.2.2 IGC法による粒子の表面エネルギーの測定
   5.2.3 湿潤包囲線法による極性固体の最適溶媒選択
第6章 粒子間力および微粒子の安定化へのSP値の活用
  6.1 粒子間に働く相互作用力
  6.2 van der Waals引力とHamaker定数
  6.3 静電反発力による安定化
   6.3.1 静電反発ポテンシャルエネルギー
   6.3.2 非極性溶媒中におけるポテンシャルエネルギー
  6.4 高分子の立体反発力による安定化とSP値
   6.4.1 高分子吸着層による立体反発力
   6.4.2 高分子の添加濃度と枯渇作用
   6.4.3 静電反発力と立体反発力の特徴
  6.5 光ピンセットを利用した相互作用力の測定法

【演習問題】

★データ表★
1) 溶媒の表面張力と酸・塩基性
 

第3講 分散剤の選択指針および粒子の表面改質と分散・安定化への活用

第7章 分散剤の働きと選択指針 
  7.1 分散剤の種類と構造
  7.2 高分子分散剤の選択指針
   7.2.1 高分子分散剤の最適構造
   7.2.2 溶媒親和鎖の伸張性と長さ(分子量)
  7.3 高分子分散剤の吸着性
   7.3.1 分散剤の吸着性とSP値との関係
   7.3.2 粒子表面/分散剤の酸・塩基性と吸着特性
   7.3.3 IGC法による酸・塩基特性の測定
第8章 微粒子の分散・安定化のための表面改質法 
  8.1 表面改質のための物理化学的手法
  8.2 界面活性剤の種類・用途とHLB値
   8.2.1 HLB値の求め方と応用例
   8.2.2 非イオン性界面活性剤による親水化と疎水化
   8.2.3 イオン性界面活性剤による分散・安定化
  8.3 カップリング反応による表面改質と分散・安定化
  8.4 表面グラフト反応による表面改質と分散・安定化
第9章 各種パラメータによる改質評価と分散・安定化への応用例 
  9.1 SP値を用いた改質評価と応用例
   9.1.1 高熱伝導樹脂開発への応用
   9.1.2 ポリプロピレンコンポジットにおけるHansen球の利用法
   9.1.3 Teas線図を用いたレジンコンクリートの調製
  9.2 表面エネルギーを利用した改質評価と応用例
   9.2.1 低誘電膜の湿潤包囲線を用いた改質評価
   9.2.2 熱可塑性樹脂中におけるカーボンブラックの改質効果
   9.2.3 高分子ブレンド中におけるフィラーの局在性
  9.3 酸・塩基性を利用した改質評価と応用例
   9.3.1 自動車用塗料の分散性評価
   9.3.2 ナノセルロースコンポジットにおけるフィラーの改質効果
   9.3.3 高濃度スラリー調製への応用

【演習問題】

★データ表★
 1) 樹脂の酸・塩基性
キーワード
溶剤,樹脂,プラスチック,ゴム,ポリマー,研修,通信教育
フリーワード検索