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第1講 蒸留技術に必須の物性推算法
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蒸留技術においては技術計算を多用しますが、その計算に必須なのがExcelの習得であります。本稿では物性推算法を通じて、Excel技術を最高度に習得します。これにより、計算の効率を10倍も20倍も上げることが可能です。
1.蒸留技術計算に効果的なExcelの機能
1-1 Excelの仕組み、表計算上の留意点
1-2 方程式の解 ゴールシークの活用
1-3 連立方程式の解 ソルバーの活用
1-4 Excel 関数の活用
1-5 VBAの効率的な活用法
1-6 マクロをVBAにより融合し効率を10倍以上あげる
2.Excelを用いた物性推算法
2-1 蒸留塔の設計に必須の理想気体の密度の計算
2-2 蒸留塔の設計に必須の実在気体の密度の計算:
ソアベ・レドリッヒ・クオン式 (SRK式)
2-3 純物質のフガシティーの計算
2-4 比熱(熱容量)計算式の決定
2-5 蒸発潜熱計算式の決定
2-6 蒸気圧計算式の決定
2-7 蒸気圧計算式 アントワン式の計算
2-8 アントワン式の定数を求める
2-9 沸点データのみから蒸気圧を推算する方法
【演習問題】
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第2講 気液平衡計算
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蒸留技術において、蒸留すべき混合液の気液平衡を知ることで、問題の半分は解決したと言えます。それは、気液平衡により蒸留プロセス(蒸留方法)を決定できるからです。本稿では、気液平衡の基本から応用まで順序を追って学習します。例題を理解して学習を進めることによって、気液平衡の計算方法を習得します。
1.Excelを用いた気液計算
1.1 理想溶液
1.1.1 ラウールの法則
1.1.2 ダルトンの分圧の法則
1.1.3 定温の気液平衡
1.1.4 定圧の気液平衡
・沸点計算
・沸点計算の方法
1.1.5 相対揮発度による簡易計算法
・相対揮発度
・定温気液平衡
・定圧気液平衡
1.2 非理想溶液
1.2.1 非理想溶液
・活量係数の意味
・非理想溶液の気液平衡の求め方
・フアンラール式
・マーギュラス式
1.2.2 ウイルソン式
・無限希釈における活量係数からウィルソン式定数Λ12,Λ21の決定方法
1.2.3 多成分系への適用
1.2.4 NRTL式
1.2.5 完全不溶解系の気液平衡計算
1.2.6 気液平衡における塩効果果の計算
付録
【演習問題】
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第3講 蒸留計算と蒸留塔の設計方法
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気液平衡により蒸留塔の理論段数を決定します。理論段数は蒸留塔の最も重要な仕様です。次に、フラッデイング点の計算により蒸留塔の塔径を決定します。更に、蒸留塔の運転に重要な役割を果たす還流を理解することに拠り、工場における蒸留塔の運転方法の基本を理解します。
1.Excelを用いた蒸留計算
1.1 フラッシュ蒸留
1.2 水蒸気蒸留
1.3 2成分系連続蒸留における理論段数
1.4 多成分系蒸留の最小還流比
1.5 多成分系蒸留の最小理論段数
1.6 多成分系蒸留の理論段数 ギリランドの相関
1.7 回分単蒸留の計算
2.Excelを用いた蒸留塔の設計
2.1 棚段塔の設計方法
2.1.1 塔径計算
2.1.2 フラッデイングポイントの計算
2.1.3 飛沫同伴量(エントレインメント)の計算
2.1.4 圧力損失の計算
1)乾き圧力損失
2)蒸気が段上の液中を上昇するときの圧力損失
3)蒸気が段上の液から抜けるときの圧力損失
2.1.5 ウィーピングの計算
2.1.6 塔効率の計算
2.2 充填塔の設計
2.2.1 不規則充填塔におけるフラッデイング
2.2.2 充填塔の圧力損失
2.2.3 規則充填塔のフラッデイング点を計算
2.2.4 充填塔の圧力損失の計算
2.2.5 充填塔の高さ
2.2.6 HETPの推算法