PIC/S-GMPガイド及びGMP省令の理解、その運用事例・現場への落とし込みのポイントとは?

PIC/S-GMP及びGMP省令改正に対応したGMP文書/記録の作成・管理と現場運用初級講座

※受付を終了しました。

通信講座概要
略称
GMP文書
通信講座No.
ce240203
開催日
2024年02月16日(金)
講師
高槻医薬品GMP/食品ISOリサーチ [元 塩野義製薬(株) 品質保証部] 若山 義兼 氏
講師の経歴
《経歴》
塩野義製薬(株) 監査・保証部・品質保証部 次長
    ・医薬品の品質保証業務/GMP監査業務
    ・担当部署:赤穂工場/監査担当責任者、
摂津工場/監査担当責任者、
本社/品質保証部
  天野エンザイム(株)品質保証本部 顧問
  日本環境認証機構 QMS主任審査員  
《活動》
 ・医薬品・食品品質保証支援センター(NPO-QAセンター)顧問
 ・日本環境認証機構 QMS及びFSMS主任審査員(認定:JRCA認定主任審査員)
価格
[一般価格]
1名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
2名で受講した場合:  99,000円 (本体価格:90,000円)
3名で受講した場合:  132,000円 (本体価格:120,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  44,000円 (本体価格:40,000円)

[会員価格]
1名で受講した場合:  44,000円 (本体価格:40,000円)
2名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
3名で受講した場合:  66,000円 (本体価格:60,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  22,000円 (本体価格:20,000円)
価格関連備考
※請求書はお申し込みを受理次第、発送させていただきます。
スケジュール
2月16日(金) 開講 第1講テキスト発送
3月15日(金) 第1講 演習問題回答締切(必着) 第2講テキスト発送
4月15日(月) 第2講 演習問題回答締切(必着) 第3講テキスト発送
5月16日(木) 第3講 演習問題回答締切(必着)
6月11日(火)  修了書送付予定

<受講にあたって>
※テキストは開講時に郵送しますが、回答は、Microsoft Word、 Excel(Microsoft Office2007~2016)形式で、電子メールで提出していただきます。
※各講の添削結果や模範解答なども、弊社から電子メールにて返信させていただきます。
趣旨
我が国のGMPは,国際的にはPIC/Sへの加盟承認、ICH-Q 8・9・10・11の発出、PIC/S-GMPガイドラインの改訂、文書・記録の完全性を考慮したガイドラインの発出(MHRA,WHO)により、国際的整合性を踏まえたグローバル化されたGMPへの転換の時期を迎えた。国内的には、製造販売承認書と製造実態とが異なる不祥事が頻発し、一斉点検により70%の乖離が報告された実態を踏まえたGMPの運用が改善される状況にある。 
 このような状況を踏まえ、薬機法改正が2019年12月に国会を通過し、引き続き、GMP省令は大幅に改正される見込みであり、これまでのGMPの踏襲では,対応は困難になっている。例えば,PIC/S-GMPガイドライン要求事項及びGMP省令改正の要求事項の理解、自社のGMP自主基準とのギャップ分析を踏まえ、自社のGMP文書体系の見直及び整備が急務といわれる。
 この通信講座では,グローバルスンダードの方向(世界標準)にあるPIC/S-GMPガイド及びGMP省令改正の徹底的な理解、またその運用の仕方の事例(現場への落とし込みを含む)の理解を通して,新しい流れに沿ったGMP文書・記録の作成・管理のポイントを学ぶ。
プログラム

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 第1講 PIC/S-GMPで求められる文書・記録管理での留意点

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<プログラム>

1.信頼性保証を踏まえた文書・記録の管理の意義
 ・Quality ManagementにおけるQAの役割の理解の必要性
 ・ISOの品質の概念に基づいた品質経営(品質管理[広義])の考え方
 ・信頼性保証への取り組み(文書・記録の位置付けを含む)
2. 文書・記録の目的
 ・GMP Documentationの本質は
  Acountability(説明責任) とTraceability(遡及責任)
3.PIC/S-GMPの要求事項の全体構成
 ・Part1の構成
 ・Part2の構成
 ・ANNEXの構成
4.医薬品品質システムの文書化
 ・医薬品品質システムの原則
 ・医薬品品質システム:品質マニュアルの文書化
 ・GMP(製剤):医薬品GMPの文書化
 ・品質管理:品質管理の文書化
 ・製品品質照査:製品品質照査の文書化
 ・品質リスクマネジメント:品質リスクマネジメントの文書化
5.職員に係る規定に係る文書化(パート1)
 ・経営トップ
 ・品質責任者(Authorized Person)
 ・製造部門責任者及び品質部門責任者
 ・部門長共通業務(製造・品質管理・品質保証)
 ・教育訓練及び衛生管理に係る文書化
6.文書の作成と管理(発行,改訂,配布,保管)のポイント
 ・文書管理の原則
 ・文書の作成と管理/文書管理
 ・文書の保存
7.製品実現に必要になる技術文書類(技術標準書類)
 ・要求されるGMP文書(指図(指示,要求事項)及びサイトマスターファイル)
 ・記録書/報告に係る文書
 ・規格書(出発原料,包装材料,最終製品)作成上の技術的要件(文書化)
 ・製造処方及び指図書作成上の技術的要件(文書化)
 ・製造記録及びバッチ包装記録作成上の技術的要件(文書化)
 ・受入手順とその記録作成上の技術的要件(文書化)
8.PIC/S-GMPが要求している手順の文書化(業務標準書)
 ・主要手順書類/第3章~第8章
 (文書化された手順書(英文表記はwritten procedures又はdocumented 
  procedure))
 ・その他の手順の文書化//第3章~第8章
9.PIC/S-GMPが要求している記録類のポイント
 ・第1章品質マネジメント/記録類 1
 ・第2章人員/記録類 2
 ・第3章建物及び設備/記録類 2
 ・第4章文書化/記録類 3 
 ・第5章製造/記録類 4
 ・第5章製造/記録類 5
 ・第6章品質管理/記録類 6
 ・第6章品質管理/記録類 7
 ・第6章品質管理/記録類 8
 ・第8章苦情及び製品回収・第9条自己点検/記録類 9
10.GMP文書の階層的文書体系図

□演習問題・添削□

 

 

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 第2講 GMP省令のリニューアル化に対応したGMP文書・記録の作成管理

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 <趣旨>

 第2講では、文書・記録を踏まえたGMP省令のリニューアル化のポイントについて学ぶ。GMP省令のリニューアル化の背景を踏まえ、具体的には、下記のような改正のポイントを十分理解して、今後のGMP文書・記録の在り方を把握する。これらの理解を通してGMP管理の基盤である<GMP文書・記録管理の基本事項を体系的>に学ぶ。医薬品品質システムの構築・維持に係る管理はGMP省令のリニューアル化の目玉であることから、その運営に係る品質マニュアルのモデル事例を例示します。

<プログラム>

1.文書・記録管理(信頼性保証の拠り所)の目的
 ・品質システムにおける文書・記録の位置づけ
 ・信頼性保証及び品質保証における文書・記録の位置づけ
 ・Accountability(説明責任)・Traceability(遡及性)と文書・記録
2.GMP省令の変遷
 我が国におけるGMPの成熟化の経過(変遷)(ステージ1~ステージ3)
3. GMP省令リニューアル化の方向性
 ・我が国のGMPを取り巻く環境の変化及びGMP省令リニューアル化への歩み
 ・品質保証モデルから継続的改善モデルへの脱皮(ISO9001と融合したGMP)
 ・通知レベル(ガイドライン)→省令レベルへの変更の意義
 ・<PMDA査察(無通告査察)>でわかってきた製造現場の現実(事例)
4.これまでのGMP省令との相違点について
 ・医薬品企業としてのガバメントの強化
 ・製造業者(上級経営陣)の責任の明確化
 ・品質システムの構築と維持
 ・品質保証機能の創設(製造・試験検査業に対するQA機能による検証)
 ・品質保証機能に係る14業務
 ・試験検査業に対するQA機能による検証
 ・承認書遵守に係る規定の強化
 ・製造管理者の役割の強化
 ・バリデーションの強化
 ・変更管理の強化
 ・逸脱管理の強化
 ・設備共用の禁止の強化
 ・交叉汚染防止の措置
4.いわゆるPIC/S-GMPとのギャップ6項目の省令化
 ・品質リスクマネジメント
 ・製品品質照査
 ・安定性モニタリング
 ・原材料等の供給者管理
 ・参考品管理
5.医薬品品質システムの文書化<品質マニュアル(モデル事例))>
 ・製造業者の責務
 ・品質マニュアル(モデル事例)
6.GMP省令改正に伴う手順書類の強化
7.文書・記録の作成と管理(発行,改訂,配布,保管)のポイント>
 ・文書・記録管理の体系的管理
 ・文書管理のポイント
 ・記録管理のポイント
8.文書・記録管理と連動した状態表示及びロッグブック
 ・状態表示
 ・ログブック管理

□演習問題・添削□

 

 

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 第3講 現場運用を念頭においた文書・記録の見直しと作成上の留意点~データインテグリティへの対応~

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<趣旨>

 引き続き、第3講では、GMP省令のリニューアル化を踏まえ、現場に落とし込み,現場で役に立つ必要と思われる文書・記録の見直しと作成上の留意点を学びます。
 最近では、文書・記録管理の信頼性確保(データインテグリティ)が課題と云われている。基本事項を学びます。システム査察対応を念頭においた文書・記録での留意点及びマネジメントレビューの手順及び記録など事例を中心に学びます。

<プログラム>

1.GMPシステム監査における文書・記録の役割とその留意点
  ・GMPシステム監査の背景
  ・システム査察対応を念頭においた文書・記録での留意点
    - 文書監査
    - 現場監査
    - 適合性調査(査察)の仕組みと関連法規制との関係
2.GMP品質システムを構成する6サブシステムのポイント
  ・GMP品質システム
  ・6サブシステム及びシステム監査
  ・システム査察事例(包装表示システム)
3.GMP品質システム文書(Document)
  ・業務管理文書A(または業務標準書A)
  ・業務管理文書B
  ・技術文書(または技術標準書)
  ・記録類
4.GMP省令のリニューアル化に対応した文書・記録管理
5.階層的文書体系及び樹枝状文書体系
6.サイトマスターファイル(概要)
7.現場で使いやすいSOP作成上の留意点
  ・現場で使いやすいSOPが求められる背景
  ・現場で使いやすいSOP”作成上の6ポイント
  ・SOP作成の15原則、11要領及び8手順
  ・わかりやすい技術文書作成の注意点
8.文書・記録(データ)の信頼性確保と教育訓練
9.文書・記録の信頼性確保/データインテグリテイーDI(概要)
  ・データインテグリテイDI確保は何のため(目的及び範囲を含む
  ・データインテグリティを満たしたデータガバナンス及びマネジメント
    - データガバナンスとは
    - データガバナンスの維持
    - データガバナンスのリスク管理
    - データガバナンスシステムのレビュー
  ・データインテグリテイーの原則と有効化
    - データインテグリテイーの原則
    - データインテグリティの齟齬の発生と措置
  ・紙ベースのデータインテグリティの実施
    - 紙ベースのデータインテグリティに係る用語の定義
    - 記録用紙管理の手順
    - 記録の保管管理の目的と要点
      (フォーマット、テンプレート、ブランクフォームなど)
  ・製造指図・記録書及び試験検査指図・記録書の検証
  ・ハイブリッドシステムの要件
  ・真正コピー
  ・文書の保存と廃棄
 10.GMP主要文書作成上の留意点および事例
 GMP省令改正およびPIC/S-GMPガイドにより,新たに作成・管理しなければならない文書および関心度の高い文書の事例について例示する。
  ・要求仕様書
  ・バリデーションマスタープラン
  ・設計時適格性評価手順
  ・マネジメントレビュー手順書及び記録
  ・マネジメントレビューの記録
  ・製品標準書
  ・製造指図書原本(事例)
  ・是正・予防措置に係るSOPフォーマット
 
□演習問題・添削□
 

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