講座終了後に「洗浄バリデーション」の理解を深める目的のもと、
 受講者全員を対象とした総合討論と、Q&A対応の考察をzoomにて講師が行います
(9月9日 14:00~)

洗浄バリデーションのポイントとQ&A対応
☆大好評セミナーが通信教育講座として開講いたしました!

通信講座概要
略称
洗浄バリデーション
通信講座No.
開催日
2024年06月21日(金)
講師
NANO MRNA(株) 顧問 宮嶋 勝春 氏
講師の経歴
【専門】医薬品開発・製造、申請対応等
【職歴】
2000年‐2006年 テルモ㈱ 主任研究員 標的指向型リポソーム製剤の開発を担当
2006年‐2008年 奥羽大学薬学部 准教授 薬剤学・製剤学を担当
2008年‐2016年 武州製薬㈱ 製造技術部 部長 各種製剤の技術移転及びFDA、PMDA、KFDA、ブラジル当局をはじめとする各種査察において、洗浄バリデーション関係の回答者として対応。
【学会活動等】
1999年‐2000年 日本薬学会 評議員.
2002年‐2004年 ISPE日本支部 理事
2011年‐2016年 製剤機械技術学会 理事
2016年‐2021年 日本薬剤学会 評議員
備考
◆本講座は3ヶ月コースの通信教育講座です。
 開講日から弊社より毎月(計3回)テキストを郵送します。

◆テキストに付属する演習問題に解答していただき、講師が添削します。
 模範解答と一緒に添削が終わった解答用紙を弊社からご返送します。
 解答用紙の送付・返送やご質問は基本的に全てmailでやり取りさせていただきます。
価格
[一般価格]
1名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
2名で受講した場合:  99,000円 (本体価格:90,000円)
3名で受講した場合:  132,000円 (本体価格:120,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  44,000円 (本体価格:40,000円)

[会員価格]
1名で受講した場合:  44,000円 (本体価格:40,000円)
2名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
3名で受講した場合:  66,000円 (本体価格:60,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  22,000円 (本体価格:20,000円)
価格関連備考
※請求書はお申し込みを受理次第、発送させていただきます。
スケジュール
6月21日(金) 開講 第1講テキスト発送
7月22日(月) 第1講 演習問題回答締切(必着) 第2講テキスト発送
8月21日(水) 第2講 演習問題回答締切(必着) 第3講テキスト発送
9月20日(金) 第3講 演習問題回答締切(必着)
10月16日(水) 修了書送付予定

<受講にあたって>
※テキストは開講時に郵送しますが、回答は、Microsoft Wordで、電子メールで提出していただきます。
※各講の添削結果や模範解答なども、弊社から電子メールにて返信させていただきます。
趣旨
 洗浄バリデーションは交叉汚染を防ぐ手段として医薬品製造現場で極めて重要な作業の1つであり、査察において最も指摘を受ける事項でもある。
 しかし、洗浄バリデーションの中で検討しなければならないことは数多く存在し、そこでの失敗を防ぐためには、GMPの基本、そして洗浄バリデーションの要件をしっかりと理解して、自社に適した方針作成が求められている。
 しかし、そうした方針に含まれる内容や“How To”は、各製造施設の実情に合わせて変える必要がある。
 本通信教育では、この洗浄バリデーションについて過去の歴史から現在までの流れを残留限度値の考え方を中心に振り返るとともに、各国GMP規制文書が求めている洗浄バリデーションに対する取り組みや実施に向けて必要となるマスタープランや各種SOP作成時の留意点を紹介しながら、製造現場で検討すべき項目、規制当局による査察時の指摘事項などを紹介する。
 そして、総合討論やQ&Aを通して最終的に自分たちの現場でどのような取り組みを行うべきか、を考えるための基礎を提供する。
プログラム

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第1講:規制が求める洗浄バリデーション実施に向けた各種ドキュメント

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【趣旨】
各国のGMPに係る規制文書が求めている洗浄バリデーションに対する取り組みを紹介し、洗浄バリデーションにおける重要なポイントを解説する。
特に、マスタープランや各種SOP作成時の留意点についても紹介する。さらに、2011年FDA(Food and Drug Administration: 食品医薬品庁)が発表したProcess Validationのガイダンスを基に、Riskに基づいた洗浄バリデーション、そしてライフサイクルを通した洗浄バリデーションの内容と、その背景について解説する。

【プログラム】

 1.はじめに ‐洗浄バリデーションはなぜ重要か‐
  1.1 洗浄バリデーションに関わるトラブル事例
  1.2 洗浄バリデーションの歴史を振り返る
  1.3 これから何が必要となるのか

 2.GMP下での洗浄バリデーションへの対応
  2.1 GMP省令が求める洗浄バリデーションマスタープランとSOP
  2.2 洗浄バリデーション実施で必要となる文書‐Protocol・Report・MBR・Logbook‐

 3.各国規制文書にみる洗浄バリデーションへの取り組み
  3.1 日本における洗浄バリデーション関係規制文書
  3.2 米国における洗浄バリデーション関係規制文書
   ・ 21CFR parts 211.63, 211.67, 211.182における記載
   ・ GUIDE TO INSPECTIONS VALIDATION OF CLEANING PROCESSESにおける記載
  3.3 PIC/S GMPにおける洗浄バリデーションに関する記載
  3.4 EU-GMPにおける洗浄バリデーションに関する記載
  3.5 ICH Q7原薬GMPに関するガイドラインにおける記載
  3.6 カナダ当局による“Guidance Document Cleaning Validation Guidelines”における記載
  3.7 ASTMによる洗浄バリデーションの文書
  3.8 その他の文書

 4.品質リスクマネジメントと洗浄バリデーション
  4.1 品質リスクマネジメントとは何か、理解する
  4.2 洗浄時のリスクをどう評価するか‐リスク評価の方法とその課題‐
  4.3リスクマネジメントの質と知識管理
  4.4 逸脱が発生したらどう対応するか

 5.マスタープラン、各種SOP作成上の留意点
  5.1 マスタープランのWhat, Why and How
  5.2 ヒューマンエラーとSOP作成上の留意点
  5.3 バリデーション実施計画書と報告書作成のポイント
  5.4 マスターバッチレコード(MBR)とLogBookの作成のポイント

 【演習問題】


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第2講:洗浄バリデーションの実施における10の検討課題

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【趣旨】
 洗浄バリデーションを実施する際に検討すべき10の課題に焦点を当て、各企業において最も適した取り組みの構築つながるように、各課題に対して具体的にどのような取り組みを考えるべきか解説する。
 また、これまでのセミナーや講演の際に参加者から頂いた代表的な質問20に対して回答を紹介する。

【プログラム】

 1.洗浄バリデーション実施おける10のポイント
  1.1 Worst-Case Approachへの対応‐Worst-Case Approachとは何か‐
  1.2 新規製剤への対応手順 ‐新たな製品への対応をどうすべきか‐
  1.3 専用製造設備(専用ライン)か、共用製造設備(共用ライン)か ‐専用設備はバリデーションが必要なし?‐
   ・ 専用ラインか、共用ラインか
   ・ 治験薬製造ラインにおける対応と残留限度値の考え方
   ・ 高活性製剤製造ラインの留意点
   ・ 無菌製剤製造ラインの留意点
  1.4  具体的な洗浄方法とその留意点
   ・ 定置洗浄(CIP)
   ・ マニュアル洗浄
   ・ 定置外洗浄(COP)
   ・ 無菌製剤製造エリアの洗浄方法
   ・ 実際の洗浄方法
  1.5 残留性‐何を評価すべきか‐
   ・ 残留物として何を評価すべきか
   ・ どこ(場所)を評価すべきか
  1.6  残留限度値の設定・計算方法‐毒性に基づく限度値、何が問題か‐
   ・ Fourmanらによる3つの残留限度値
   ・ 毒性に基づいた残留限度値設定
   ・ 微生物とエンドトキシンの残留限度値設定
   ・ 残留限度値設定はどうあるべきか
  1.7  サンプリング方法‐Swab法とRinse法、何が問題か‐
  1.8  残留物の分析方法と回収率
   ・ 残留物評価のための分析法
   ・ 回収率はいかにあるべきか
  1.9 4つのホールドタイムにどう対応するべきか ‐DHTとCHTを中心に‐
   ・ 洗浄結果に影響を及ぼす可能性のある4つのホールドタイム
   ・ ダーティホールドタイム(DHT)と洗浄バリデーション
   ・ クリーンホールドタイム(CHT)と洗浄バリデーション
  1.10  作業者の適格性と教育訓練 ‐目視確認の標準化にどう取り組むか‐

 2.洗浄バリデーションに関するいろいろな質問
   過去にセミナー等で頂いた20項目にわたる質問とその回答を紹介する

 (例)
  例1.限度値の計算結果が検出限界以下となった場合にどうするか?
  例2.専用設備での洗浄バリデーションをどう考えるべきか?
  例3.ダーティホールドタイムは、なぜ必要か? 
  例4.微生物・エンドトキシンの限度値をどう考えるべきか?
  例5.治験薬製造時の残留限度値についてどう考えるべきか?
  例6.半固形製剤製造ラインの残留限度値をどう設定すべきか?
  例7.製造終了当日に洗浄することを規定する場合であっても,時間単位でDHTを規定するべきか? 
  例8.分析用フラスコやビーカーに対する洗浄をどう考えるべきか
  例9.洗浄バリデーション実施においては,装置1つ1 つについても検証が必要なのか?
  例10.医療機器に対する洗浄バリデーションについて,どのように考えたらよいか。
  例11.リスクコントロールで重大性のスコアは変化するか。


 【演習問題】

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第3講:洗浄バリデーションに求められる企業の取り組みと査察ポイントと対応上の留意点

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【趣旨】
 今日規制当局が求める品質保証の在り方は大きく変化している。
 この変化・背景を十分理解することが査察を受ける際にも必要となっている。
 まず、ICH Q10 医薬品品質システムを基に、こうした品質保証の変化について紹介する。
 次に、GMP査察において洗浄バリデーションに対して査察官は何をどうやって確認するか、査察をスムーズに進めるために、どのような準備をすべきか、また回答者が注意すべき点などを、査察時に指摘された問題事例を含めて解説する。
 その上で、受講者全員参加での総合討論を行い、洗浄バリデーションに関わる問題点や課題などについてコメントする。

【プログラム】

 1.規制当局が求める医薬品品質保証の変化
  1.1 GMPからValidationへ ‐品質保証の基本‐
  1.2 Validation実施上のKey Points

 2.企業に求められている品質への取り組み ‐Blind Compliance からQuality Cultureへ‐
  2.1 Blind ComplianceからQuality Cultureへ
  2.2 Quality Culture(品質文化)とは何か?
  2.3 品質システムとは何か?
  2.4 医薬品品質システムの中での経営陣の役割・責任
  2.5 製品のライフサイクルマネジメント
  2.6 Continued Process Validation, 製品品質照査, 再バリデーション、何がどう違うのか
  2.7.受講者からの質問に対する回答

 3.査察にみる洗浄バリデーション ‐FDAによる査察に向けて‐ 
  3.1 査察に向けた準備1 ‐FDAの査察が決まったら何を準備するか‐
  3.2 査察に向けた準備2 ‐回答者が注意すべきポイント‐
  3.3 査察中にやるべきこと、やってはいけないこと
  3.4 指摘を受けた時にどう対応すべきか ‐指摘を受けてもあわてない‐
  3.5 無通告査察とは
  3.6 査察時の指摘事例
  3.7. 受講者からの質問に対する回答 

 4. 洗浄バリデーションに関わる総合討論
   受講者全員参加しての総合討論とQ&A

 ※zoomにて9月9日より行います(1時間~1時間半程)

 【演習問題】

キーワード
医薬品,バリデーション,GMP,PiC/S,研修,講習、教育、講座
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