★基礎理論 × 実践知識 × 最新技術を3講で習得!

乳化・可溶化の基礎知識と最新エマルションの設計技術
~界面活性剤・相図・コロイド界面化学の基礎から~

通信講座概要
略称
乳化・可溶化
通信講座No.
開催日
2025年12月15日(月)
講師
奈良女子大学 教授 博士(工学)吉村 倫一 氏
【ご専門】コロイド・界面化学
講師の経歴
・日本化学会コロイドおよび界面化学部会 役員会幹事
・日本油化学会 関西支部 常任幹事長
・日本油化学会 オレオサイエンス誌 編集委員
備考
◆本講座は3ヶ月コースの通信教育講座です。
 開講日から弊社より毎月(計3回)テキストを郵送します。

◆テキストに付属する演習問題に解答していただき、講師が添削します。
 模範解答と一緒に添削が終わった解答用紙を弊社からご返送します。
 解答用紙の送付・返送やご質問は基本的に全てmailでやり取りさせていただきます。
価格
[一般価格]
1名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
2名で受講した場合:  99,000円 (本体価格:90,000円)
3名で受講した場合:  132,000円 (本体価格:120,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  44,000円 (本体価格:40,000円)

[会員価格]
1名で受講した場合:  44,000円 (本体価格:40,000円)
2名で受講した場合:  55,000円 (本体価格:50,000円)
3名で受講した場合:  66,000円 (本体価格:60,000円)
4名以上で受講した場合の1名あたり追加金額:  22,000円 (本体価格:20,000円)
価格関連備考
※請求書はお申し込みを受理次第、発送させていただきます。
スケジュール
12月15日(月) 開講 第1講テキスト発送
01月15日(木) 第1講 演習問題回答締切(必着) 第2講テキスト発送
02月16日(月) 第2講 演習問題回答締切(必着) 第3講テキスト発送
03月16日(月) 第3講 演習問題回答締切(必着)
04月08日(水) 修了書送付予定

<受講にあたって>
※テキストは開講時に郵送しますが、回答は、Microsoft WordもしくはExcel形式で、電子メールにて提出していただきます。
※各講の添削結果や模範解答なども、弊社から電子メールにて返信させていただきます。
趣旨
乳化や可溶化の技術は、食品・化粧品・医薬品・化学工業など、さまざまな産業で不可欠な基盤技術です。本講座では、乳化・可溶化技術の理解と活用に不可欠な「界面活性剤」や「相図」の基礎的知識から、実際の調製・評価技術までを体系的に解説します。

第1講:乳化・可溶化に必要なコロイド・界面化学と界面活性剤の基礎
 界面活性剤の構造・分類・作用機構に加え、乳化や可溶化に深く関わるコロイド・界面現象をわかりやすく解説します。基礎を再確認したい方にも最適な内容です。

第2講:乳化・可溶化の解析に必要な相図の読み・描き方の基礎と活用法
 乳化や可溶化では、水・油・界面活性剤の3成分が生み出す「相図」による理解が欠かせません。3成分系ならではの複雑な挙動を可視化し、最適な処方設計に役立つ知識を習得できます。

第3講:乳化・可溶化の基礎知識と調製・評価方法・安定化技術
 実際の製品開発を想定し、エマルションや可溶化ミセルの調製法、安定性評価、粒子径測定など、応用に直結する実践的な技術について最新の知見を交えて紹介します。
プログラム

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第1講:乳化・可溶化に必要なコロイド・界面化学と界面活性剤の基礎
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【趣旨】
​ 乳化・可溶化技術の要となるのが、「界面」で起こる現象の理解と、それを自在に制御する「界面活性剤」の正しい知識です。本講では、コロイド・界面化学の基礎、ナノ領域での特性、界面活性剤の構造と分類、さらに物性評価に関する基本的な考え方を丁寧に解説します。臨界ミセル濃度(CMC)や表面・界面張力、界面粘弾性、会合体形成といった界面科学的な因子が、乳化・可溶化系の安定性にどう影響するのかも、実践的な視点で学ぶことができます。さらに、ミセル構造の解析に用いられる小角散乱や光散乱、レオロジーなどの手法にも触れ、解析技術への理解を深めます。講師の実務経験をふまえた事例や測定ノウハウも紹介し、実務・研究の両面で役立つ内容となっています。

【プログラム】
1.コロイド・界面化学
 1.1 界面の定義と性質
 1.2 コロイドの現象

2.界面活性剤の基礎知識
 2.1 界面活性剤の定義と性質
 2.2 界面活性剤の構造と特徴
  2.2.1 親水基別分類(イオン性・非イオン性)
  2.2.2 界面活性剤(アミノ酸・糖・フッ素・シリコーン系)
  2.2.3 特異(ジェミニ型・カタニオニック型)
 2.3 界面吸着と会合体形成

3.界面活性剤の性能評価と測定法
 3.1 水溶性評価
  3.1.1 クラフト温度
  3.1.2 曇点
 3.2 臨界ミセル濃度(CMC)
  3.2.1 測定方法
  3.2.2 因子
 3.3 平衡表面張力・界面張力
 3.4 動的表面張力・界面張力
 3.5 界面粘弾性

4.界面活性剤の会合体構造と解析法
 4.1 会合体の多様な構造と臨界充填パラメーター
 4.2 会合体の構造解析
  4.2.1 小角散乱
  4.2.2 光散乱
  4.2.3 透過型電子顕微鏡
  4.2.4 レオロジー
 4.3 ベシクル・リポソームと液晶

5 親水性-疎水性バランスHLB

 【演習問題】


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第2講:乳化・可溶化の解析に必要な相図の読み・描き方の基礎と活用法
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【趣旨】
  乳化や可溶化、マイクロエマルションの設計・解析において、「相図」の読み解きと活用は不可欠です。とくに、界面活性剤・水・油の三成分系が示す相挙動は、一般の溶液系には見られない多様で特異な構造変化を示し、実用上の重要な示唆を与えます。本講では、1成分・2成分・3成分系の相図について、基本的な見方から始まり、熱力学的背景(ギブズの相律、クラウジウス-クラペイロンの式)も交えて丁寧に解説します。さらに、クラフト温度や曇点の理解、HLB温度を用いた系の設計、界面活性剤の構造と相図の関係性など、実践に即した内容も豊富に取り上げます。

【プログラム】
1.相図の基礎と熱力学的背景
 1.1 1成分系の相図
  1.1.1 相図のための基本事項
  1.1.2 ギブズの相律
  1.1.3 水の相図
 1.2 熱力学的視点からの理解:クラジウス-クラペイロン式の適用
 1.3 2成分系の相図
  1.3.1 液体-蒸気系の相図
  1.3.2 てこの規則
  1.3.3 液体-液体系の相図
  1.3.4 固体-液体系の相図
 1.4 3成分系の相図
  1.4.1 三角形相図の見方
  1.4.2 液体を含む系の相図
  1.4.3 固体と液体を含む系の相図

2.水-界面活性剤の2成分系相図
 2.1 2成分系相図からのクラフト温度
 2.2 2成分系相図からの曇点
 2.3 種々の界面活性剤による2成分系水溶液の相図

3.界面活性剤-水-油の3成分系相図と応
 3.1 可溶化挙動の理解
 3.2 マイクロエマルションの相挙動
 3.3 水-ポリオキシエチレン系非イオン界面活性剤-油の相挙動:HLB温度
 3.4 水-多価アルコール型非イオン界面活性剤-油の相挙動
 3.5 乳化処方設計における相図活用法

 【演習問題】


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第3講:乳化・可溶化の基礎知識と調製・評価方法・安定化技術
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【趣旨】
 乳化や可溶化は、界面活性剤を用いた分散系技術の中核を成し、製品設計の現場でも不可欠な知識です。本講では、エマルションや可溶化ミセル溶液、さらにはマイクロエマルションについて、その生成原理・調製法・安定化技術・評価方法を体系的に解説します。従来の方法に加えて、近年注目されているピッカリングエマルションや三相乳化法など、最新の技術も取り上げ、原理から応用例まで幅広く紹介します。コロイド・界面の知識と実践技術をつなぎ、製品開発や研究開発に役立つ「技術者の視点」を養う内容です。

【プログラム】
1.可溶化の基礎と実践技術

 1.1 可溶化・エマルション・マイクロエマルションの違いと定義
 1.2 可溶化ミセル溶液の調製方法
 1.3 可溶化の解析方法
 1.4 可溶化位置
 1.5 可溶化に影響を与える因子
 1.6 マイクロエマルションの特徴
 1.7 可溶化の研究・応用例の紹介

2.乳化の基礎
 2.1 乳化の基本概念と分類
 2.2 エマルションの生成と調製方法
 2.3 エマルションの安定性と崩壊メカニズム
 2.4 エマルション安定性の評価方法
 2.5 安定化技術のポイント
 2.6 乳化の研究・応用例の紹介

3.最新の乳化技術と設計アプローチ
 3.1 高度化する乳化設計技術
  3.1.1 転相温度乳化
  3.1.2 液晶乳化
  3.1.3 D相乳化
  3.1.4 ナノエマルション
 3.2 高次構造の集合体を用いた新規設計
  3.2.1 逆ヘキサゴナル液晶を用いた W/O 型エマルション
  3.2.2 キュービック液晶を用いたゲルエマルション
  3.2.3 両連続マイクロエマルションを用いた W/O 型エマルション
 3.3 ピッカリングエマルション
 3.4 3相乳化法

 【演習問題】
 

キーワード
乳化,可溶化,エマルション,マイクロエマルション,界面活性剤,コロイド,相図
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