マテリアルズインフォマティクス・第一原理計算を活用した半導体物質・電子材料研究(電池材料,誘電体材料等)の事例を紹介!
※本セミナーはZOOMを使ったLIVE配信セミナーです。会場での参加はございません。
<第1部> 第一原理計算とインフォマティクスを活用した半導体物質の理論解析(12:30~14:30)
【趣旨】
近年、あらゆる学術分野・産業界において情報科学・機械学習の応用が注目されている。特に材料科学においてはマテリアルズ・インフォマティクスという新しい学術分野が確立し、材料科学の発展や材料開発の加速化に貢献している。
本セミナーでは、半導体物質を対象とする第一原理計算・インフォマティクス応用の研究事例として、機械学習原子間ポテンシャルによる大規模シミュレーション、および、第一原理計算と組み合わせ最適化アルゴリズムとの連携による安定原子配置探索の研究成果を紹介する。研究成果の紹介と併せて、第一原理計算や機械学習の基礎知識、マテリアルズ・インフォマティクスの基本的な概念や用語を解説し、第一原理計算や情報科学・機械学習をどのように有効活用できるかを述べる。
【プログラム】
1. マテリアルズ・インフォマティクスの基礎
1-1. マテリアルズ・インフォマティクスの概要
1-2. 第一原理計算の基礎
1-3. 機械学習の基礎
1-4. ハイスループット計算
1-5. 材料記述子
1-6. 材料物性のモデル化
2. 機械学習原子間ポテンシャルによる半導体中の大規模点欠陥クラスターのシミュレーション
2-1. Si半導体中の点欠陥
2-2. 機械学習原子間ポテンシャル
2-3. 第一原理計算を用いた全エネルギー・力の訓練データの作成
2-4. 原子空孔クラスター予測の機械学習型原子間ポテンシャルの精度評価
2-5. 大規模原子空孔クラスターの形成エネルギーの理論的評価
2-6. 格子間Siクラスター予測の機械学習型原子間ポテンシャルの精度評価
2-7. 大規模格子間Siクラスターの形成エネルギーの理論的評価
3. 第一原理計算と組み合わせ最適化アルゴリズムの連携による化合物半導体の安定原子配置の探索
3-1. Ⅳ族混晶半導体
3-2. 組み合わせ最適化アルゴリズム
3-3. 第一原理計算と遺伝的アルゴリズムの連携方法
3-4. SiGe混晶半導体の安定原子配置の探索
3-5. SiGe混晶の安定構造における電子状態・物性解析
(質疑応答)
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<第2部> 企業での研究開発に活用できる、第一原理計算とマテリアルズインフォマティクスの手法と応用例(14:45~16:30)
【趣旨】
企業(Panasonic)及び公的研究機関(JFCC)にて第一原理計算・マテリアルズインフォマティクスによる材料研究から製品設計,量産化,数値解析グループ長を務めた経験を有する講演者が,自身の経験に基づき,企業での電子材料研究(電池材料,誘電体材料等)に使える第一原理計算・マテリアルズインフォマティクスを基礎から応用まで講義致します.
また,企業研究への第一原理計算・マテリアルズインフォマティクス応用研究成功のためのノウハウをお伝えします.
【プログラム】
0. 事前質問事項への回答
1. 第一原理計算
1-1. 第一原理計算とは
1-2. 第一原理計算で何ができるか?
1-3. 計算環境の例
1-4. 計算スキーム
2. 計算理論・計算手法
2-1. 波動方程式を解くために
2-2. Born-Oppenheimer(断熱)近似
2-3. 分子の電子状態計算手法
2-4. 密度汎関数法
2-5. Kohn-Sham方程式
2-6. 一電子(平均場)近似
2-7. 局所密度近似(LDA)
2-8. 一般化密度勾配近似(GGA)
2-9. 波動関数をどう表現するか
2-10. 領域の分割
2-11. 平面波基底
2-12. 擬ポテンシャル法とフルポテンシャル法
3. 第一原理計算を実施する環境整備
3-1. どんな計算機を用意すべきか
3-2. PCクラスター
4. 第一原理計算応用例
4-1. 企業における実用的な第一原理計算
4-2. 成功する企業における第一原理計算導入例と失敗する第一原理計算導入例
5. マテリアルズインフォマティクス
5-1. マテリアルズインフォマティクスとは?
5-2. マテリアルズインフォマティクスの問題点
5-3. 企業における実用的なマテリアルズインフォマティクス
6. Q&A