【第1部】「プラズマ表面改質による低誘電樹脂の非粗化・接着剤レス直接接着技術」
10:00~12:00
(株)電子技研では、プラズマを用いた各種材料の表面改質技術を開発しており、独自の官能基付与技術(弊社特許技術)により、難接着材料が非粗化・接着剤レスで直接接着できる技術(例えば PTFE/Cu=7N/cm、LCP/Cu=6N/cm、ガラス/Cu=4N/cm、PCTFE/Al=10N/cm等)、長期間保持可能な表面親水化・疎水化(親油化)技術(フッ素樹脂の親水保持1年以上)、接着剤使用時の接着強度を高める(未処理比較時接着強度4倍)表面処理技術等を開発し、各種フイルム、プリント基板、表面処理・加工、電池関連メーカーに採用され、実用化にむけ開発が推進している。今回は、弊社技術のプラズマ表面改質の基礎から応用までを解説します。接着及び表面改質に困りごとをお持ちの皆様の参考になれば幸いです。
1.プラズマを用いた表面改質による接着原理および装置
1-1 プラズマを用いた表面改質による接着原理
1-2 ロール to ロール表面改質装置での処理実例
2.表面改質を用いた直接銅めっき技術
2-1 プラズマを用いた表面改質の状態評価
2-2 低誘電率樹脂(フッ素、LCP、COP)への直接銅めっき
2-3 ポリイミド樹脂への直接銅めっき
2-4 各種難めっき樹脂(PET,PS,SPS,PPS等)への直接銅めっき
2-5 ガラス基板への直接銅めっき
2-6 低誘電率樹脂を含むビア・スルーホールへの高密着直接銅めっき
3.表面改質を用いた低誘電率樹脂の接着剤レス直接接着技術
3-1 低誘電率樹脂と銅箔の直接接着
3-2 低誘電率樹脂と低誘電率樹脂の直接接着
3-3 その他低誘電率樹脂(PET,PPS,PEEK等)の直接接着
3-4 コア材を用いた低誘電率樹脂,銅箔の多層膜作製
4.規制物質を使わない環境対応型の表面処理技術及び応用技術(SDGs対応)
4-1 プラズマを用いた表面改質による薬剤前処理レス接着技術
4-2 応用技術(粉体材料、医薬、印刷への応用)
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【第2部】「エキシマ光処理による難接着材料の表面改質と密着性向上」
12:50~14:20
IoT社会、5G通信時代を迎え高周波領域の利用が進んでいる。高速伝送に適するプリント配線板では、界面の平滑性を維持したまま誘電特性の優れた絶縁材料に対して、導体間の接合信頼性を確保する必要がある。Xe2*エキシマランプを用いた真空紫外線
(λ=172 nm, Vacuum Ultra Violet, VUV)による表面処理は、光化学反応を利用した改質方法であり、基板表面を粗化することなく材料表面に官能基の導入が可能である。そのため、従来のアンカー効果を狙った粗化処理に変わる次世代プリント基板製造プロセスとしての期待が高まっている。本講演では、VUV処理と従来のUV処理との違い、VUV処理後の表面状態の変化、密着界面の構造・物性と剥離強度の関係について分析結果を交えて紹介する。
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【第3部】「光表面化学修飾による表面機能性付与および材料複合化への展開」
14:30~16:30
近年、基材特性を維持しつつ、表面層に高機能性を付与する表面改質技術が注目されている。本講演では、主に紫外光を利用した温和で簡便な表面化学修飾ナノコーティング技術を用いたポリマーおよびカーボン材料への各種官能基化技術による表面高機能化・材料複合化について紹介するとともに、本技術を利用したB5G/6G部材への応用展開についても紹介する。