5G・IoT・車載・AI向けなどに需要の拡大が見込まれる積層セラミックコンデンサの材料技術・プロセス技術の開発動向を詳細に解説して頂くことによって、関連業界の方々の今後の事業に役立てていただくことを目的とします。

5G/AI、車載向け積層セラミックコンデンサの材料技術/プロセス技術の開発動向【東京開催】

セミナー概要
略称
車載向け積層セラミックコンデンサ【東京開催】
セミナーNo.
jms250501
開催日時
2025年05月16日(金) 09:55~16:00
主催
(株)ジャパンマーケティングサーベイ
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
講師
和田技術士事務所 代表 和田 信之 氏
価格
非会員: 49,500円(税込)
会員: 49,500円(税込)
学生: 49,500円(税込)
価格関連備考
1名様 49,500円(税込)テキストを含む
定員
50名
備考
・申し込み書受領後、請求書をお送りします。(メール送信または郵送)
 またWebセミナーの視聴方法について詳細をご案内いたします。
・キャンセル規定について
 開催日の11日前まで:無料にてキャンセルする事が出来ます。
 開催日の10日以内のキャンセルにつきましては、全額申し受けさせて頂きます。
・講演会は受講者数が規定に達しない場合中止する場合があります。
・請求書は開催が決定した場合のみ送付いたします。
・写真撮影、録音、録画を禁止いたします。
講座の内容
趣旨
 MLCCはスマートフォーンに代表される小型電子機器から、自動車のEV化、今後の自動運転化に向けて、また、5G、IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、その需要の大幅な増大が見込まれる電子部品です。さらに最近ではAIサーバ-やAIエッジデバイスの需要拡大も見えてきて、今後のMLCC需要拡大が見込まれるようになってきました。
 MLCCの多くはBaTiO3をベースにした誘電体セラミックスが誘電体素子に用いられています。MLCCの小型化はこの誘電体素子の薄層化によるところが大きく、MLCCの信頼性はこのBaTiO3誘電体セラミックスの材料設計に負うところが大きいと言えます。一方で、微細なMLCCを支える製造プロセスがあってこそのMLCCと言えます。
 本セミナーでは、MLCCやMLCCに必要な素材(セラミックス材料、電極材料、バインダーなど有機材料)に係わる技術者、それら生産の第一線で頑張っておられる開発および製造に係わる技術者、品質管理や故障解析に係わる技術者の方に聴講していただければと思っています。また、MLCCに限らず積層セラミック電子部品の多くの関係者にも有益なセミナーと考えます。
 MLCCの信頼性に係わるセラミックスの基礎からBaTiO3の原料組成、ドナーやアクセプター元素添加に係わる格子欠陥制御などの材料組成設計指針、セラミック素子同様に薄層化する内部電極用ペースト材料設計、薄層素子の多層化に必要な製造プロセス技術などを解説し、聴講される皆様の日々の研究開発、製造現場での課題解決、改善方針に参考になれば幸甚です。
プログラム

1. 積層セラミックコンデンサ(MLCC)の基礎
 1-1 セラミックスの基礎 
     焼結現象 粒成長、平衡状態図、全率固溶、共晶系、包晶系、液相線 
 1-2 コンデンサの種類 
     アルミ電解、タンタル電解、フィルム、セラミック、 
 1-3 インピーダンス素子としてのコンデンサ 
     インピーダンス、ESR ESL、周波数特性、デカップリング、平滑 
 1-4 MLCCの概要 
     高誘電率系、温度補償系、温度係数、シフター、デプレッサー 
 1-5 Ni内部電極MLCC 
     平衡酸素分圧、還元雰囲気

2. BaTiO3(BT)誘電体セラミックスの基礎  
 2-1 BTの強誘電性
     結晶構造、相転移、分極、ドメイン、ヒステリシス、バイアス特性   
 2-2 BTのサイズ効果 
     サイズ効果、ペロブスカイト軸比(c/a軸比)      
 2-3 微粒BT粉末の合成 
     固相法、シュウ酸法、加水分解法、水熱合成法  
 2-4 BT誘電体原料
     サイト、配位、置換元素分析、原料製造、副成分、分散性  
 2-5 BT誘電体セラミックスの構造
     コアシェル構造、非コアシェル構造、粒界、セラミック不均一歪、粒成長

3. Ni内部電極MLCC対応のBT材料  
 3-1 酸化物の還元現象の熱力学 
     熱力学、化学平衡、ギブス生成自由エネルギー、酸素分圧、エリンガム図  
 3-2 BTの酸素空孔生成 
     格子欠陥式、欠陥濃度、  
 3-3 BTの格子欠陥制御 
     欠陥式、アクセプター、ドナー、Aサイト、Bサイト、化学量論比  
 3-4 酸素空孔移動の抑制 
     酸素空孔、陽イオン空孔 欠陥の会合、分子動力学、第一原理  
 3-5 粒界の役割 
     粒界の構造、酸素の拡散、元素の偏析、粒界数

4. BTセラミックスの長期信頼性   
 4-1 酸化物の電気伝導
     バンド伝導、オーム則、バンドギャップ、ホッピング伝導、温度依存性  
 4-2 高電界での電気伝導 
     チャイルド則、放出電流、摩耗故障、欠陥準位、電子のトラップ  
 4-3 酸素空孔移動現象とその制御 
     TSC評価、活性化エネルギー、イオン性電気伝導、分析例、  
 4-4 MLCCの摩耗故障と加速性 
     初期故障、摩耗故障、加速評価、アレニウス、アイリングモデル、電界集中

5. MLCCの製造プロセス  
 5-1 MLCC製造工程の概要  
 5-2 セラミックスラリーの分散 
     ボールミル、ビスコミル、凝集 凝結、チクソトロピー、粒度分布  
 5-3 シート成形用スラリーの設計
     バインダー、分散剤、可塑剤、乾燥収縮、PVC、CPVC  
 5-4 シートの品質
     シート表面構造、乾燥、ベナールセル、表面粗さ  
 5-5 内部電極ペーストの設計
     ペースト組成、収縮挙動、ネガパターン印刷、カバレッジ、共素地  
 5-6 脱バインダーおよび焼成
     バインダーの熱分解、ネガパターン印刷、残留炭素、再酸化、短時間焼成  
 5-7 外部電極形成
     バレル研磨、Ag、Cu、Ag/Pd、Ni/Pd、樹脂電極、マイグレーション  
 5-8 故障解析
     MLCC内部の構造欠陥、非破壊故障解析、破壊故障解析、電解剥離法

6. MLCCの技術動向  
 6-1 AIへの対応、小型、大容量、高信頼性      
 6-2 IoT、5Gへの対応、低ESR化、低ESL化 
     5Gの動向 LW逆転、3端子、多端子、基板内蔵  
 6-3 車載に向けた高圧、高温化 
     車載市場動向、AEC-Q200、信頼性データ、中高圧設計、高温対応材料、  
 6-4 BaTiO3以外の誘電体材料の動向
     CaZrO3、タングステンブロンズ、材料特許例

スケジュール
10:00~12:00 前半
 12:00~13:00 休憩 (1時間)
 13:00~16:00 後半

※講演中、適宜休憩(5分~10分程度)を設けます。
※質疑応答(5分程度)を設けます。
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