本シリーズでは、限られたお時間内でより深刻・重大な情報をお届けできますよう、新たに報じられる情報も加味し、講演内容(場合により主題トピック)を変更する可能性がございます。また、情勢の変化に応じて内容が変更となる場合もございますので、予めご了承ください。

半導体関連企業の羅針盤シリーズ【2026年6月版】【WEBセミナー】
AI投資の熱狂と足元で進行する世界半導体工場停止の危機 への羅針盤

アーカイブ配信付

※金融・投資・コンサルティング業界/メディア・ジャーナリズム業界の方のご受講はお断りする可能性がございます。

セミナー概要
略称
半導体関連企業【WEBセミナー】
セミナーNo.
st260609
開催日時
2026年06月11日(木) 13:00~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
講師
微細加工研究所 所長 工学博士 ​湯之上 隆 氏

【専門】
半導体技術(特に微細加工技術)、半導体産業論、経営学、イノベーション論

1987年3月、京都大学大学院工学研究科修士課程原子核工学専攻を卒業。
1987年4月〜2002年10月、16年間に渡り、日立製作所・中央研究所、半導体事業部、デバイス開発センター、エルピーダメモリ(出向)、半導体先端テクノロジーズ(出向)にて、半導体の微細加工技術開発に従事。
2000年1月、京都大学より、工学博士。学位論文は、「半導体素子の微細化の課題に関する研究開発」。
2002年10月〜2003年3月、(株)半導体エネルギー研究所。
2003年4月〜2009年3月、長岡技術科学大学・極限エネルギー密度工学研究センターにて、客員教授として、高密度プラズマを用いた新材料の創生に関する工学研究に従事。
2003年10月〜2008年3月、同志社大学にて、専任フェローとして、技術者の視点から、半導体産業の社会科学研究に従事。
2007年7月〜9月、「半導体の微細化が止まった世界」の研究のため、世界一周調査。
2009年8月、光文社より『日本半導体敗戦』を出版。
2009年年末、(株)メデイアタブレット 取締役。
2010年夏~現在、微細加工研究所を設立、所長(主たる業務はコンサルタント、調査・研究、講演、原稿執筆)。
2011年8月 界面ナノ電子化学研究会の公認アドバイザー
2012年、日本文芸社より『電機半導体大崩壊の教訓』出版。
2013年、文春新書より、『日本型モノづくりの敗北』出版。
その他、東北大学工学部、京大原子核工学の非常勤講師。
2020年、『東アジアの優位産業』(中央経済社)の半導体の章を分担執筆。
2023年、文春新書より『半導体有事』出版。

以下の連載記事を執筆中
・メルマガ『内側から見た「半導体村」今まで書けなかった業界秘話』(隔週で配信)
・EE Times Japan 『湯之上隆のナノフォーカス』(1ヶ月に1回)
・日本ビジネスプレス『日本半導体・敗戦から復興へ』(1ヶ月に1回)
・ビジネスジャーナル『半導体こぼれ話』(1ヶ月に1回)
・伊勢新聞『半導体漫遊記』(隔週)
価格
非会員: 45,000円(税込)
会員: 42,700円(税込)
価格関連備考
定 価 :1名につき 49,500円(税込)
会員価格:1名につき 46,970円 2名の場合 55,000円、3名の場合 82,500円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※他の割引は併用できません。
※請求書は主催会社より代表者のメールアドレスにご連絡いたします。
特典
アーカイブ配信について
視聴期間:【6/29~7/10】を予定しております。
※アーカイブは原則として編集は行いません。
※視聴準備が整い次第、担当から視聴開始のメールご連絡をいたします。
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

【ライブ配信(Zoom使用)セミナー】
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
・お申し込み後、接続確認用URL(https://zoom.us/test)にアクセスして接続できるか等ご確認下さい。
・後日、別途視聴用のURLをメールにてご連絡申し上げます。
・セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
講座の内容
趣旨
 2026年、世界の半導体産業は、かつてない二重の危機に直面している。
 一方では、Microsoft・Google・Meta・AmazonをはじめとするハイパースケーラーによるAIデータセンター投資が史上空前の熱狂を呈し、NVIDIAを頂点とするAI半導体需要は青天井の様相を見せている。市場は「AI が世界を変える」という物語に酔いしれ、株式市場は連日最高値を更新している。しかし、その熱狂の足元で、半導体製造を物理的に支える基盤インフラが、静かに、しかし決定的に崩れ始めている。
 2026年3月、カタールLNG施設の停止により、世界のヘリウム供給の約33%が一夜にして失われた。 ヘリウムは、ドライエッチング・CVD・ALD・EUV静電チャック・3D NAND積層・GAAナノシート形成における±0.2℃の熱制御に不可欠な、代替不能のガスである。同時に、ナフサ逼迫とPFAS規制(3M撤退・ECHA規制)が、PFA配管(1ファブあたり100km)、Kalrez(FFKM/FKM)シール材、Fomblin/Krytox(PFPE)潤滑剤、PEEK樹脂、そしてフォトレジスト(ナフサ由来芳香族・PFAS由来PAGアニオン)の供給を直撃している。これは単なる「サプライチェーンの混乱」ではない。TSMC・Samsung・Intel・Rapidus・Sony・パワー半導体メーカーの生産ラインが、物理的に停止する事態が、すでにカウントダウンに入っている。装置メーカー(AMAT・Lam・TEL・ASML・KLA)のアフターマーケット収益は 24〜40%の崩壊が予測され、AEC-Q100の硬直性により車載半導体は信頼性の壁に直面する。そして危機がPhase 4(6カ月超)に到達した時、それは不可逆的なキャパシティロスを意味する。
 本講演は、この「AI熱狂のバブル」と「製造基盤の物理的崩壊」という、誰も同時に語ろうとしない二つの現実を一枚の地図上に描き出すことを目的とする。さらに、従来の「ストック型」サプライチェーン管理(例:4カ月分のナフサ備蓄)の限界を指摘し、部品番号レベルのQVL(Qualified Vendor List)追跡による「フロー型」管理への根本的パラダイム転換を提言する。中東情勢悪化からから始まったカウントダウンに、我々に残された猶予は長くても6〜12カ月しかない。気づいた時には手遅れとなる。動くなら今しかない(このセミナーでも遅い)
プログラム

序章 AI投資の熱狂と、その足元で崩れる製造基盤
 
 第1節 ハイパースケーラーによる史上空前の設備投資競争 
 第2節 Microsoft・Google・Meta・AmazonのCapex動向 ― 兆ドル時代の到来
 第3節 GPU(H100/GB200)・HBM需要の指数関数的拡大とNVIDIA一強構造
 第4節 「AI投資はバブルか」という議論の構図
 第5節 その議論が決定的に見落としているもの ― 半導体工場は本当に動き続けるのか
 第6節 本セミナーの問題提起 ― AI投資以前に、半導体は物理的に作れるのか
 第7節 二つの現実を一枚の地図に ― 金融市場の熱狂と製造現場の沈黙
 
第1部 ヘリウム(He)供給途絶 ― 工場は立っているがプロセスが成立しない

第1章 ヘリウム供給構造の地政学的脆弱性
 第1節 世界のHe供給源の偏在 ― 米国・カタール・アルジェリアへの三極集中
 第2節 2026年3月、カタールLNG停止 ― 世界供給33%が一夜にして喪失
 第3節 He備蓄の物理的限界と代替不可能性
 第4節 半導体産業向けHe消費量の実態と需給ギャップの定量評価

第2章 半導体製造プロセスにおけるHeの不可欠性
 第1節 ウエハ裏面冷却(Backside Cooling)の物理原理
 第2節 ±0.2℃精度の温度制御要求 ― 他ガスでは絶対に代替できない理由
 第3節 チャンバー内圧力制御・パージガスとしての役割
 第4節 He枯渇時に何が起きるか ― 即時プロセス停止のメカニズム
 
第3章 装置別リスク評価 ― どの装置から止まるか
 第1節 ドライエッチング(最高リスク)― 高アスペクト比加工の崩壊
 第2節 CVD ― 膜厚均一性の喪失
 第3節 ALD ― 原子層レベル制御の困難化
 第4節 PVD ― スパッタ条件の不安定化
 第5節 Epi(エピタキシャル成長)― 結晶品質への影響
 
第4章 最先端プロセスへの致命的影響 ― 2nm世代が真っ先に倒れる
 第1節 ASML EUV静電チャック(e-chuck)の冷却問題
 第2節 3D NAND高アスペクト比エッチングの破綻
 第3節 GAAナノシート構造形成の困難化
 第4節 先端ロジック(2nm/3nm)への波及 ― TSMC・Samsung・Intelが直面する現実

 
第2部 ナフサ/PFAS危機 ― 装置を構成する素材そのものが消える

第5章 PFAS規制と産業撤退の連鎖
 第1節 3Mの2025年フッ素化学事業撤退 ― 引き金となった経営判断
 第2節 Syensqo(旧Solvay)のスピンオフと事業再編
 第3節 ECHA(欧州化学品庁)のPFAS全面規制提案
 第4節 ナフサ需給逼迫と芳香族化学品の供給制約
 
第6章 半導体製造を支える「見えない」フッ素材料群
 第1節 PFA配管 ― 1ファブあたり100km級の超高純度配管網
 第2節 FFKM/FKMシール材 ― Kalrez、Dupra等の代替不可能性
 第3節 PFPE潤滑剤 ― Fomblin、Krytoxと真空装置の宿命的関係 
 第4節 PEEK等高機能プラスチックの供給リスク
 第5節 CMPスラリー・洗浄薬液中のフッ素系界面活性剤
 
第7章 フォトレジスト ― ナフサとPFASの交差点
 第1節 ナフサ由来芳香族化合物(レジスト主成分)の供給制約
 第2節 PFAS由来PAG(光酸発生剤)アニオンの規制リスク
 第3節 EUVレジストにおける両者の同時依存という二重の脆弱性
 第4節 全世界リソグラフィ停止という最悪シナリオ
 
第3部 工場停止の連鎖 ― 装置・チップ・自動車産業への波及

第8章 半導体製造装置メーカーの収益構造崩壊
 第1節 Applied Materials(AMAT)のアフターマーケット収益への打撃
 第2節 Lam Researchのエッチング装置事業リスク
 第3節 Tokyo Electron(TEL)の部材調達問題
 第4節 ASML ― EUV/DUVサプライチェーンの脆弱点
 第5節 KLAの計測装置への波及
 第6節 アフターマーケット収益24〜40%減 ― 装置産業に走る激震
 
第9章 チップメーカーの生産ライン停止リスク
 第1節 TSMC ― 先端ノード歩留まりへの直撃
 第2節 Samsung Electronics ― メモリ・ファウンドリ両事業への影響
 第3節 Intel ― IDM2.0戦略の頓挫リスク
 第4節 Rapidus ― 立ち上げ期における供給途絶の致命性
 第5節 Sony ― イメージセンサ事業への波及
 第6節 パワー半導体メーカー(インフィニオン・ロームほか)への影響
 第7節 中国系ファウンドリの相対的影響度
 
第10章 自動車産業の「信頼性の壁」
 第1節 AEC-Q100認証の構造的硬直性
 第2節 車載半導体における材料変更の困難性
 第3節 代替材料へのピボット不能 ― なぜ自動車産業は逃げられないか
 第4節 EV・ADAS時代の半導体依存度上昇との矛盾
 
第4部 危機のタイムライン ― カウントダウンはすでに始まっている

第11章 Phase 1(0〜1カ月)― 在庫消費期
 第1節 各社在庫水準の実態
 第2節 短期的な代替調達の試みとその限界
 第3節 スポット価格高騰の初期兆候
 
第12章 Phase 2(1〜3カ月)― 選別供給期
 第1節 サプライヤーによる顧客選別(アロケーション)の開始
 第2節 長期契約・戦略的パートナーシップ顧客の優先
 第3節 中小ファブ・後工程への影響集中
 
第13章 Phase 3(3〜6カ月)― プロセス破綻期
 第1節 歩留まり崩壊の連鎖
 第2節 ライン停止判断の発生 ― 工場が物理的に止まり始める
 第3節 川下産業(自動車・産業機器・データセンター)への逆流
 
第14章 Phase 4(6カ月以降)― 不可逆的キャパシティ喪失期
 第1節 装置・配管系の再立ち上げ困難性 ― 一度止めたら戻せない
 第2節 人材・ノウハウの散逸
 第3節 地政学的再編とサプライチェーンの恒久的変容
 第4節 「文明存続のカウントダウン」が意味するもの
 
第5部 羅針盤 ― ストック型からフロー型へのパラダイム転換

第15章 現行政策の構造的欠陥
 第1節 「ナフサ4カ月備蓄」という発想の限界
 第2節 備蓄量ベース管理の盲点 ― 量があっても流れなければ工場は止まる
 第3節 経済安全保障政策におけるpart-number粒度の決定的欠落
 
第16章 QVL(Qualified Vendor List)レベルでの可視化
 第1節 なぜpart-number単位の管理が不可欠か
 第2節 QVLマッピングの実務的アプローチ
 第3節 半導体産業特有の認定プロセスとリードタイム
 
第17章 フロー型サプライチェーン管理への転換
 第1節 ストック管理からフロー管理へのパラダイム転換
 第2節 リアルタイム供給状況モニタリングの構築
 第3節 国際協調枠組み ― 日米欧台の連携可能性
 
第18章 産業界・政策当局・研究機関への提言
 第1節 企業レベルでの即時対応事項
 第2節 政府レベルでの制度設計
 第3節 学術・研究機関の役割
 第4節 2026年下半期に向けたアクションプラン ― 残された猶予6〜12カ月
 
総括 AI時代の物理的基盤を、どう守るか
 
 第1節 本セミナーの要点整理 ― 二つの現実をつなぐ羅針盤
 第2節 投資論から物理論への視座転換
 第3節 日本の半導体産業が果たすべき役割
 第4節 動くなら、今である ― カタール事象から始まったカウントダウンへの応答
 第5節 質疑応答

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