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疎水性基、極性基、イオン性基、水素結合性基などの官能基をもつ高分子は、溶液中で高分子間に強い引力が働き、会合を引き起こす。その会合体のモルフォロジーやサイズ・サイズ分布は千差万別で、その結果生じる溶液物性変化も非常に多様である。ランダムな会合体の形成によって溶液粘度が著しく増大し、ゲル化が起こり、高分子ミセルやミクロスフェアが形成されると、様々な化合物を包摂させて、ドラッグデリバリーシステムやキャリヤー、マイクロリアクターなどとしての利用が期待されている。また水中の様々なコロイドとの相互作用によって水処理などにも利用される。生体高分子であるタンパク質や核酸も、その精緻さはレベルが違うが、やはり高分子間の強い引力相互作用を利用して様々な高分子集合体を形成して、生物学的機能を発現させている。
本講座では、合成高分子の会合体・集合体のモルフォロジー、サイズ、サイズ分布、およびそれらの実験的な決定法、さらにはそれらの形成機構に関する説明を行い、 高分子会合体・集合体を利用する上で必須の基礎的知識をマスターして頂いたのちに、具体的な応用事例をいくつか紹介し、高分子会合体・集合体の特性と機能性の関係を明らかにする。
1.高分子会合体のモルフォロジー
1-1.高分子ミセル
1-2.ポリイオンコンプレックス
1-3.高分子のランダム会合体
2.高分子会合体のサイズ分布
2-1.解離-会合平衡の熱力学
2-2.臨界ミセル濃度
2-3.球状ミセルのサイズ分布
2-4.円筒状ミセルのサイズ分布
2-5.円盤状ミセルのサイズ分布
2-6.ランダム会合体のサイズ分布
2-7.会合の動力学
2-8.ポリイオンコンプレックスのサイズ分布
2-9.両親媒性高分子の液-液相分離系
3.高分子会合体の特性解析法
3-1.静的光散乱法
3-2.動的光散乱法
3-3.電気泳動光散乱法
3-4.キャピラリー電気泳動法
3-5.蛍光法
3-6.種々の顕微鏡法
4.高分子会合体の応用事例
4-1.リビングアニオン重合
4-2.ドラッグデリバリーシステム
4-3.増粘剤・レオロジーコントロール剤・ゲル化剤
4-4.乳化剤・分散安定剤
4-5.凝集剤・脱水剤
4-6.表面改質剤
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