2018年12月26日(水)
12:30~16:30
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp
問い合わせフォーム
非会員:
50,906円
(本体価格:46,278円)
会員:
48,125円
(本体価格:43,750円)
学生:
11,000円
(本体価格:10,000円)
■ 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
・1名で申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
■ 会員登録とは? ⇒ よくある質問
■ 学生価格は、教職員や研究員、企業に在籍されている学生には適用されません。
また、当日学生証をご持参ください。
30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。
細菌の細胞構造、細胞増殖の仕組み、環境応答とストレス耐性、バイオフィルム構造、バイオフィルム形成過程、バイオフィルムの自己崩壊、細菌細胞における情報伝達、細菌細胞の制御技術、バイオフィルムの洗浄技術、微生物細胞検出技術 等
「ヌメリ」の形成制御や防止・洗浄の難しさは、その構造が常に生長する微生物細胞を中心としたバイオフィルムに起因する場合がほとんどである。そのため、「ヌメリ」制御や抑制・除去にはバイオフィルムの構造や性質を知る必要がある。しかしながら、バイオフィルムの構造は単純化できるものではなく、周辺環境や構成微生物細胞によって特徴が異なり、「この対処法で大丈夫」という画一的な対応策はない。そのため、バイオフィルムおよびそれを形成する微生物の基本事項を理解し、個別に対策を行うことが重要となる。
本セミナーでは微生物細胞の活動と微生物制御に関する様々な問題点を示しながら、微生物細胞集団であるバイオフィルム制御の難しさを解説する。また、バイオフィルム内の細菌叢の検出法や細胞の生理状態の確認法についても解説する。これらを通して、バイオフィルムの構造と形成過程の知見や、バイオフィルムの防止・洗浄技術についても解説する。
1.「ヌメリ」に関わる微生物と微生物制御とは(はじめに)
1.1微生物の分類
1.2一般的な抗菌処理方法
1.3生長する「ヌメリ」、バイオフィルムとは
2.微生物細胞の生活環について
2.1 微生物の生育に必要な環境条件
・栄養
・温度
・pH
・水分活性(湿度)
・酸化還元電位(酸素)
2.2 細菌細胞の構造
・細胞表層構造(細胞壁や細胞膜)
・細胞の内部構造
2.3 細菌細胞の特徴とストレス耐性
・栄養細胞
・休眠細胞(胞子・芽胞・Persister cell)
・損傷細胞
・環境ストレスとストレス応答
-熱ストレス
-酸化ストレス
-飢餓ストレス
2.4 細菌細胞検出方法
・コロニーカウント法の問題点
・蛍光顕微鏡を用いた細胞検出と生死判定
・次世代シーケンサーを用いた細菌叢解析
3.「ヌメリ」の原因となるバイオフィルムについて
3.1 バイオフィルムが形成する環境について
・水/土壌環境
・一般住居環境
・微生物対策環境(病院/食品製造環境/)
3.2 バイオフィルム構造
・細胞外多糖
・細胞外DNA
・その他の細胞外基質
・バイオフィルム細胞
3.3 バイオフィルムの環境ストレス耐性
・飢餓ストレス
・その他の環境ストレス
・抗菌剤ストレス耐性
3.4 バイオフィルム形成・成熟過程
・細胞運度と固形物表面付着
・固形物表面固着
・マイクロコロニー
・バイオフィルム成熟
・バイオフィルム崩壊
3.5 バイオフィルム形成および崩壊に関わる情報伝達システム
・cidi-GMPによるバイオフィルム形成初期の遺伝子発現制御
・クオラムセンシングシステムによるバイオフィルム形成中期?崩壊に向けた遺伝子発現制御
・その他、バイオフィルム構成成分の合成制御
3.6 バイオフィルムの評価方法
・クリスタルバイオレット法によるバイオフィルム定量
・光学顕微鏡観察による細胞付着観察と定量
・共焦点レーザー顕微鏡によるバイオフィルムの立体構造観察
4.「ヌメリ」やバイオフィルムの制御・防止とその対策
4.1 バイオフィルム・細菌細胞の制御・防止技術
・固形物表面処理
・界面活性剤洗浄
・酸化系抗菌剤
・塩素系抗菌剤
・細胞外基質分解酵素の活用
・その他
4.2 バイオフィルム・細菌細胞の制御・防止・洗浄技術の問題点と対策
・固形物表面処理における汚れの問題
・洗浄剤による剥がし残り細胞の問題
・殺菌剤利用における耐性菌出現の問題
5.今後のバイオフィルム研究とその活用
・バイオフィルム形成・脱離過程の利用
・バイオフィルムの共存を考える
・バイオフィルム活用法を考える
【質疑応答・名刺交換】