スクリーン印刷のメカニズム、スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術、インキ・ペーストの印刷性能に影響する因子まで分かりやすく解説します!

基礎から学ぶ
スクリーン印刷理論と実践的なプロセス適正化手法および「標準化」
~印刷メカニズムからインキ粘弾性の理解及び不具合への具体的対策まで~

会場が下記の通り変更になりました(6/6)
商工情報センター(カメリアプラザ) ⇒ 江東区産業会館 第5展示室

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セミナー概要
略称
スクリーン印刷
セミナーNo.
190613
開催日時
2019年06月17日(月) 10:00~16:30
主催
(株)R&D支援センター
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
江東区産業会館 第5展示室
価格
非会員:  50,906円 (本体価格:46,278円)
会員:  48,125円 (本体価格:43,750円)
学生:  11,000円 (本体価格:10,000円)
価格関連備考
■ 会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で49,980円(税込)から
 ・1名で申込の場合、47,250円(税込)へ割引になります。
 ・2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、計49,980円(2人目無料)です。
■ 会員登録とは? ⇒ よくある質問
■ 学生価格は、教職員や研究員、企業に在籍されている学生には適用されません。また、当日学生証をご持参ください。
定員
30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。
備考
昼食・資料付
講座の内容
趣旨
 スクリーン印刷は、エレクトロニクスやグラフィック・加飾印刷などの多くの分野で60年以上の長きにわたり利用されてきたにも関わらず、未だに管理が困難で職人技が必要な印刷工法だと思われています。他の一般的な印刷工法では、2000年頃には、すでに多くの企業で「技術限界」のレベルに達し、利用されているのと異なり、スクリーン印刷の多くの分野では、未だに、「技術限界」には、ほど遠いレベルで利用されていると言わざるを得ません。
 孔版を利用するスクリーン印刷は、画線部の開口部から一定の厚みのインキを転移できる為、原理的に考えれば、最も安定した印刷工法であると言えます。今こそ、これまでの考え方を変えて、今までの自分たちの管理手法が間違っていたと認識を新たにすべきです。スクリーン印刷プロセス自体が管理困難だったのではないのです。
 スクリーン印刷にも実践的な理論があります。印刷されるインキ、ペーストの身になってプロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が長年にわたり仮説と検証を繰り返し実用性がある考え方として確立し、多くの印刷現場で実証を行なってきたものです。この考え方は、エレクトロニクス分野のみならず、グラフィック、加飾、捺染、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷実践のためであれば、すべてに通用します。
 スクリーン印刷に対するこれまでの先入観を捨て、論理的整合性の観点からこの考え方を評価いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由もこの理論で説明ができるようになります。この理論を正しく実践すれば、スクリーン印刷は、これからの技術的伸び代が最も大きい有用なプロセス技術であることがご理解いただけると思います。
 プロセスの適正化とは、スクリーン印刷の本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を適正化することであり、適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、適切に対策することです。「前提条件」が適正であれば、印刷品質と印刷安定性は、インキ・ペーストの有する固有の印刷性能で決定されます。
 全ての印刷工法は、先ず「刷版」の性能が向上し、それに合わせた印刷性の高いインキが開発され、それぞれの印刷品質を向上させてきました。このことはスクリーン印刷においても同様であり、「刷版」であるスクリーン版の主要素であるメッシュ材料の技術進歩により、使用できるインキの印刷性能がさらに向上させることができました。
 本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの解説および、最近、明らかになった「版離れ角度」と「版離れ力」との相関について説明します。スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術の進歩についても解説し、インキ・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を理解することで高品質印刷プロセスが高度に適正化できることを分りやすく解説します。さらに最新のエレクトロニクスや高精細・高品位加飾印刷での具体的な応用例と実践方法についても解説します。
 
プログラム

1.スクリーン印刷とは?
  ・原理的には、スクリーン印刷は最も安定な印刷工法
  ・版とインキを適正化すれば30μmラインも手刷りができる。
  ・適正化できなかった最大の要因はインキの印刷性能不足と適正化していない版仕様
  1-1.各種印刷工法の種類とインキの粘度範囲
    ・各分野のスクリーン印刷でのインキの粘弾性は、適正化されているか?
  1-2.スクリーン印刷は「特殊印刷」、だから印刷安定性が高い
  1-3.現状のスクリーン印刷の多くは「技術限界」の50%以下のレベル

2.「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
  ・インキ、ペーストの身になって考える
  2-1.印刷条件のほとんどは、高品質印刷の為の「前提条件」
  2-2.スクリーン版の反発力での「版離れ」が最も重要

3.「オフコンタクト印刷」と「コンタクト印刷」の大きな違い
  3-1.「コンタクト印刷」は、インキを疑似固体化してからの「時差版離れ」
  3-2.メタルマスクでの「同期版離れコンタクト印刷工法」でのクリームはんだ印刷

4.スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
  4-1.「ローリング」のメカニズム
  4-2.「充てん・掻き取り」のメカニズム
  4-3.「版離れ」のメカニズム
  4-4.「レベリング」のメカニズム

5.≪最新情報≫「版離れ角度」の「版離れ力」への影響とその向上策
  5-1.刷り終り部での版離れ遅れ増大の原因は、「版離れ角度」の漸減
  5-2.通常ピールオフ動作での実クリアランス量と「版離れ角度」の変化
  5-3.等クリアランス「版離れ角度維持」装置による「版離れ力」の改善効果

6.スキージとスクリーン印刷装置
  6-1.印刷機の種類とスクリーン版
  6-2.印刷位置合わせの方法
  6-3.スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
    ・最適なスキージの選択方法
    ・スキージのエッジの面取り仕上げの重要性

7.4つの印刷条件の適正化
  7-1.4つの印刷条件と印刷品質への影響
  7-2.スキージ印圧設定方法「押し込み」と「エアー圧」
  7-3.「適正印圧」の定義と設定方法
  7-4.スキージ角度、速度と「充てん力」との相関

8.スクリーン版とスクリーンメッシュ
  8-1.ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
  8-2.スクリーンメッシュの「強度指数」と適正クリアランス
  8-3.スクリーンメッシュ開口率とインキの吐出性
  8-4.超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
  8-5.スクリーン版の製作工程 密着露光とミスト現像
  8-6.スクリーン版の洗浄方法

9.インキ・ペーストの印刷性能
  9-1.インキの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
  9-2.連続印刷中のインキの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
  9-3.インキの粘性と弾性の理解「粘弾性マップ」の利用の仕方
       スクリーン印刷中の気泡発生の原因と対策

10.高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
  10-1.印刷均一性を阻害する要因とその対策手法
  10-2.印刷膜厚整合のための対策手法 ファインライン、中間ライン、ベタ
  10-3.印刷寸法精度を損なう要因とその対策
  10-4.スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
        乾燥のメカニズムとその重要性 静電気とインキの糸引き対策

11.スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例
 ・べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、転写印刷
  高品品質加飾印刷  グラデーション スピン柄
  プリンテッドエレクトロニクス ナノ銀インク 等

キーワード
スクリーン印刷、ペースト、スキージ、メッシュ、インキ
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