2021年04月20日(火)
10:30~16:30
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・マイクロバブル、ナノバブルについての理解を深めたい方
・マイクロバブル、ナノバブルの産業利用を検討している方
・マイクロバブル、ナノバブルに関連して現在課題を抱えておられる方
・マイクロバブル、ナノバブルの基本的な性質や諸特性
・各種マイクロバブル、ナノバブルの測定原理・方法・装置
・各種マイクロバブル、ナノバブルの生成装置と気泡発生の状況
・マイクロバブル、ナノバブルの技術応用実例と今後の展望
マイクロバブル、ナノバブルの特性を利用した様々な分野における製品化や関連技術の工業プロセス、農林・水産・食品分野、さらには医療・医工学分野、環境分野等々へ応用は多くの人々の関心を集めるとともに、実用化の面でも様々な成果を生み出しています。しかし、一方では、マイクロバブル、ナノバブル挙動の科学的解明が立ち後れており、多くの特性や挙動が科学的に明らかにされないまま応用面が強調され、誤った情報や誤解され易い情報が氾濫し、混乱を招いている一面もあります。
本セミナーでは、マイクロバブル、ナノバブルの持つ基本的な特性や挙動を詳細に紹介するとともに、講師自身の20年を超える微細気泡研究の経験から得られた知見や他の研究者らによる様々な測定結果をベースに、マイクロバブル、ナノバブル技術の応用に欠かせない特性の一つであるラジカル生成や表面電荷特性(ゼータ電位)、そして、科学的に未解明なマイクロバブル、ナノバブルの安定性や成り立ちについても、統一的に理解し易いように解説します。
次いで、マイクロバブル、ナノバブルの生成原理・機構や作成装置の概要を紹介するとともに、実際の装置を用いたデモンストレーションを通して、マイクロバブル、ナノバブル挙動を目で見て理解して頂く。
その後、マイクロバブル、ナノバブルの特性、挙動に関連するパラメータ(主に気泡径とその分布、ゼータ電位など)の測定原理及びそれぞれの測定装置の長所・短所の概要を解説します。
最後に、様々な分野で展開されているマクロバブル、ナノバブル技術の応用展開について、その一般的な動向や個別事例を多数の動画を交えて紹介・解説します。
本セミナーでは可能な限りマイクロバブル、ナノバブルに関する正しい知見と最新の情報を提供し、丁寧な説明を心懸けるとともに、セミナー参加者の皆様が関心をお持ちの課題や抱えている問題点、疑問についても検討して頂けるような情報・知見を提供したいと考えています。
1.マイクロ/ナノバブルの基礎特性(芹澤)
1-1 マイクロ/ナノバブルとは
1-2 物理的特性
1-2-1 終端速度
1-2-2 対体積表面積
1-2-3 気泡内圧力
1-2-4 帯電作用とゼータ電位
1-2-5 気泡間相互作用力
1-2-6 流動抵抗軽減作用
1-2-7 音響特性
1-2-8 バブリングによる流体物性変化
1-3 化学的特性
1-3-1 気体の溶解性と過飽和溶解
1-3-2 表面吸着特性と気泡崩壊、連行浮上効果
1-3-3 気泡圧壊時のラジカル生成
1-4 生理学的特性
1-4-1 血管拡張・血流促進効果
1-4-2 除菌・殺菌・冨酸素・酸化機能
1-4-3 発芽・生育促進
1-5 マイクロバブル・ナノバブルの成り立ちとその理解
1-5-1 「マイクロバブルは水中を上昇中に消滅する」って本当?
1-5-2 「マイクロバブルは自然放置で完全溶解し、圧壊で『ラジカルを発生する』」って本当?
1-5-3 マイクロバブル・ナノバブルの成り立ちと消滅-その正しい理解に向けて
1-5-4 「微細気泡ほど気液界面積濃度が大きい」って本当?
2.マイクロ/ナノバブルの発生機構・生成装置及びデモンストレーション(芹澤・江口)
2-1 マイクロ/ナノバブル発生の基本的なメカニズムとその特徴
2-2 マイクロ/ナノバブル生成の具体的手法
2-2-1 せん断(エジェクター方式)を利用した生成装置
2-2-2 せん断(旋回流方式)を利用した生成装置
2-2-3 スタティックミキサー
2-2-4 ベンチュリーを利用した生成装置
2-2-5 キャビテーションを利用した生成装置
2-2-6 加圧溶解を利用した生成装置 マイクロ/ナノバブル生成装置のデモンストレーション
3.各種パラメータの計測方法とその特徴(芹澤)
3-1 総論
3-1-1 マイクロ/ナノバブル挙動の主なパラメータ
3-1-2 各種測定法による気泡径測定の目安
3-1-3 市販の計測器仕様一例
3-1-4 各種測定法の長所と短所
3-2 気泡径・気泡径分布測定法の原理
3-2-1 フロー式画像解析法
3-2-2 コールター法
3-2-3 動的光散乱法
3-2-4 レーザー回折・散乱法
3-2-5 トラッキング法
3-2-6 液中パーティクルカクンター
3-2-7 共振式質量測定法
3-3 測定精度と分解能
3-3-1 測定法による精度と分解能の違い
3-3-2 「ナノバブル径測定結果は信じて良い?」
3-4 ゼータ電位
4.各種分野への応用(芹澤)
4-1 各種分野における一般的利用動向
4-1-1 応用例概要
4-1-2 利用技術例一覧
4-1-3 マイクロ/ナノバブル技術の実用化・開発動向
4-2 個別事例各種
4-2-1 環境分野
4-2-1-1 池水・湖沼の浄化
4-2-1-2 干潟の再生
4-2-1-3 ナノバブルによる海底汚泥の浄化
4-2-1-4 油汚染土壌の浄化
4-2-1-5 原発事故による圃場汚染土壌の除染
4-2-1-6 炭酸ガスマイクロバブルによるアルカリ廃液の中和
4-2-1-7 オゾンマイクロバブルによる脱色、有害物質分解、殺菌
4-2-2 農業・水産分野
4-2-2-1 魚貝類の養殖における病害予防と成長促進
4-2-2-2 窒素ナノバブル海水による魚の鮮度維持
4-2-2-3 魚を眠らせ鮮度を運ぶ
4-2-2-4 牡蠣の養殖におけるマイクロバブルによる洗浄
4-2-2-5 蒲鉾製造における酸素ナノバブルによる殺菌
4-2-2-6 稲作への応用
4-2-2-7 植物の開花促進、成長促進
4-2-2-8 富酸素による野菜等の成育促進
4-2-3 医療分野
4-2-3-1 がん細胞の破壊
4-2-3-2 血管平滑筋の増殖作用
4-2-3-3 オゾンナノバブルによる細菌の死滅
4-2-3-4 糖尿病による潰瘍の治療
4-2-4 生活分野
4-2-4-1 洗浄効果(洗濯、食器洗浄)
4-2-4-2 オゾンマイクロバブルを利用した洗濯機
4-2-4-3 気泡風呂
4-2-4-4 化粧品
4-2-5 エネルギー分野
4-2-5-1 流動抵抗軽減
4-2-5-2 ディーゼルエンジンの燃料改善
*セミナーテキストには上記の個別応用事例の全てを記載しますが、on-lineセミナーでは進捗状況により一部紹介を割愛する場合があります。
5.まとめ/参考文献