10:00~12:50
第1部:「架橋技術によるポリマーの高耐熱化/高機能化」
≪講演の趣旨≫
架橋はポリマーの耐熱性を向上させる実用的な手段である。しかし、架橋の効果はポリマーの状態により大きく変わる。そこでここではポリマー鎖の状態と架橋の効果について説明する。架橋を形成する方法としては様々なものが知られている。ここでは代表的な架橋とその形成方法、特徴について紹介する。さらに架橋形成の具体的な注意点についても説明する。 最後に架橋による耐熱性向上の実例を紹介する。さらに、架橋による接着改良について説明する。特に架橋は接着を悪化させる場合もあるので注意が必要である。
≪プログラム≫
1.ポリマーの耐熱性と架橋
2.ポリマー鎖の動きとポリマー物性の変化
3.架橋の形成方法
4.架橋による耐熱性改良
5.架橋による接着性能の改良
6.まとめ
~ 12:50~13:40 小休憩 ~
13:40~16:30
第2部「トリアジン含有ポリマーの高耐熱化/高機能化」
≪講演の趣旨≫
芳香族複素環を有する高分子は、高耐熱性および高機能性の高分子材料として重要な位置を占めている。1,3,5-トリアジン環を有する高分子は、メラミン樹脂やビスマレイミド-トリアジン樹脂などの熱硬化性樹脂として既に実用化されている。本講演では、トリアジン環を有する熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の高耐熱化および高機能化に関する分子設計と材料設計について解説する。具体的には、トリアジンジクロリドからのポリマーの設計、トリアジンジチオールからのポリマーの設計、トリアジン含有モノマーからの熱可塑性および熱硬化性ポリマーの設計、トリアジン系ポリマーを用いる複合材料の設計に分類して説明します。
≪プログラム≫
1.トリアジン系ポリマーの分子設計/材料設計
2.トリアジンジクロリドからの縮合系ポリマー設計
3.トリアジンジチオールからの縮合系ポリマー設計
4.トリアジン含有モノマーからの熱可塑性ポリマー設計
5.トリアジン含有モノマーからの熱硬化性ポリマー設計
6.トリアジン系ポリマーを用いる複合材料設計
※各講演時間に5分程度の質疑応答を含みます