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自動車の電動化を加速させている最大の因子は各種環境規制である。2018年から強化された米国ZEV規制、2019年に発効した中国NEV規制、そして2021年に発効する欧州CO2規制が眼前に立ちはだかる。自動車の電動化に後れをとった欧州自動車業界は、今や必死の技術開発と製品開発に心血を注いでいる。連動する電池業界は新技術開発、顧客開拓を含めた個社の戦略を前面に打ち出し、今後の盤石なビジネス構築に向けた競争を進めている。
中でも韓国勢ではLG化学を筆頭に業績を上げており、同社は2020年に車載電池事業で黒字転換を図った。補助金を支えに急成長した中国CATLの勢いも増すばかりである。対する日系電池各社のビジネスの拡大に向けた展開も注目される一方で、中韓勢との競争が一層激化する。併せてこれまで先頭を走ってきた日本の部材業界にも中韓勢の圧力がかかる。
全固体電池を中心とした次世代革新電池の行方は、既存の部材業界のビジネスモデルに大きな影響を及ぼす。実用至るのは何時か?そして克服すべき課題についても解説する。