現行蛍光体の長所短所や新規蛍光体開発の取組み、さらには部材化の最新状況も紹介。
レーザー励起、量子ドット、太陽電池や、関心高まるマイクロLEDのモノリシック化に有望な希土類添加半導体の現状など、蛍光体開発者からユーザーにまでに役立つ、最近のトレンドを反映した多角的な情報をお届けします。
1.蛍光体の設計に必要な基礎的な知識
1.1 蛍光体設計に必要な結晶学および固体化学の基礎知識
・15分で理解できる結晶化学と固体化学の基礎
1.2 光と物体色の関係 どのように蛍光体を設計するのか?
・光による物体色の見え方の違い
・発光イオンによる設計の違い LEDに用いられるEu2+、Ce3+およびMn4+の発光に関する知識
・DOEの勧告によるナローバンド(狭帯域発光)化、すべての蛍光体がガラガラポンに?
・対称性制御によるEu2+およびCe3+イオンの発光の長波長化と狭帯域化
・Mn4+イオンの発光波長の制御 – Eu2+およびCe3+イオンの発光で用いられた結晶場では説明できない-
・酸化物マンガン蛍光体は太陽電池用波長変換材料や植物工場用蛍光体として用いることができるか?
1.3 蛍光体の化学的および物理的性質
・蛍光体の劣化のメカニズムは酸化物、窒化物およびフッ化物で違いがあるか?
・蛍光体の合成法の発展
・レーザー励起で重要な熱消光を説明する二つの理論、クロスオーバーと光イオン化
2.現状および開発中の白色LED蛍光体、その長所と欠点(照明、バックライト、その他)
2.1 黄色(Y,Gd,Lu)3(Al、Ga)5O12:Ce(日亜化学) 特許切れ以降の他社の戦略
2.2 黄色(Ba,Sr)2SiO4:Eu(豊田合成) 熱特性の悪さから展開できず
2.3 黄色α-Caサイアロン:Eu 赤みの強さを活かす車載と照明の用途
2.4 赤色(Sr,Ba)2Si5N8:Eu 劣化問題の解決と採用にむけての動き
2.5 赤色(Ca,Sr)AlSiN3:Eu 特許問題はどうなったか
2.6 緑色β-サイアロン:Eu バックライト用緑色蛍光体のスタンダード
2.7 黄色La3Si6N11:Ce 最近動きのある黄色蛍光体、サイトエンジニアリングで赤色の発光も
2.8 赤色K2SiF6:Mn 新しいバックライト用赤色蛍光体としての長所と欠点
2.9 Cd系およびCd-フリー量子ドット蛍光体 Cdフリーは難しいが最新の研究状況は?
2.10 ペロブスカイト量子ドット蛍光体 Pbフリー化が課題も、真の狙いはマイクロLED
3.LED用蛍光体のマーケットと日本、中国、台湾、欧米での開発状況
3.1 レーザー励起に向けてのセラミックスプレート、単結晶、Phosphor in Glass
3.2 CSPに対するフィルム製造 その技術的な課題と解決方法
3.3 LED用蛍光体のマーケットと既存会社および新興企業の動き
3.3.1 国内蛍光体メーカ 日亜、三菱化学、電化、根本、東京化学
3.3.2 韓国メーカの状況 サムスンの蛍光体内製中止後のDaejoo、Force4、UJLの動き
3.3.3 中国メーカの状況 北京有色金属研究総院、北京宇極科技発展有限会社
3.3.4 台湾メーカの状況 CHIMEI、CHINA GLAZE
3.3.5 欧米メーカの状況 LWB、 Intematix、ダウ、メルク
3.3.6 世界における蛍光体の研究状況
□質疑応答・名刺交換□
[キーワード]
蛍光体、希土類、サイトエンジニアリング、合成法、ナローバンド発光、量子ドット、レーザー励起、マイクロLED
1.研究の背景
2.窒化物半導体発光ダイオード(LED)の現状
2.1 青色/緑色LED
2.2 紫外LED
2.3 赤色LED
3.希土類添加半導体
3.1 希土類元素
3.2 希土類添加半導体の魅力
3.3 Er,O共添加GaAs
3.4 希土類添加GaN
4.Eu添加GaNと赤色LEDへの展開
4.1 Eu添加GaN
4.2 結晶成長技術
4.3 Eu発光特性
4.4 素子構造とデバイス特性
5.Eu添加GaN赤色LEDの高輝度化
5.1 Eu発光メカニズム
5.2 Euイオン周辺局所構造制御(イントリンシック制御)
5.2.1 Euイオン周辺局所構造
5.2.2 局所構造に依存したエネルギー輸送機構
5.2.3 不純物共添加効果
5.3 フォトン場制御(エクストリンシック制御)
5.3.1 Fermi黄金律
5.3.2 表面プラズモンの利用
5.3.3 光共振器の利用
6.将来展望
□質疑応答・名刺交換□
[キーワード]希土類添加半導体、発光ダイオード、マイクロLEDディスプレイ