現行蛍光体の長所短所や新規蛍光体開発の取組み、さらには部材化の最新状況も紹介。
レーザー励起、量子ドット、太陽電池や、関心高まるマイクロLEDのモノリシック化に有望な希土類添加半導体の現状など、蛍光体開発者からユーザーにまでに役立つ、最近のトレンドを反映した多角的な情報をお届けします。

《蛍光体 技術&市場 最新トレンド》材料・部材化の技術動向と市場・用途展開
~量子ドット、マイクロLED、レーザー励起、太陽電池、、、etc.~

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セミナー概要
略称
蛍光体
セミナーNo.
st180802
開催日時
2018年08月02日(木) 10:30~16:40
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
価格
非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
会員:  47,025円 (本体価格:42,750円)
学生:  49,500円 (本体価格:45,000円)
価格関連備考
48,600円 (会員受講料 46,170円 )
定価:本体45,000円+税3,600円
会員:本体42,750円+税3,420円
【2名同時申込みで1名分無料キャンペーン!(1名あたり定価半額の24,300円)】
 ※2名様とも会員登録をしていただいた場合に限ります。
 ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
 ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
 ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
 ※請求書および領収書は1名様ごとに発行可能です。
  (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
 ※他の割引は併用できません。
備考
※資料・昼食付
講座の内容
受講対象・レベル
第一部
・蛍光体研究者からユーザーまで幅広く理解できるように解説いたします。
・予備知識は必要ありませんが、あらかじめ疑問点をお知らせいただければ当日の解説に加えておきます。

第二部
・半導体、pn接合に関して基本的な素養を有する人が望ましい
習得できる知識
第一部
・実用LED用蛍光体の長所と欠点
・LED照明用蛍光体の技術開発動向・市場動向
・蛍光体設計の概念と実際

第二部
・窒化物半導体可視LEDの現状
・希土類イオンからの発光(内殻遷移に起因する発光)
・Eu添加GaN赤色LEDの特徴と現状、等
プログラム

第1部 白色LED用蛍光体の技術・材料・市場 最新トレンド

[趣旨]
 LED用蛍光体はバックライトやLED照明で使用されている重要な部材でありながら、正確なマーケット情報がないために、新規材料の開発状況についての正しい情報を大多数の既存蛍光体および新規参入メーカは得られていない。特に、DOEの勧告による蛍光体のナローバンド化への流れは、現在のマーケットを激変させる可能性がある。LED蛍光体は、従来の蛍光体産業とは全く異なるビジネスモデルを取っており、正しい技術情報およびマーケット情報は、世界中の研究者と企業を直接訪ねなければ得られない。本講演では、現行の白色LED 用蛍光体の長所と欠点だけでなく、それを解決するための新規蛍光体への取り組みを自身のグループだけでなく世界的な動向も含めて、講演者が実際に直接的にコンタクトした生きた情報として幅広く解説する。蛍光体単独だけでなく、セラミックスプレート、単結晶、Phosphor in Glassのような部材化の最新状況にも触れる。また、太陽電池用波長変換材料や植物工場用蛍光体のような新しい用途についても紹介する。
 

1.蛍光体の設計に必要な基礎的な知識
 1.1 蛍光体設計に必要な結晶学および固体化学の基礎知識 
  ・15分で理解できる結晶化学と固体化学の基礎
 1.2 光と物体色の関係 どのように蛍光体を設計するのか?
  ・光による物体色の見え方の違い
  ・発光イオンによる設計の違い LEDに用いられるEu2+、Ce3+およびMn4+の発光に関する知識
  ・DOEの勧告によるナローバンド(狭帯域発光)化、すべての蛍光体がガラガラポンに?  
  ・対称性制御によるEu2+およびCe3+イオンの発光の長波長化と狭帯域化
  ・Mn4+イオンの発光波長の制御 – Eu2+およびCe3+イオンの発光で用いられた結晶場では説明できない- 
  ・酸化物マンガン蛍光体は太陽電池用波長変換材料や植物工場用蛍光体として用いることができるか? 
 1.3 蛍光体の化学的および物理的性質
  ・蛍光体の劣化のメカニズムは酸化物、窒化物およびフッ化物で違いがあるか?
  ・蛍光体の合成法の発展
  ・レーザー励起で重要な熱消光を説明する二つの理論、クロスオーバーと光イオン化

2.現状および開発中の白色LED蛍光体、その長所と欠点(照明、バックライト、その他)
 2.1 黄色(Y,Gd,Lu)3(Al、Ga)5O12:Ce(日亜化学)  特許切れ以降の他社の戦略
 2.2 黄色(Ba,Sr)2SiO4:Eu(豊田合成)  熱特性の悪さから展開できず
 2.3 黄色α-Caサイアロン:Eu  赤みの強さを活かす車載と照明の用途
 2.4 赤色(Sr,Ba)2Si5N8:Eu  劣化問題の解決と採用にむけての動き
 2.5 赤色(Ca,Sr)AlSiN3:Eu  特許問題はどうなったか      
 2.6 緑色β-サイアロン:Eu  バックライト用緑色蛍光体のスタンダード
 2.7 黄色La3Si6N11:Ce 最近動きのある黄色蛍光体、サイトエンジニアリングで赤色の発光も
 2.8 赤色K2SiF6:Mn 新しいバックライト用赤色蛍光体としての長所と欠点
 2.9 Cd系およびCd-フリー量子ドット蛍光体   Cdフリーは難しいが最新の研究状況は?
 2.10 ペロブスカイト量子ドット蛍光体  Pbフリー化が課題も、真の狙いはマイクロLED
        
3.LED用蛍光体のマーケットと日本、中国、台湾、欧米での開発状況
 3.1 レーザー励起に向けてのセラミックスプレート、単結晶、Phosphor in Glass
 3.2 CSPに対するフィルム製造  その技術的な課題と解決方法 
 3.3 LED用蛍光体のマーケットと既存会社および新興企業の動き 
  3.3.1 国内蛍光体メーカ  日亜、三菱化学、電化、根本、東京化学
  3.3.2 韓国メーカの状況  サムスンの蛍光体内製中止後のDaejoo、Force4、UJLの動き
  3.3.3 中国メーカの状況  北京有色金属研究総院、北京宇極科技発展有限会社 
  3.3.4 台湾メーカの状況  CHIMEI、CHINA GLAZE
  3.3.5 欧米メーカの状況  LWB、 Intematix、ダウ、メルク 
  3.3.6 世界における蛍光体の研究状況

  □質疑応答・名刺交換□

[キーワード]
蛍光体、希土類、サイトエンジニアリング、合成法、ナローバンド発光、量子ドット、レーザー励起、マイクロLED 

第2部 赤色LED用希土類蛍光体/半導体ハイブリッド材料の開発と
    マイクロLEDディスプレイ応用を見据えた優位性

[趣旨]
 赤色蛍光体に広く用いられる3価のEuイオンを添加したGaNを活性層とする発光ダイオード(LED)を作製し、電気を流すことにより高輝度な赤色発光を得ることに世界で初めて成功している。本発明の赤色LEDは従来のAlGaInP/GaAs系赤色LEDと異なり、発光スペクトルが非常にシャープであり、発光波長が環境温度に対して変化しないという、これまでの半導体からの発光では考えられなかった特徴を有している。また、結晶成長技術により青色/緑色LEDと併せて、同一基板上に集積化することが可能であるため、マイクロLEDディスプレイへの応用が期待されている。本講義では、研究の背景と現状について解説する。
 

1.研究の背

2.窒化物半導体発光ダイオード(LED)の現状
 2.1 青色/緑色LED
 2.2 紫外LED
 2.3 赤色LED

3.希土類添加半導体
 3.1 希土類元素
 3.2 希土類添加半導体の魅力
 3.3 Er,O共添加GaAs
 3.4 希土類添加GaN

4.Eu添加GaNと赤色LEDへの展開
 4.1 Eu添加GaN
 4.2 結晶成長技術
 4.3 Eu発光特性
 4.4 素子構造とデバイス特性

5.Eu添加GaN赤色LEDの高輝度化
 5.1 Eu発光メカニズム
 5.2 Euイオン周辺局所構造制御(イントリンシック制御)
  5.2.1 Euイオン周辺局所構造
  5.2.2 局所構造に依存したエネルギー輸送機構
  5.2.3 不純物共添加効果
 5.3 フォトン場制御(エクストリンシック制御)
  5.3.1 Fermi黄金律
  5.3.2 表面プラズモンの利用
  5.3.3 光共振器の利用

6.将来展望

  □質疑応答・名刺交換□

[キーワード]希土類添加半導体、発光ダイオード、マイクロLEDディスプレイ    

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