■セラミックスに関する基礎知識、格子欠陥制御、焼成雰囲気制御■

セラミックス材料を扱うための総合知識
~積層セラミック電子部品の開発のために~

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セミナー概要
略称
セラミックス材料
セミナーNo.
st190811
開催日時
2019年08月27日(火) 13:00~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
きゅりあん 4F 第1グループ活動室
価格
非会員:  44,000円 (本体価格:40,000円)
会員:  41,800円 (本体価格:38,000円)
学生:  44,000円 (本体価格:40,000円)
価格関連備考
43,200円 ( 会員受講料 41,040円 )
定価:本体40,000円+税3,200円
会員:本体38,000円+税3,040円
【2名同時申込みで1名分無料!(1名あたり定価半額の21,600円)】
※2名様とも会員登録が必須です。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※3名様以上のお申込みの場合、1名あたり定価の半額で追加受講できます。
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中のパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
講座の内容
受講対象・レベル
積層セラミック電子部品に使用される材料(セラミックス材料、電極材料、バインダーなど有機材料)の研究開発に係わる技術者、および生産の第一線で頑張っておられる開発および製造に係わる技術者、品質管理や故障解析に係わる技術者の方に聴講していただければと思っています。特に第一線で苦労され、まとまったセラミックスに関する知識を得る機会、経験が多くない若手の技術者に、電子セラミック材料の特徴、プロセス技術の課題などを基礎から知っていただければと考えています。積層セラミック電子部品の生産に係わるさまざまな分野の技術者の方々の日々の研究開発、生産技術、生産管理、品質管理業務における課題解決に役立つ事を確信します。
習得できる知識
セラミックスに関する基礎知識、格子欠陥制御、焼成雰囲気制御
積層セラミック製造プロセスの基礎知識
趣旨
 積層セラミックコンデンサ(MLCC)に代表される積層セラミック電子部品は小型化、高性能化が進んでいます。スマートフォーンなどの小型電子機器から、自動車のEV化、今後の自動運転化に向けて、また、5G、IoTの進展に伴い、生活のあらゆる分野で、その需要の大幅な増大が見込まれています。積層セラミック電子部品の小型化、高性能化は用いるセラミックス材料の材料設計に負うところが大きいと言えますが、スラリーの分散、シート成形、焼成工程などの製造プロセス技術の高度化によるところも大きいと考えられます。
 本セミナーでは、積層セラミック電子部品の生産や使用に携わる技術者、研究者の方に、MLCCでの材料設計やプロセス技術を例にし、積層セラミック電子部品の開発に必要な要素技術を概説します。電子セラミックスの設計指針として、格子欠陥の生成、ドナーやアクセプター元素などによる異種元素置換による格子欠陥制御など、材料組成開発に係わる組成設計を熱力学的考察を踏まえて説明します。また、電子セラミックスの電気伝導を概説し、その電気特性の理解に努めます。また、プロセス技術として、セラミックスラリー作成から焼成工程の、どちらかと言うとノウハウの世界ではありますが、最近の技術動向を踏まえて学習できるようにします。
 セラミックス材料を扱うに際して、特に積層セラミック電子部品の開発に必要なセラミックスの基礎知識から格子欠陥を踏まえた材料設計、さらに積層プロセスでの重要な工程のプロセス技術まで、積層セラミック電子部品に関する総合的な知識を提供していきたいと思っています。
プログラム
1.電子セラミックスの概要

2.セラミックスの基礎知識
 ・電子セラミックスの化学組成
 ・セラミックスの微構造、結晶構造、粒界の構造
 ・セラミックスの焼結現象、表面拡散、体積拡散、粒成長
 ・相平衡と状態図、固溶体、共晶系、包晶系、液相

3.金属酸化物の格子欠陥と熱力学
 ・金属の酸化と還元、ギブッス生成自由エネルギー、平衡酸素分圧、酸化物の安定性
 ・Kroger-Vinkの格子欠陥表記
 ・元素置換型格子欠陥、アクセプター元素、ドナー元素
 ・酸素空孔形成

4.電気伝導
 ・電子のエネルギー準位
 ・バンド構造、バンドギャップ
 ・電子伝導、バンド伝導、ホッピング伝導、高電界での伝導
 ・イオン伝導

5.電子セラミックスの原料組成設計(MLCC用BaTiO3を例に) 
 ・主成分原料の合成、固相法、水熱合成法、シュウ酸法
 ・主成分原料の変性、周期律表、置換サイト、焼結助材
 ・セラミックス原料の製造工程
 ・添加元素の固溶サイト

6.セラミックスの構造設計(MLCC用BaTiO3を例に)
 ・コアシェル構造、粒界、偏析
 ・焼結時の粒成長、歪
 ・粒界の制御、酸素拡散、微量添加物

7.長期信頼性の材料設計(MLCC用BaTiO3を例に)
 ・高温寿命、酸素空孔、加速評価
 ・酸素空孔、偏在、分析、第一原理計算、分子動力学計算

8.積層セラミック電子部品の製造方法
 ・製造プロセスの比較
  積層コンデンサ(MLCC)、積層インダクタ、積層サーミスタ、積層圧電体、リチウム二次電池

9.スラリーの設計
 ・顔料容積比(PVC)、粉末の表面積、粒子径分布、分散剤、溶剤の沸点
 ・スラリーの凝集理論、DLVO理論、ゼータ電位、凝集構造
 ・シート強度特性、バインダー

10.分散プロセス
 ・分散方法 ビーズミル、ビーズ径、周速
 ・分散性の品質への影響、シート表面粗さ、信頼性
 ・粒度分布、メディアン径
 ・シート成形、恒率乾燥

11.焼成
 ・焼成雰囲気調整、エリンガム図、酸素拡散、非平衡
 ・残C(炭素)の除去、バインダーの熱分解、残炭素

12.内部電極
 ・内部電極の焼結性、収縮率、共材
 ・異物の影響

13.電子セラミックスの信頼性評価(MLCCを例に)
 ・機械的強度、クラック
 ・長期信頼性、バスタブ曲線、高温寿命、加速評価

  □質疑応答□
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