スクリーン印刷の本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を「標準」に則り、適正化する
スクリーン印刷だけでなく、印刷の技術・プロセス・材料・アプリケーションに携わる方々は是非

エレクトロニクス、加飾、工業印刷まで全てに適用できる
高品質スクリーン印刷の理論と「標準」及び論理的実践方法
~インク、ペーストの身になって考える
「ペーストプロセス理論」の理解と実践~

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セミナー概要
略称
スクリーン印刷【名古屋開催】
セミナーNo.
st201107
開催日時
2020年11月12日(木) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
きゅりあん 4F 第1特別講習室
価格
非会員:  49,500円 (本体価格:45,000円)
会員:  46,970円 (本体価格:42,700円)
学生:  0 (本体価格:0)
価格関連備考
定 価 :1名につき 49,500円(税込)
会員価格:1名につき 46,970円 2名の場合 49,500円、3名の場合 74,250円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※受講券、請求書は、代表者に郵送いたします。
※請求書および領収証は1名様ごとに発行可能です。
 (申込みフォームの通信欄に「請求書1名ごと発行」と記入ください。)
※他の割引は併用できません。
持参物
※資料・昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中のパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
講座の内容
習得できる知識
高品質スクリーン印刷のほとんどの条件は適正化できる前提条件であり、「標準」化できる。
これまでスクリーン印刷が過小評価されてきた理由は、多くの思い込みと間違った常識
版離れは、スクリーン版の反発力だけでなく「版離れ角度」が大きく影響する。
実クリアランスを変えないで「版離れ角度」の制御で、版離れ性能を1.5倍に向上できる
インク・ペーストの印刷性能を細分化して正しく理解することの重要性
低粘度インクの印刷性能向上には、メッシュの開口率を小さくすることが有効である事
「トーンジャンプ」起きない「グラデーション」のスクリーン印刷技術
趣旨
 スクリーン印刷は、エレクトロニクス分野や加飾分野の商業、工業印刷などの多くの用途で60年以上の長きにわたり利用されてきたにも関わらず、未だに管理が困難で職人技が必要な印刷工法だと思われています。
 しかしながら私の考えでは、スクリーン印刷は原理的に最も安定した印刷工法であり、管理可能なプロセスです。このことが私の理論の基となっています。スクリーン印刷は、版の画線部の開口部から一定量のインクを均一な厚みで転移できる為、版とインクが適正であれば、原理的に、最も安定した印刷工法です。実は、スクリーン印刷が管理困難だと思われていたのは、版とインクの適正化が不十分だったからです。
 今こそ、これまでの考え方を変えて、今までの自分たちの管理手法が間違っていたと認識を新たにするチャンスです。スクリーン印刷にも実践的な理論があります。印刷されるインク、ペーストの身になってプロセスを考える「ペーストプロセス理論」です。この理論は、私が長年にわたり仮説と検証を繰り返し実用性がある考え方として確立し、多くの印刷現場で実証を行なってきたものです。この考え方は、エレクトロニクス分野のみならず加飾分野や商業、工業印刷などでの高品質スクリーン印刷実践のためであれば、すべてに通用します。
 スクリーン印刷に対するこれまでの先入観を捨て、論理的整合性の観点からこの考え方を評価いただければ、この理論の正しさが理解していただけると思います。これまでの対策での成功の理由も失敗の理由もこの理論で説明ができるようになります。この理論を正しく実践すれば、スクリーン印刷は、これからの技術的伸び代が最も大きい有用なプロセス技術であることがご理解いただけると思います。プロセスの適正化とは、スクリーン印刷の本来の「あるべき姿」を達成するための「前提条件」を「標準」に則り、適正化することです。適正化できていない場合は、その理由、原因を見つけ出し、「標準」に近づけるべく適切に対策することです。「前提条件」が適正であれば、印刷品質と印刷安定性は、インク・ペーストの有する固有の印刷性能で決定されます。一般的に印刷工法は、先ず「刷版」の性能が向上し、それに合わせた印刷性の高いインクが開発され、それぞれの印刷品質を向上させてきました。このことはスクリーン印刷においても同様です。近年のスクリーンメッシュ材料の技術進歩により、版の性能が向上し、使用できるインクの印刷性能をさらに向上させることができました。
 本講演では、最初に、スクリーン印刷の原理やメカニズムの解説および、最近、明らかになった「版離れ角度」と「版離れ力」との相関について説明します。スキージやスクリーンメッシュなどの要素技術の進歩と「標準」について解説し、インク・ペーストの印刷性能に影響する分散安定性、揮発性、濡れ性及び粘弾性特性を理解します。さらに最新のエレクトロニクス分野での高精細印刷や加飾分野での「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷の実践方法についても解説します。
プログラム

1.スクリーン印刷とは?
  ・原理的には、スクリーン印刷は最も安定な印刷工法
  ・版とインクを適正化すれば30μmラインも手刷りができる。
  ・適正化できなかった最大の要因はインクの印刷性能不足と適正化していない版仕様
 1.1 各種印刷工法の種類とインクの粘度範囲
  ・各分野のスクリーン印刷でのインクの粘弾性は、適正化されているか?
 1.2 スクリーン印刷は「特殊印刷」、だから印刷安定性が高い
 1.3 現状のスクリーン印刷の多くは「技術限界」の50%以下のレベル

2.「ペーストプロセス理論」の考え方の基本
 2.1 印刷条件のほとんどは、高品質印刷の為の「前提条件」
 2.2 スクリーン版の反発力での「版離れ」が最も重要

3.「オフコンタクト印刷」と「コンタクト印刷」の大きな違い
 3.1 「コンタクト印刷」は、インクを疑似固体化してからの「時差版離れ」
 3.2 メタルマスクでの「同期版離れコンタクト印刷工法」でのクリームはんだ印刷
 3.3 メタルマスクでの低粘度インクの定量塗布技術

4.スクリーン印刷の4つのカニズムの理解
 4.1 「ローリング」のメカニズム
 4.2 「充てん・掻き取り」のメカニズム
 4.3 「版離れ」のメカニズム
 4.4 「レベリング」のメカニズム

5.「版離れ角度」の「版離れ力」への影響とその制御方法
 5.1 刷り終り部での版離れ遅れ増大の原因は、「版離れ角度」の漸減
 5.2 通常ピールオフ動作での実クリアランス量増加と「版離れ角度」の変化
 5.3 等クリアランス「版離れ角度維持」装置による「版離れ力」の改善効果

6.スキージとスクリーン印刷装置
 6.1 印刷機の種類とスクリーン版
   フラットベッド、シリンダー、ロータリー印刷機を刷版
 6.2 印刷位置合わせの方法
 6.3 スキージが最も重要な印刷パラメータの要素
  ・最適なスキージの選択方法 ・斜め研磨スキージの効果
  ・スキージのエッジの面取り仕上げの必要性

7.4つの印刷条件の適正化と「標準」
 7.1 4つの印刷条件と印刷品質への影響
 7.2 スキージ印圧設定方法「押し込み」方式と「エアー圧」方式
 7.3 「適正印圧」の定義と設定方法
 7.4 スキージ角度、速度と「充てん力」との相関

8.スクリーン版とスクリーンメッシュの「標準」
 8.1 ステンレスメッシュ開発の歴史とスクリーン印刷技術の進歩
 8.2 スクリーンメッシュの「強度指数」と適正クリアランス量
 8.3 スクリーンメッシュ開口率とインクの吐出性
   開口率25%メッシュのにじみ制御効果
 8.4 超高強度ステンレスメッシュでの課題解決「無変形スクリーン版」
 8.5 スクリーン版の製作工程のコツ 露光時の密着とミスト現像
 8.6 スクリーン版の洗浄方法
 8.7 超高強度スクリーン版の高品質再製版システムの実際例

9.インク・ペーストの印刷性能
 9.1 インクの分散安定性、溶剤揮発性および濡れ性の影響
 9.2 連続印刷中のインクの含有溶剤揮発と印刷膜厚変化
 9.3 インクの粘性と弾性の理解「粘弾性マップ」の利用の仕方
   スクリーン印刷中の気泡発生の原因と対策

10.高品質スクリーン印刷プロセス実践のための具体的な対策手法
 10.1 印刷均一性を阻害する要因とその対策手法
 10.2 印刷膜厚整合のための対策手法 ファインライン、中間ライン、ベタ
 10.3 印刷寸法精度を損なう要因とその対策
 10.4 スクリーン印刷におけるその他の不具合対策
   乾燥のメカニズムとその重要性 静電気とインクの糸引き対策

11.≪最新印刷技術≫「トーンジャンプ」のないグラデーション印刷
 11.1 なぜスクリーン印刷では、グラデーションは困難か
 11.2 「トーンジャンプ」を起こさない最適「網点形状」と製版技術
 11.3 最適「網点形状」でのグラデーション印刷の実践

12.スクリーン印刷8つの適用工法と高品質スクリーン印刷の応用例
  ・べた、ファイン、ドット、スルーホール、ビア埋め、落とし込み、積層印刷、転写印刷
   プリンテッドエレクトロニクス ナノ銀インク 等

  □質疑応答□

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