2014年01月23日(木)
10:30~17:00
2014年01月24日(金)
10:00~16:30
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp
非会員:
30,800円
(本体価格:28,000円)
会員:
30,800円
(本体価格:28,000円)
学生:
30,800円
(本体価格:28,000円)
~企画にあたって~
近年の食品には, 本格的な風合いや手作り感,新しいテクスチャー,ボディ感といった価値が求められていますが, この傾向はますます強くなっております。また,高齢化社会への移行に伴い介護食や病者食への対応が急務となっています。“おいしさ要素”としてのみならず,飲込みやすい加工食品アイテムの開発において必須の素材であるゲル化・増粘安定剤の存在感が高まっており,それらの優れた機能は,食感創出や改質,経時変化防止,ロングライフ化等,多岐にわたっています。一方,ユーザーの立場からすれば,多種多様なゲル化・増粘安定剤の中から用途と目的に応じて適切な選択をすることは非常に難しいというのが現状です。本講習会では,サプライヤー各社が,ゲル化・増粘安定剤として使用される各種素材について食品への応用研究を中心に,その利用技術と効果的な活用法について解説します。
★ 講座終了後、両日ともに名刺交換会を開催致します(自由参加).
23日 ~17:00 24日 ~16:30
質疑応答に加えて,サンプルの請求等も出来ますので,名刺は多めにお持ちください
<1日目> 2014年1月23日(木)10:30~17:00
■Ⅰ.ペクチンの基礎・応用と新たな可能性(1.0h)
1.ペクチンの基礎・応用
①ペクチンの構造と分類
②ゲル化、増粘、酸性乳安定化のメカニズムと影響因子
③現在使われている用途とそのポイント
④生理機能
2.新たな可能性
①新用途の提案
②加熱なしで溶解しゲル化するQSペクチンによる新たな可能性
③介護食、医療関連食への展開
概要,ポイント:
ペクチンは果実抽出の水溶性食物繊維として、おなじみの素材ではありますが,
原料の違いやその分子構造の変化により様々な特性を示すことから,使い方に少しテクニックが必要です。
本講演では現行の用途例と新しい可能性について使用のポイントを含めて紹介します。
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■Ⅱ.水溶性大豆多糖類の特性と利用技術(1.0h)
1.水溶性大豆多糖類とは
①水溶性大豆多糖類の概要
2.水溶性大豆多糖類の製造方法
①オカラからの製造方法について
3.水溶性大豆多糖類の基本物性
①水溶性大豆多糖類の粘度特性など基本物性
②水溶性大豆多糖類の分子構造
4.水溶性大豆多糖類の食品への応用
①酸性乳飲料の分散安定剤としての利用
②乳化食品への利用
③澱粉加工食品(米飯と麺)への利用
④小麦粉加工食品への利用
概要,ポイント:
水溶性大豆多糖類は、分離大豆蛋白質を製造する際に副生するオカラから抽出した水溶性の多糖類です。
蛋白の分散安定や乳化など多くの機能を持つことから、酸性乳飲料、米飯類や麺類などの調理済み食品に利用されています。
食品の研究開発に携わる皆様に新たなヒントになるよう、水溶性大豆多糖類の基本物性、分子構造、食品への実用例をご紹介いたします。
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■Ⅲ.グルコマンナンの特性(機能)及びその応用について(1.0h)
1.コンニャクイモの歴史について
①コンニャクイモのルーツ
②コンニャクイモからこんにゃく精粉及びグルコマンナンへ
2.グルコマンナンの特性と機能について
①こんにゃく精粉との違い
②グルコマンナンの物性及び特性について
③グルコマンナンの生理機能
3.グルコマンナンの応用(利用)について
①食品への応用例
・具体的な商品例(製菓・製パン,デザートなど)を紹介
概要,ポイント:
東南アジアが原産であるコンニャクイモの歴史は古く、わが国では食用コンニャクとして伝統的な食品の一つです。
本講演では、コンニャクイモからこんにゃく精粉及びグルコマンナンについて、特性や生理機能及び食品への応用について話をするとともに、グルコマンナンのユニークな特性や新しい機能性を理解していただき、今後の商品開発に役立てていただければ幸いです。
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■Ⅳ.タマリンド・キサンタン・ジェランの特性と食品への応用(1.5h)
1.増粘安定剤の特性と応用
①タマリンドガム
②キサンタンガム
③食品への応用
2.ゲル化剤の特性と応用
①ジェランガム
②食品への応用
概要,ポイント:
増粘多糖類は増粘性・ゲル化性を有し、食品に少量の添加で独特の物性を与えることができ、多くの加工食品に使用されています。本講では代表的な増粘多糖類であるタマリンドガム、キサンタンガム、ジェランガムについて基礎的な部分及び食品に利用する際の選択のポイント、活用例などをご紹介させていただきます。
より多くの方々に増粘多糖類についてご理解を深めていただくとともに,皆様の食品開発にお役立て頂ければ幸いです。
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<2日目> 2014年1月24日(金)10:00~16:30
■Ⅴ.ゼラチン・コラーゲンの特性と食品アプリケーション(1.0h)
1.コラーゲンとゼラチン
物質としての基本を説明致します。
原料、コラーゲンとゼラチンの関係、製造方法、規格など
2.ゼラチンの特性
使用に際して必要な基本的知識を説明致します。
溶解性、ゲル性、粘性、等電点など
3.ゼラチン・コラーゲンの応用
ゼラチンやコラーゲンの、食品への応用例を紹介致します。
従来用途(ゼリー、グミなど)、近年の用途(惣菜、介護食など)
概要,ポイント:
人間を含め動物の体内に多く存在するコラーゲン蛋白質。そのコラーゲンから作られるゼラチンは人間にとって最も近しい物質の一つであり、古くから私たちの生活の中で幅広い用途に使用されてきました。また近年は健康素材としてのコラーゲンが注目を集めています。
本講演では、ゼラチンとコラーゲンの基礎的な性質、食品用途例についてお話しさせて頂きます。
より多くの方々にゼラチン、コラーゲンについてご理解を深めて頂くと共に、多くの業種に於ける製品開発にお役立て頂ければ幸いです。
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■Ⅵ.アルギン酸の特性と食品への応用(1.0h)
1.アルギン酸とは
①アルギン酸の構造と特長
②アルギン酸のゲル化のしくみ
③アルギン酸の原料海藻
④アルギン酸の製造工程
2.各種アルギン酸の特性
①アルギン酸
②アルギン酸ナトリウム
③アルギン酸カリウム
④アルギン酸カルシウム
⑤アルギン酸アンモニウム
⑥アルギン酸エステル
3.アルギン酸の使い方と表示
①アルギン酸の溶解性と溶かし方
②食品への表示について
4.アルギン酸の応用例
①食品への応用
アイスクリーム、パン、麺、ベーカリーフィリング、コピー食品
サラダドレッシング、結着肉、脂肪代替物など
②食品以外の分野での応用例
③放射性ストロンチウムの体外排泄
概要,ポイント:
豊かな海の恵み『アルギン酸』は、天然の海藻から抽出・精製された増粘安定剤です。
冷水・温水にそのまま溶けて粘性の液となり、またカルシウムとの組合せで熱不可逆性のゲルを作るなど、他の増粘剤とは異なるユニークな特性を持っています。食品開発に携わる技術者の皆様に新たな開発のヒントとなるよう、アルギン酸独特の特性とその使い方や応用例をご紹介いたします。
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■Ⅶ.加工でん粉の特性と各種食品への利用(1.0h)
1.食品用加工澱粉の種類と特徴
①未加工澱粉の種類と特性
・澱粉の種類、糊化・老化特性の違い
②食品用加工澱粉の種類と特性
・化学的加工澱粉(食品添加物)と物理加工澱粉
・加工による澱粉の特性の変化と、主な利用方法
2.加工澱粉の各種食品への利用方法
①麺類への利用(食感の安定化)
②タレ・ソース類への利用(粘度の付与及び安定化/酸・レトルト耐性の付与)
③水畜産練製品への利用(食感改良[ゲル強度の付与]、保存安定性の向上)
④フライ食品への利用(衣の物性改善[食感改善、冷凍耐性、中種との接着性付与])
概要,ポイント:
加工食品において澱粉は幅広く利用され、今や欠かすことのできない素材の一つとなっています。
本講座では、澱粉及び加工澱粉の特徴とその上手な使い方を、実際の利用例に基づき判り易くご説明致します。
(加工)澱粉には様々な種類がございますが、それらの特性と代表的な使い方の整理に繋がれば幸いです。
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■Ⅷ.カラギナン、ガラクトマンナン類(グァ,ローカストビーン,タラ)の特性とアプリケーション(1.5h)
1.カラギナンとは
①原料
②製造工程
③構造
④使用上の留意点(溶解方法、安定性、選択方法等)
2.ガラクトマンナンとは
①原料
②製造工程
③構造
④使用上の留意点(溶解方法、安定性、選択方法等)
3.増粘剤としての利用方法とアプリケーション例
①ガラクトマンナン
②カラギナン
③相乗効果
④アプリケーション例
4.ゲル化剤としての利用方法とアプリケーション例
①カラギナンのゲル化機構
②カラギナンとガラクトマンナンの相乗効果
③アプリケーション例
概要,ポイント:
カラギナンはゼリー用のゲル化剤の他に中性ミルク飲料や調味料の増粘剤として、ガラクトマンナンは増粘剤として広く利用されている多糖類です。
どちらも少量で高いゲル強度、粘度を発揮する多糖類ですが、耐酸性の弱さ、溶解温度など、使用するにあたり気をつけなければいけない点がいくつか有ります。
今回のセミナーではこれら注意点と、カラギナン、ガラクトマンナンが持つ相乗効果を利用し、より効率的に利用していただけるよう、基礎から詳しくご説明いたします。
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