【1部】 フッ素化学の基礎知識と最近の動向・今後
《習得できる知識》
・フッ素関連の基礎知識の習得、環境問題の把握、事業・開発の方向性など
《主旨》
フッ素の特徴や取り扱い等の基礎を概説し、最近の動向の中でも特に環境問題に言及、それを踏まえてフッ素関連分野の事業の方向性を提示する。
《プログラム》
1.はじめに
2.フッ素の基礎知識
フッ素の位置づけ、歴史、基本的な構造・特徴、危険性・毒性について、
正しい取り扱い方・使用の際の留意点、応用の際の留意点、製品となるまでの流れ
3.フッ素と環境問題
地球温暖化、関連の法規制と求められる対応、PFOS・PFOA問題
4.各分野における最近の情報 ~フッ素応用の着眼点~
エレクトロニクス、エネルギー、ライフサイエンス、工業・自動車、その他
主に表面改質に関する最近の情報を中心に述べる。
5.事業・開発の今後の動向纏め
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【2部】 有機フッ素化合物の基本構造・特性と合成法
《習得できる知識》
・フッ素原子及び低分子有機フッ素化合物が持つ化学的、物理的、生物学的特徴
・医薬品・農薬及び液晶性化合物にフッ素原子を使用する目的や導入効果
・有機フッ素化合物の合成法・フッ素化の反応機構など
《主旨》
近年上市されている医薬の15%、農薬の30%、液晶性化合物の30%程度にフッ素原子が含まれている。これら有機化合物の開発において、ますますフッ素原子の利用が重要視されてきている。本講座では、フッ素原子や低分子有機フッ素化合物の基本的性質とともに、これら有機フッ素化合物の構造的特徴、機能改善を目的としてフッ素原子を導入することの意義、さらに、有機フッ素化合物の合成法について解説する。
《プログラム》
1.はじめに
フッ素原子の特徴と性質、身の回りの有機フッ素化合物、現在のフッ素化学工業、有機フッ素化合物及びその開発の歴史
2.有機フッ素化合物の基本特性及び構造的特徴
フッ素原子の置換基効果、含フッ素官能基及び有機フッ素化合物の構造と性質
3.有機フッ素化合物にフッ素原子を導入する目的と効果
フッ素原子を導入する目的と効果(主に、医薬・農薬・液晶化合物)
4.有機フッ素化合物の合成法
有機フッ素化合物の合成法の基礎(古典的反応、含フッ素ビルディングブロックの合成法、フッ素化剤)、含フッ素脂肪族化合物の合成法、含フッ素芳香族化合物の合成法、含フッ素複素環化合物の合成法、含フッ素医薬の合成法、含フッ素農薬の合成法、含フッ素液晶性化合物の合成法
5.まとめ
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【3部】 フッ素樹脂の特性及び加工法と用途展開
《習得できる知識》
・フッ素樹脂の基礎知識
・フッ素樹脂の合成法、加工法
・フッ素樹脂の応用例、および最新のトピックス
《主旨》
フッ素樹脂は1938年のPTFE発見以来、様々な新規な樹脂が開発され、化学プラント装置や電線被覆などの基幹分野をはじめ、自動車や電子・電気などの先端分野で活用されている。
これらフッ素樹脂およびその特長を基礎的に解説し、次に最新のトピックスも含めて応用について紹介する。講師の専門である透明フッ素樹脂の電子・光分野へ果たす役割についても紹介する。
《プログラム》
1.はじめに
2.フッ素樹脂の種類・特徴と合成法
4つのカテゴリーによるフッ素樹脂の分類及びそれぞれの特徴、フッ素樹脂の合成法
3.フッ素樹脂の特性・機能とその効果・活用のポイント
元素としてのフッ素の特長、フッ素樹脂の特性・機能とその効果、透明フッ素樹脂の光学特性、フッ素樹脂の設計・活用のポイント
4.フッ素樹脂の加工法
PTFEに特徴的な加工法、一般的な加工法とそのポイント
5.フッ素樹脂の用途展開と適用シーン
従来からの用途展開(自動車、化学プラント、電力、建設、農業などの基幹分野、およびエレクトロニクス、二次電池、光、などの先端分野)、今後期待される新用途(ナノインプリント(バイオミメティック)、エネルギーハーベスティング、ディスプレイ、紫外LED など)
6.おわりに(まとめ)