技術動向から規制・規格の最新情報まで
LiBの安全性にまつわる諸問題を2名の講師が解説
 リチウムイオン電池の異常発熱や発火などを原因としたトラブルから、製品回収へと至ったり、使用や輸送等に新たに規制が加えられたりする例がここ数年、散見されるようになっている。リチウムイオン電池が異常発熱、発火等の非安全へと至るメカニズム は? それらを抑えて安全を確保する技術は?また、リチウムイオン電池の安全性に関連する規制や規格動向は?理論に秀でた大学教授と経験豊富なコン サルタントの二人が、リチウムイオン電池の安全性に関して"技術"と"規制・規格"の両面から語り尽くします。

リチウムイオン電池の安全性確保と国内外の関連規制動向
~作る側・使う側どちらも知っておきたいリチウムイオン電池の安全に関する技術と規制~

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セミナー概要
略称
LiB安全性
セミナーNo.
st180822
開催日時
2018年08月30日(木) 10:30~17:00
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
開催場所
価格
非会員:  55,000円 (本体価格:50,000円)
会員:  52,250円 (本体価格:47,500円)
学生:  55,000円 (本体価格:50,000円)
価格関連備考
54,000円 (会員受講料 51,300円)
定価:本体50,000円+税4,000円
会員:本体47,500円+税3,800円
【2名同時申込みで1名分無料(1名あたり定価半額の27,000円)】
  ※2名様とも会員登録をしていただいた場合に限ります。
  ※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
  ※3名様以上のお申込みの場合、上記1名あたりの金額で追加受講できます。
  ※受講券、請求書は、代表者にご郵送いたします。
備考
資料・昼食付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※講義中のパソコン使用はキーボードの打音などでご遠慮いただく場合がございます。
講座の内容
プログラム

第1部 リチウムイオン電池の非安全へと至るメカニズムと安全性向上対策


 リチウムイオン電池は電気自動車を中心に今後飛躍的に市場が拡大するとの経済予測がある。しかし、工業製品としての安全性は十分とはいえず、毎年、発火の可能性がある電池のリコールがなされている。本講演ではリチウムイオン電池の安全性の基礎、現状と課題、安全性向上対策等について概説し高性能電池開発の助としたい。

1. リチウムイオン電池市場と今後の研究開発動向
 1.1 モバイル機器
 1.2 電動車両
 1.3 電力貯蔵装置
2.リチウムイオン電池が非安全になる機構
 2.1 電池の熱暴走機構
 2.2 熱暴走を誘発する基本的因子
3.市販電池の現状の安全性確保策
4.市販リチウムイオン電池の市場トラブルの例
5.安全性向上の取り組み、対策
 5.1 電解液の安定性向上
 5.2 負極表面処理による安定性向上
 5.3 正極表面処理による安定性向上
 5.4 電解液の難燃性向上
 5.5 セパレータ
 5.6 全固体電池

6.リチウム電池の安全性評価方法
 6.1 モバイル機器用電池
 6.2  車載用電池
 6.3  電力貯蔵用電池
7.安全性と今後のビジネスチャンス
□ 質疑応答 □

< 受講によって得られる知識・ノウハウ>
 ・リチウムイオン電池の熱暴走メカニズム
 ・リチウムイオン電池のトラブル例
 ・リチウムイオン電池の安全性確保のための各種技術
 ・リチウムイオン電池の安全性評価方法

第2部 リチウムイオン電池とEV等の安全性規格の制定動向と今後の展開
     ―グローバルスタンダードの攻防と日本の状況―


 現在、2018年において、ZEV(ゼロ・エミッション車)の増強政策もあって、EVとPHVの生産・販売は大きく増加している。一方でリチウムイオン電池の発火・破裂の事故は少なからず起こっている。UL、UNECE、ISOやIECなどのEVに特化した安全性試験規格が提案され、運用が始まっているが、その成果は未だ見えていない。安全性規格があればEVが安全になるというわけではなく、そうした実績を確かめられるものは何もない。現状は、複雑化しているセル、モジュールとEVの電池システムに対して、安全性試験がそれを追いかけるのが手一杯であり、むしろ試験方法自体の検証が必要とも思われる。
 EVの普及に対応しての安全性試験の計画と実施とその活用は、電池メーカーや自動車メーカーのみならず、原材料の開発段階においても重要度を増している。一方で、試験内容の分かり難さと、電池(試験試料)と試験方法のマッチング調整の難しさから、各種試験をマニュアル通りに実施することすら不可能な状況である。今回のセミナーではこの点の技術解説も新たに加えて、関係業界向けの参考となる内容でお話しする。
 本講では国内外の安全性規格と試験方法を可能な限り網羅し、現2018年夏段階での規則等の改定状況一覧も含め、広範囲な実務に必要な情報の糸口となるように解説したい。

1.リチウムイオン電池事故の概要と安全性規格
 1.1 電池事故の発生件数
 1.2 安全性試験の設定
 1.3 法規制、認証とガイドライン
 1.4 製品規格と測定規格
 1.5 各種規格の相互関係
 1.6 品質保証とPL
 1.7 機械的安全性試験と事例
 1.8 電気的安全性試験と事例
 1.9 安全性試験の考え方(リスクとハザード)
2.JIS規格と電安法(電気用品安全法)
 2.1 JISの経緯 1991 SONYチウムイオン電池発売
 2.2 JIS C 8715-1,-2 最新2012制定
 2.3 JIS C 8715-2の安全性要求事項
 2.4 電安法2008の最近の運用2016
 2.5 変更、改訂の動きと今後の動向
 2.6 関連する国内法規の直近改正
3.自動車用(電気自動車/EV、ハイブリッド車/HV、PHV)電池に関する諸規格(案)と安全性試験
 3.1 UL,IEC,ISO,IEEE,UN/ECE国連欧州経済委員会グローバル規格類
 3.2 中国のQC/T2006 EV用リチウムイオン電池の極めて優れた規格
 3.3 中国のGB/T3147.3 2015 安全性試験規格と運用
 3.4 日本国内の動向 JIS;”路上走行車を除く”(JIS C 8715-1,-2)
4.ULのリチウムイオン電池関係規格
 4.1 規格一覧と認証
 4.2 UL1642 汎用セル
 4.3 UL2580 EV用
5.国連危険物輸送基準勧告(UNオレンジブック)
 5.1 UNオレンジブックの内容(対象となる電池と輸送区分)
 5.2 安全性試験方法(T1~T8)とクラス9
 5.3 輸送に関する表示と書類、MSDS
6.輸送の安全に関する諸規定(船舶、航空、鉄道および国内)
 6.1 UNとIMO(船舶)、IATA(航空)
 6.2 UNと国内法の対応
 6.3 消防法と同、施行規則
 6.4 EUその他の規制
7.リチウムイオン電池(セル、モジュール)輸送規制と実務
 7.1 輸送のカテゴリー(国内、国際、郵便、宅配)
 7.2 船舶安全法とIMO(国際海事機構)
 7.3 輸出の準備手順と書類等
 7.4 輸出貿易管理令
8.(Q/A用資料) 定置用(大型)リチウムイオン電池の安全性規格と規制
 8.1 住宅用蓄電システム
 8.2 再生可能エネルギー発電と蓄電システム
9.(Q/Q用資料) リチウムイオン電池(セル)の製造と安全性の確保
 9.1 製造工程の概要
 9.2 セル設計と安全性マージン
 9.3 工程管理と品質保証
□ 質疑応答 □

※ 講演時間の都合により、上記されている一部の項目に言及しない可能性がございます。講師に特に言及して欲しい項目がある
    場合は、受講前(1週間前まで)に当社HP内のお問い合わせフォームよりご連絡下さい。

<受講によって得られる知識・ノウハウ>
 ・実用リチウムイオン電池の基礎技術と性能評価
 ・JIS、電気用品安全法など国内規格と安全性試験
 ・UL、UNなどグルーバルな安全性試験規格の概要と適用範囲
 ・UNECEなど欧米のEV用リチウムイオン電池の安全性試験
 ・中国のEV用リチウムイオン電池の安全性基準
 ・リチウムイオン電池(セル)の輸送実務
 ・安全性試験の計画と実施への予備知識
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