電動化、軽量化、マルチマテリアル化、LCA対応…etc
自動車の未来を見通し、必要とされる樹脂材料・高分子複合材料とは何かを考えます
自動車産業にとって最大の課題は地球温暖化の原因のCO2を限りなく減らすことである。フランス、イギリスでは2040年までにガソリン車、ディーゼル車を全廃する方向、中国でも電気自動車指向の方向が出されており、世界的に電気自動車への流れができているように思える。自動車の電動化には高分子材料がどのような用途が期待されているだろうか。走行エネルギーを少なくするためには軽量化も大きな課題になる。そのためにモジュール化や部品の統合化など組み合わせた効果的な使い方が必要である。材料的には軽量化効果が大きいCFRPに対して今後の適用の期待が膨らむ。またプラスチック材料がメーンに使われる内装材も高級化が志向されている。次世代車は高分子材料にとっても新しい使い方としての期待が広がっている。
1.自動車を取り巻く状況
1.1.自動車に使われるプラスチックの推移
1.2.地球温暖化防止に対しての目標
1.3.温暖化を防ぐための自動車の在り方
2.次世代車(電動化)に対しての高分子の課題
2.1 電動化への動きと共通課題
2.2 リチウムイオン電池に使われる高分子材料
2.3 高熱伝導絶縁材料他
3.軽量化に対しての高分子材料の役目
3.1 プラスチックによる軽量化効果
3.2 モジュール化へのプラスチック
3.3 CFRPによる軽量化
3.4 接着による軽量化
4.新しい樹脂材料の使い方
4.1 内装材料の高級化
4.2 最近の注目される技術
5.今後の自動車の動向と高分子材料への期待
5.1 2050年に向けた自動車の考え方
5.2 今後の高分子材料に対しての期待
□ 質疑応答 □
<受講によって得られる知識・ノウハウ>
・自動車に使用される樹脂材料の変遷
・温暖化防止に対しての自動車の方策
・次世代自動車に対しての高分子の役割
・軽量化に対しての樹脂化の役割
・CFRPとの軽量化効果と課題
・今後の内装用樹脂材料の課題
・次世代車のエネルギー効率
自動車を取り巻く環境の変化を理解し、将来の自動車の姿を予想し、その構成材料のあるべき姿と動向を見ることによって課題を整理。CO2環境問題に対し軽量化は必須でありCFRPを中心とした複合材料やALのような軽量材料が注目される。ただ、2030年以降は、軽量化だけではなく、本格的なLCA対応が急務になると考えられる。その中でマルチマテリアルは適材適所の考えから極めて重要な位置づけとなることが予想される。その動向と展望をまとめた。
1.自動車を取り巻く環境の変化(2030年)
1.1 自動運転の地域社会に適合したモビリティ
1.2 モビリティだけではなく、将来のビジネスモデルに挑戦
2.自動車構成材料の動向
2.1 鉄はいまだに主要材料
2.2 軽量材料(AL、樹脂、高分子複合材料)に注目
3.自動車構成材料の今後(~2030)
3.1 緊急課題と軽量化
4.自動車構成材料の今後(2030~)
4.1 本格的LCA(CO2排出量低減)の追求
4.2 マルチマテリアルの必要性
4.3 マルチマテリアルの展望
□ 質疑応答 □
<受講によって得られる知識・ノウハウ>
・将来の自動車の姿(社会とのかかわり方、仕様)
・自動車の緊急課題
・自動車構成材料の課題
・自動車用材料設計
・CFRPの将来の位置づけ
・バイオマテリアルの意義
・LCAの考え方
・マルチマテリアルの意味 ほか