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➢ 正極材は鉄リン酸LFPで決まり、この先はなしか?
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リチウムイオン電極の新展開、双極子&固体電解質 with 乾式電極
~ LFP、LTO、NTO、SiOx/C、Li/硫黄セル ~
New Developments in Lithium-Ion Electrodes: Dipolar Cells & Solid Electrolytes with Dry Electrode Process LFP, LTO, NTO, SiOx/C, Li/Sulfur Cells

商品概要
個数

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略称
リチウムイオン電極
商品No
bk8156
発刊日
2025年10月23日(木)
ISBN
978-4-910581-70-5
体裁
A4判・並製・410頁
価格
132,000円 (本体価格:120,000円)
送料
当社負担(国内)
価格関連備考
冊子版120,000 円(税込 132,000 円)
本体 + CD(PDF版)140,000 円(税込 154,000 円)
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発行
(株)シーエムシー・リサーチ
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
発刊にあたって
本書は2022年に㈱シーエムシー・リサーチから発刊した「リチウムイオン電池の製造プロセス&コスト総合技術2022(基礎編)」の改訂版に相当する。この僅か3年間にEVを始めとして、リチウムイオン電池に関連した変化は予想外とも言えるが、その時点で何らかのネガティブな要因をはらんでいた結果とも見える。
 しかしながら大規模な工業生産や、それに必要な高度な原材料のサプライ・チェーンは、計画通りに進むことは希であり、絶えず選択と集中の渦中にあろう。本書において重点的に取り上げた正・負極材の課題は、その中においても電池の性能やコストとの関連で取り上げられることが多い。
 本書のタイトルは「リチウムイオン電極の新展開、双極子&固体電解質 with 乾式電極~ LFP、LTO、NTO、SiOx/C、Li/硫黄セル ~」であるが、副題や各章の内容から判る様に、前編 正・負極材料編では、現行の正・負極材の特性を基礎に、実用電池の特性にどの様に結び附けて行くかをかなり細かく扱った。その背景には、筆者の経験でもあるが、最新の髙性能正・負極を実用電池に活かしていくことの難しさがある。
 後編 新たな電極プロセス編では、電極板製造の乾式プロセス化を念頭に、双極子セルと固体電解質の組合せを考え、具体例として(リチウムメタル/硫黄)セルをモデルに考えてみた。遷移元素フリーの硫黄正極材は大きな転機になろう。これと併せて電極板の乾式プロセスが、左記の系では効果が期待される点に注目し、開発の動向を一覧した。以上はメーカーの技術KHに関わる部分もあり、説明に歯切れの悪い点が多いことはご容赦いただきたい。
 第11章の特別寄稿は、実装電池の解析から現行のテクノロジーを、正確に見据えた内容である。電池設計者の苦心を読み取り、次のステップへの参考にしたい。なお電池(Cell&Battery)の充放電チャートや電池工学的な説明はかなり割愛したので、成書一覧から適宜参照願いたい。
書籍の内容

前編 正・負極材料編
  
第1章 リチウムイオン電池の概要,化学電池の電気化学
 1.1 リチウムイオン電池の基本構成と電気化学
 1.2 電池の充放電特性,エネルギーとパワー
 1.3 製造プロセスと原材料,部材
  
第2章 正・負極材の役割分担,主役と裏方の協合
 2.1 リチウムイオン電池における正極材の役割
 2.2 鉄リン酸リチウムLFPの特性と展開
 2.3 正極材の高容量化
 2.4 正極材の粒子形状(モルフォロジー)と電極板
 2.5 正・負極の電位とセルの放電容量
  
第3章 正極材の選択(1)ニッケルとコバルト系,電解液系の完成
 3.1 正極材メーカーの動向,2021~2025年
 3.2 NMCxyzの特性と比較
 3.3 NMCXYZ三元系,選択の基礎理論と数量
 3.4 EV実装電極板の放電容量の解析
  
第4章 正極材の選択(2)LFPなど非遷移元素系,総合コストダウン
 4.1 正極材の新規計画一覧とLFPの基本特性
 4.2 LFP正極材の基礎特性
 4.3 LFP正極電池の事例と傾向
 4.4 新規LFMP正極材の特性
 4.5 国内外の市販EVの電池特性
  
第5章 負極材の選択(1)C6炭素系,協合のスタイル
 5.1 炭素系負極材の基本特性
 5.2 負極材のモルフォロジー
 5.3 MCMBなど等方性黒鉛と応用
 5.4 ハードカーボンの特性と応用
 5.5 導電性カーボンの種類と効果
  
第6章 負極材の選択(2)LTOとNTO系,パワー特性とのバランス
 6.1 LTO負極の基本特性と充放電反応
 6.2 LTO負極セルの充放電特性
 6.3 NTO(ニオブ)と類型負極セル
 6.4 比較物質と今後の可能性
  
第7章 負極材の選択(3)SiOx/C系,充放電の内容と使いこなし
 7.1 SiおよびSiO系負極材の概要
 7.2 SiO系の2019年代の開発
 7.3 リチウム合金系の負極材
 7.4 SiO系の実用化ステップ
 7.5 SiO系の電極とバインダー
 7.6 SiO系の応用展開,Li2S正極との全固体系
  
後編 新たな電極プロセス編
  
第8章 (リチウムメタル/元素硫黄)電池,究極の500Wh/kg超
 8.1 非遷移元素の正極と負極の組合せ
 8.2 リチウム負極/硫黄正極の電極反応
 8.3 電極動作域の拡大,二次元から三次元へ
 8.4 最近の開発成果と文献紹介
 8.5 バインダーレスの電極構成
 8.6 目標レベルと可能性
 8.7 硫黄原料ソースの可能性
 8.8 (参考)硫黄と硫化物の化学
  
第9章 正・負極の電極板製造プロセス,湿式ウエットから乾式ドライへの移行
 9.1 良い電極板とは,バインダーの役割
 9.2 バインダーの高分子化学,Tg,Tm,と電気化学
 9.3 現行のポリマーバインダー,メーカーと開発動向
 9.4 PVDFバインダー,PFOA&PFOSの誤解と理解
 9.5 電極板製造の転換,湿式プロセスから乾式へ
 9.6 乾式プロセスの開発段階(1),グローバルな動向
 9.7 乾式プロセスの開発段階(2),PTFEフィブリル化法
 9.8 まとめ,乾式プロセスへの期待
  
第10章 双極子セルと固体電解質,イオン&電子移動の再構築
 10.1 単極子と双極子セルの比較,液絡防止構造ほか
 10.2 固体電解質とイオン移動パス,合理的方法は
 10.3 固体電解質と双極子セル(1),構造の合理化
 10.4 固体電解質と双極子セル(2),特許情報ほか
 10.5 双極子セルの実績と今後の開発
 10.6 まとめ,組み合せと新たな期待
  
第11章 (特別寄稿)BEV搭載電池の分解から見た正極と負極の位置付け  向井孝志
 1 はじめに
 2 日産自動車「リーフ(初代,2代目)」
 3 テスラ「モデルS/モデル3」
 4 VW「ID.3」
 5 BYD「SEAL(海豹)」
 6 おわりに
  
終章 本書の内容とはかけ離れるが…。
 A)リチウムイオン電池と周辺の技術分野(1)
 B)リチウムイオン電池と周辺の技術分野(2)
 C)JISC8715-2,品質計画と工程管理
  
参考資料一覧

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