☆製品の外観評価やユーザー視点で高級感を検討するときのポイント、高級感などのコンセプトと色彩の関係まで解説!
※第3部にパワーポイントによる簡単な演習を行います。
事前にパワーポイントをインストールしたパソコンのご準備をお願いいたします。
演習教材は開催の前日までにメールにてお送りいたします。<12/1(水)更新>
【第1部】製品の高級感を感じる要素と開発事例
10:30~12:15
≪講演の趣旨≫
同じ機能の製品でも高級品に見えるものと見えないものがありますが、それはなぜでしょうか?高級に見えたものにはデザインによる工夫があるはずです。デザインには形、色、材質など様々な表現方法があり、それぞれに見る人の気持ちに働きかけるのです。
最近は一つの機能のものでも複数の企業で様々なデザインが造られる時代ですから、売り場において、第一印象で欲しいと思わせる工夫が必要なのです。欲しいと思わせる中で、高級感というキーワードは重要です。価値を高く感じてもらうことで多少の高い価格でも買ってもらえるからです。
この講義では高級感のある魅力的な製品を、事例を挙げながら解説をしていきます。また、講演者の豊富なデザイン経験と感性工学を用いた研究も紹介していきます。
≪プログラム≫
1.商品開発の中のデザインの役割
1-1.商品開発のプロセス
1-2.デザインコンセプトの設定
1-3.高級感について
2.人の感情の構造
2-1.感情は感覚から
2-2.感情の構造を知る
2-3.感情をはかる
3.高級感のあるデザイン要素
3-1.高級感に関わる感性品質の洗い出し
3-2.形と高級感
3-3.色と高級感
3-4.素材と高級感
4.高級感に関する研究と開発事例
4-1.事例1
4-2.事例2
【質疑応答】
------------------------------------------------------------------------------------
第2部 人間中心設計を用いた高級感へのアプローチ
13:15~14:45
≪講演の趣旨≫
開発者がこだわって追及した高級感が営業・販売担当者やユーザーに分かってもらえない、従来品からの違いに気づいてもらえない、というようなことはありませんか。それは、ユーザーの理解が不足しているからかもしれません。ユーザーはどんな人なのか、どのようなシーンで、どのような目的で、ユーザーがその商品と関わるのか、を理解したうえで商品に必要な高級感のあり方を考えることが、ユーザーにとって納得のいく高級感につながります。
セミナーでは人間中心設計の考え方に沿って、ユーザーの理解を深めるためのアプローチを具体的な事例を紹介しながら解説します。開発者の独断や職人のこだわりではない、ユーザー視点を取り込んだ商品開発のプロセスを理解することで、ユーザーにとって魅力的ある高級感の実現につながります。
≪プログラム≫
1.人間中心設計(HCD)とは
1-1.ユーザーの反応をみながらものづくりをする
1-2.期待する反応が得られるまで、プロセスを繰り返す
2.HCDプロセスを踏まえた高級感開発
2-1.本当のお客さんは誰なのか?
2-2.お客さんはなぜその商品が欲しいのか?
2-3.どこの高級感を追及すればいいのか?
2-4.どのような設計仕様にすれば高級感が高まるのか?
2-5.狙い通りの高級感を実現できたか?
------------------------------------------------------------------------------------
第3部 高級感を表現するための色彩と質感の評価
15:00~17:00
≪講演の趣旨≫
プロダクト・デザインやパッケージ・デザインにおいて、素材と加飾表現の技術開発が進んでいる。しかし、「どのように色彩とテクスチャーを組合せれば、その製品にとって最適となるか」を明確に示した方法が確立しているわけではない。そこで、色彩感情研究を元に開発された感性評価手法を用いて、色彩と質感の整理の仕方について解説する。
さらに、高級感などの製品コンセプトを色彩と質感によって表現する方法と表現パターンについて考察する。最後に、事例研究としてコスメパッケージの色彩と質感について、ユーザー(Z世代)が高級感などをどのように評価しているかを報告する。
≪プログラム≫
1.色彩と質感・素材感表現の感性評価における課題
2.色彩に関する感性評価の方法
2-1.色彩感情をベースとした感性評価
2-2.配色をどのように整理するか
3.質感評価における視覚と触覚の役割
3-1.質感と基本的な触感次元
3-2.視覚と触覚の共通性
4.質感・素材感の感性的評価法
5.様々な高級コンセプトと表現
6.コスメパッケージを例として
6-1. 市場におけるコスメパッケージの見え方
6-2.Z世代によるコスメパッケージの評価
7.質疑応答
※演習としてパワーポイントを使用します。