【1】カーボンニュートラル実現のキーデバイスである蓄電池を取り巻く最近の動向
~車載用LIBを中心に~
(10:00~12:50)
地球温暖化の原因である二酸化炭素の排出量を削減すべく、世界中で様々な取り組みが
なされてきている。本講演では、カーボンニュートラル実現のためのキーデバイスである
蓄電池に関する最近の動向について、特に、EV用の電源として全面的に採用されている
リチウムイオン二次電池(LIB)を中心に、市場動向、技術動向と今後の展望について解説する。
1.蓄電池産業を取り巻く最近の状況
2.電動車両を取り巻く最近の状況
3.車載用LIBを取り巻く最近の状況
4.硫化物系全固体LIBの現状と課題
5.蓄電池開発の今後の展望
6.産業技術総合研究所での取り組み
7.まとめ
【2】酸化物系全固体電池の可能性と課題
(13:40~16:30)
現在の全固体型電池の課題は、基本的に3つあると思っています。
すなわち、①高性能固体電解質の開発
②活物質間の抵抗の低減
③大容量活物質の開発
最後の課題はまだまだ困難なところが多く、全世界的にも解決できていないと思います。
①については、硫化物系でコストと安全性?を除けばとりあえず解決できるようです。
しかし、安全性やコストの観点から、酸化物系の方が良いことは明らかです。
②の課題と同様に、酸化物系固体電解質膜で被覆する方法もあるかも?
②については、現在酸化物系の固体電解質薄膜でコア/シェル構造を作って解決する
方向に向かっていると認識しています。
この場合のナノコーティングの方法について述べたいと思っています。
③については、まだ道半ばと言ったところでしょうか?
負極材料については、研究室で試みている内容などをお話したいと思っています。
1.次世代酸化物型全固体電池の開発に求められる特性
2.酸化物型固体電解質の特性とその他の電解質との比較
3.活物質間の界面抵抗の改善方法
4.活物質の実効容量の増加に向けての試み
5.まとめ