~国内外の最新動向、布構造センサ・球状太陽電池の開発と応用~
はじめに、2年前に繊維系3学会で設立された「スマートテキスタイル研究会」の活動内容を紹介する。続いて2015年から開催されている「ウェアラブルEXPO」の出展内容等を参考にスマートテキスタイルの技術要素とその開発動向をまとめて紹介する。また、2017年5月にフランクフルトで開催されたテクニカルテキスタイル展およびこの時に合わせて訪問したドイツのフラウンホーファーおよびアーヘン工科大学のスマートテキスタイル関連の施設見学の様子も紹介する。
1.はじめに
2.スマートテキスタイルとは?
3.スマートテキスタイル研究・開発状況
3.1 ヨーロッパの例
3.2 アメリカの状況
3.3 日本およびアジアの状況
4.スマートテキスタイル研究開発の要素技術
4.1 導電性繊維
4.2 導電性インク・接着剤
4.3 接続技術
4.5 センサー・デバイス等
5.海外の最新情報
5.1 テクニカルテキスタイル展の紹介
5.2 フラウンホーファー研究所およびアーヘン工科大学の開発状況
5.3 その他(台湾ITRI等の動向)
5.4 日仏繊維WGの活動現状
6.ウェアラブル関連の国際規格化に向けて
7.おわりに
□質疑応答・名刺交換□
我々の研究グループでは、2011年に始まった愛知県重点研究プロジェクトを通じて、マイクロセンサを用いない布構造によるセンサの開発、および、その応用について研究してきた。2017年現在において、布構造によるセンサは、圧力および伸縮を対象として実現されている。また、同様に編み構造によるセンサとして組紐による伸縮センサも構築している。本セミナーではその構造及び特性について紹介すると共に、それらのセンサの衣類型デバイスへの応用、並びに、衣類型としたときに生じる問題の解決に対する取り組みについても取り上げる。
1.愛知県重点研究プロジェクトのご紹介
2.マイクロセンサなどを用いたセンサと布構造・編み構造よるセンサ
3.伸縮を計測できる布センサ
3.1 仕組み: 撚糸と織り構造
3.2 特性
3.3 応用例
4.圧力を計測できる布センサ
4.1 仕組み: 撚糸と織り構造
4.2 特性
4.3 応用例
5.衣類型デバイスへの応用
5.1 関節動作計測ウェア
5.2 呼吸計測ウェア
5.3 体圧計測ウェア
6.構造による布センサを衣類型デバイスに応用する上での課題
6.1 発汗の影響
6.2 衣類の装着位置ずれの影響
□質疑応答・名刺交換□
球状太陽電池 (以下、スフェラー®と呼ぶ) をテキスタイルに組み込む技術を開発した。 スフェラー®は、直径が1.2mmの球状シリコンを用いた3次元受光型の太陽電池セルであり、プラスとマイナスの位置が互いに対向している。このため、受光の指向性が広く、直並列接続による出力電圧、電流の設計及びテキスタイルとしての柔軟性が得られる。 本講演では、スフェラー®の構造と特性、テキスタイル化に適した発電糸およびこれを用いた太陽光発電テキスタイルの特性と特長及びその用途について紹介する。
1.球状太陽電池(スフェラー®)の構造と特性および特長
2.太陽光発電糸の構造とその作り方
3.太陽光発電テキスタイルの試作品とその特性
4.応用例の紹介今後の展望
□質疑応答・名刺交換□