日本企業における"戦略構想力の弱さ"(強い工場・弱い本社)とともに
戦略部門に求められる観点、市場調査・科学的検証における注意点・コツを解説します。
1. 価値づくりとブランドマネジメントのあるべき姿
−研究開発部門・マーケティング部門がともに「販売を不要にする価値づくり」に取り組んでいるか?
−消費者の知覚こそが現実であり,技術や性能は幻であることを認識しているか?
−「10年後はどうなっているか?」よりも「10年経っても変わらない価値」を考えているか?
−ロイヤルティを置き去りにして,目先の販売量に捉われていないか?
−商品・サービスのブランドコンセントについて,消費者・社員・株主は同じ認識を持っているか?
−長期在任で商品・サービスの権限を集約したブランドの責任者を置いているか?
2. 市場調査のあるべき姿
−顧客に答えを求めてしまうような職務放棄をしていないか?
−客観的な調査だけでは過去の延長線上から抜けられず,結局は機能強化に陥る状況になっていないか?
−未来のトレンド予測という”無駄な”仕事をしていないか?
−調査設計によって結果を操作できてしまう恐ろしさを認識しているか?
−データはビッグであればあるほど良いと思っていないか?
−その調査結果はバイアスにまみれたデータになっていないか?
3. 科学的検証のあるべき姿
−意思決定の根拠が曖昧なまま,決断できない会議になっていないか?
−人間の意思決定は,報告者・時間帯・空腹具合・椅子の硬さなどの多様な影響を受けている認識はあるか?
−成功事例をマネしても,成功を再現できないことを認識しているか?
−仮説なきまま,手元のビッグデータを扱い,相関に溺れていないか?
−「なぜ他社より高いお金を出してでも買いたいと思うのか?」を考える技術者はどれだけいるか?
−価値づくりの考え方の共通認識がないまま,巨人の肩に乗らず,いきなりブレストしていないか?
□ 質疑応答 □