Roll To Roll製造工程全般の考え方、工程設備の設計、各方式の違いと特徴、実験室から量産にスケールアップの留意点

Roll To Roll製造と各工程における要素技術の実践【WEBセミナー】
~ロールツーロール工程でのフィルム塗工・乾燥・伝熱・搬送のツボ~

セミナー概要
略称
Roll To Roll【WEBセミナー】
セミナーNo.
st250809
開催日時
2025年08月25日(月) 10:30~16:30
主催
サイエンス&テクノロジー(株)
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
講師
AndanTEC 代表 浜本 伸夫 氏
 (元富士フイルム(株)、元サムスン電子)

【略歴】
1992年 北海道大学 工学部 合成化学工学専攻 修士修了
 同年 富士写真フィルム 塗工を中心としたフィルム生産工程業務に従事
2007年  同 社 フラットパネル生産部 主任技師(管理職)
2013年 サムスン電子 総合技術院 素材開発センター 主席研究員 新素材開発に従事
2019年 栗村化学 工程開発チーム長 粘着フィルム・離型フィルム等の工程開発
2021年 米国 Zymergen社 シニアマネージャー バイオ由来ポリイミド開発
2022年 ミドリ安全 商品開発部 ジェネラルマネージャー ニトリルゴム手袋開発
2023年 AndanTECとして執筆・講演・コンサル業に専念

【専門】
塗工/Roll To Roll製造/クリーンルーム/静電気
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技術コンサルタント 博士(工学) 藤本 清二 氏
 (元住友化学(株)、元大倉工業(株))

【略歴・研究内容(業務)・活動】
1973年より住友化学にて合成樹脂や機能性フィルムの製造プロセス、並びにそれらのプロセス研究に従事。
2006年からは大倉工業にてフィルム製造・加工プロセスのR&Dに従事しながら技術教育を担当。
専門は様々な製造プロセスの解析・設計とスケールアップ、シミュレーション、並びにウェブハンドリング技術。
2014年には東海大学より博士(工学)の学位を取得。
現在、ウェブハンドリング技術研究会 特別会員。
2023年4月よりコンバーテック誌に「技術者のための実践的スケールアップ論」を連載中。
技術記事の投稿や講演による技術者の育成に熱意を持っている

【専門】
プロセス エンジニアリング,ウェブハンドリング技術,(技術教育)
価格
非会員: 44,000円(税込)
会員: 42,020円(税込)
学生: 44,000円(税込)
価格関連備考
定 価 :1名につき 44,000円(税込)
会員価格:1名につき 42,020円 2名の場合 55,000円、3名の場合 82,500円(税込)

※上記会員価格は受講者全員の会員登録が必須となります。
※同一法人内(グループ会社でも可)による2名同時申込みのみ適用いたします。
※他の割引は併用できません。
※請求書は主催会社より代表者のメールアドレスにご連絡いたします。
備考
※資料付
※講義中の録音・撮影はご遠慮ください。
※開催日の概ね1週間前を目安に、最少催行人数に達していない場合、セミナーを中止することがございます。

【ライブ配信(Zoom使用)セミナー】
・本セミナーはビデオ会議ツール「Zoom」を使ったライブ配信セミナーとなります。
 PCやスマホ・タブレッドなどからご視聴・学習することができます。
・お申し込み後、接続確認用URL(https://zoom.us/test)にアクセスして接続できるか等ご確認下さい。
・後日、別途視聴用のURLをメールにてご連絡申し上げます。
・セミナー開催日時に、視聴サイトにログインしていただき、ご視聴ください。
講座の内容
受講対象・レベル
Roll To Roll製造の初学者から、製造技術に携わるエンジニア、機能性フィルムを実験室から量産にスケールアップする研究者
習得できる知識
Roll To Roll製造工程全般の考え方、工程設備の設計方法、各方式の違いと特徴、実験室から量産にスケールアップする際の留意点
趣旨
 多くの機能性フィルムはRoll To Roll工程で量産される。各工程要素の調和により、目標の品質を得ることができる。主な工程要素は塗工・乾燥・搬送・伝熱であるが、塗工・乾燥・伝熱は移動現象、搬送は機械と材料力学の知識が必要である。しかし、これらの工程をリンクして学べる参考書は少ない。
 本セミナーでは塗工・乾燥、伝熱、搬送の各々を専門とする技術者がRoll To Roll工程の技術の「ツボ」を解説します。
プログラム

【第1部】塗工製品の開発と製造 10:30~12:00
 1.新製品開発  実験室から量産化へのスケールアップ
  1-1.塗工と乾燥(開発とパイロットと量産)
  1-2.フィルムが利用されている製品は?
  1-3.フィルムの構成要素 ~厚みと層数~
  1-4.開発のステップ
  1-5.パイロット用の塗工液(粘度の適正化・塗工と乾燥のバランス)
 2.スロット塗工
  2-1.薄塗り(スジが限界現象)とCa数 
  2-2.厚塗りとギャップ設定
  2-3.TWOSD(Kiss Coating/Off Rolled Coating)
  2-4.コーティングロールのギャップ変動
  2-5.スロットダイ内の流動とマニホールドとスロットの役割り
  2-6.マニホールド差圧による流量減少
  2-7.マニホールドの断面形状
  2-8.スロットのテーパー化
  2-9.スロットギャップ偏差の影響
  2-10.スロットダイを構成する部品
  2-11.バックアップロール(ベアリング・ジャーナル軸受たわみ)
 3.ブレード塗工(アプリケーターとコンマコーター)
  3-1.ブレード塗工の分類(ナイフ・スティッフ・ベント)
  3-2.コンマ・コーターの特徴
  3-3.ナイフ型ブレードの塗工厚み
  3-4.コンマロールたわみ
  3-5.液ダム内の流動
  3-6.ダム液面と底面
  3-7.液ダムの液漏れ防止フィルム
 4.グラビア塗工
  4-1.ダイレクト方式(正転)
  4-2.リバース方式(逆転)
  4-3.キスリバース方式(バックアップなし)
  4-4.ドクターチャンパー方式(密閉型)
  4-5.ダイレクト方式の液だまり(ギャップと粘度の寄与大)
  4-6.ダイレクト方式の膜分断(渦は周速比に依存)
  4-7.リブ発生条件(ダイレクトの場合)
  4-8.リバースの膜転写箇所の流動
  4-9.リバース方式の塗布可能領域
  4-10.セルの過充填と部分充填
  4-11.ブレード後のセル残液
  4-12.ドクターブレード当て角・形状
  4-13.ドクターブレードの押し圧と膜厚
  4-14.ドクターブレードの当て角と摩耗
  4-15.ドクターブレードの接触面に作用する力

【第2部】Roll To Rollによる塗膜乾燥 13:00~14:10
 1.はじめに
  1-1.「減率乾燥」と「限界含水率」
  1-2.実験室とRoll To Rollの違い
  1-3.乾燥の支配因子
 2.乾燥設備と溶媒の寄与
  2-1.乾燥風の供給方法
  2-2.乾燥風の吹き出し方式(二次元ノズル・多孔板)・浮上系)
  2-3.溶媒の寄与(水はLewis近似)
  2-4.乾燥に関わる物性値
  2-5.塗膜の表面温度は湿球温度(空気線図)
  2-6.蒸発潜熱
  2-7.飽和蒸気圧と温度(アントワンの式)
  2-8.各溶媒の空気線図
  2-9.等湿球温度線 (1)水はLewis近似式
  2-10.有機溶剤系のガス濃度:爆発下限界(Lower Explosive Limit)基準
 3.減率乾燥速度
  3-1.簡易計算法(乾燥係数 N=1/2~2/3)
  3-2.水系の限界点・仮想点・乾燥点(PVA水溶液)
  3-3.単溶剤系の乾燥速度(親水/疎水性と湿度)
  3-4.2成分系の乾燥挙動
 4.乾燥起因の面状トラブルと対策
  4-1.ベナールセル(ゆず肌)
  4-2.ハジキ(メカニズム)
  4-3.クリーン化による異物対策
  4-4.クリーン度を維持する換気と風速
  4-5.レベリングの理論(Orchard 式)
  4-6.塗工室と前後ゾーンの圧力バランス
  4-7.塗工室の気流の数値解析
  4-8.塗工室前後の差圧の影響
  4-9.下向き塗工面による風ムラ対策(密度流)

【第3部】フィルム伝熱の理論と実際 14:20~15:10
 1.ヒートロール
  1-1.アイロン効果による巻き芯写りの緩和効果
  1-2.ロール径と本数の適正化
 2.ホットプレート加熱
  2-1.加熱助走時間(非定常熱伝導の計算方法)
  2-2.接触熱抵抗
  2-3.橘・佐野川の式による接触熱抵抗の見積もり
  2-4.熱風でホットプレート同様に100℃乾燥すると?(DMFで試算)
 3.フィルムの伝熱問題
  3-1.フィルム温度の測定とそこから分ること
  3-2.伝熱係数の求め方
  3-3.応用例と注意事項

【第4部】搬送の実践的アプローチ 15:20~16:30
 1.ウェブハンドリング
  1-1.ウェブハンドリング技術とは
  1-2.フィルム加工の落とし穴
 2.ウェブハンドリング技術の基本(1)
  2-1.フィルムの物性を知る
   2-1-1.フィルムの「こし」
   2-1-2.弾性率、ポアソン比、比熱、熱伝導度
  2-2.フィルムを測る
   2-2-1.フィルムの温度
   2-2-2.フィルムとローラの速度差
   2-2-3.巻取ロールの内部応力
  2-3.空気は巻き込むもの
  2-3-1.巻き込み量の理論と実測
  2-3-2.フィルム-ローラ間の摩擦係数
 3.ウェブハンドリング技術の基本(2)
  3-1.直角方向進入性(Normal Entry Roule)
   3-1-1.異径ローラ,テープ巻き
  3-2.ローラの選定
   3-2-1.マイクロスリップ
   3-2-2.スピンダウンテストとベアリングの摩擦係数
   3-2-3.スリップの回避
  3-3.しわの防止
   3-3-1.スパン短縮の効果
   3-3-2.拡幅の考え方
  3-4.巻取
   3-4-1.測定した内部応力の解釈
   3-4-2.コアの大径化
  3-5.張力制御
   3-5-1.張力制御か速度制御か
   3-5-2.スパン間の張力の挙動
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