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次世代燃料電池開発の最前線
Leading Edge of Materials and Systems Development for Next-generation Fuel Cells

商品概要
個数

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略称
次世代燃料電池開発
商品No
bk7454
発刊日
2013年09月25日(水)
ISBN
978-4-7813-0810-4
体裁
B5判、220頁
価格
68,200円 (本体価格:62,000円)
送料
当社負担(国内)
発行
(株)シーエムシー出版
問い合わせ
Tel:03-5857-4811 E-mail:info@rdsc.co.jp 問い合わせフォーム
監修
菊地隆司
著者
菊地隆司   東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻 准教授
吉武優   燃料電池開発情報センター 常任理事
大村俊哉   東京ガス㈱ 燃料電池事業推進部 燃料電池企画グループ 主幹
安原健一郎   大阪ガス(株) リビング事業部 商品技術開発部
南辰志   東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻
石原達己   九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門 教授 ; カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
朱容完   九州大学 大学院工学研究院 応用化学部門 特任助教 ; カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所
兵頭潤次   九州大学 大学院工学研究院 材料物性工学専攻
水崎純一郎   東北大学名誉教授
小林由則   三菱重工業(株) 原動機事業本部 新エネルギー事業推進部 主幹プロジェクト統括
三好正悟   東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 助教
山口周   東京大学 大学院工学系研究科 マテリアル工学専攻 教授
堀毛悟史   京都大学 大学院工学研究科 合成・生物化学専攻 助教
北川進   京都大学 物質-細胞統合システム拠点 (iCeMS) 拠点長;教授
宮西将史   東京工業大学 資源化学研究所 特任助教
山口猛央   東京工業大学 資源化学研究所 教授
五百蔵勉   (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 次世代燃料電池研究グループ グループ長
竹口竜弥   北海道大学 触媒化学研究センター 准教授
秋田知樹   (独)産業技術総合研究所 ユビキタスエネルギー研究部門 主任研究員
唯美津木   名古屋大学 物質科学国際研究センター 教授;分子科学研究所 物質分子科学研究領域 客員教授
石黒志   分子科学研究所 物質分子科学研究領域 博士研究員
八島正知   東京工業大学 大学院理工学研究科 物質科学専攻 教授
増田卓也   (独)物質・材料研究機構 ナノ材料科学環境拠点 GREENリーダー ; (独)科学技術振興機構 さきがけ さきがけ研究者
魚崎浩平   (独) 物質・材料研究機構 フェロー;北海道大学名誉教授
江口浩一   京都大学 大学院工学研究科 物質エネルギー化学専攻 教授
津島将司   東京工業大学 大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 准教授
平井秀一郎   東京工業大学 大学院理工学研究科 機械制御システム専攻 教授
多田昌平   東京大学 大学院工学系研究科 化学システム工学専攻;日本学術振興会特別研究員
秋葉悦男   九州大学 大学院工学研究院 機械工学部門;カーボンニュートラル・エネルギー国際研究所(I2CNER) 教授
矢加部久孝   東京ガス(株) エネルギーシステム研究所 所長
白崎義則   東京ガス(株) 燃料電池事業推進部 燃料電池企画グループ チームリーダー
安田勇   東京ガス(株) NGV事業部 普及推進グループ マネージャー
発刊にあたって
燃料電池は発電効率が高く、天然ガスや石炭を燃料とする燃料電池複合サイクルでの高効率発電、環境負荷の小さい燃料電池自動車、電気とともに排熱を利用する分散型発電装置として、近い将来の実用化が目指され、現に家庭用定置型燃料電池(エネファーム)としてすでに累計で5万台弱が導入されている本格的な普及段階にある。また、再生可能エネルギーの大規模な導入にあたっては、風力や太陽光から変換した電力を用いてアンモニアや有機ハイドライドの電解合成装置としての燃料電池の応用や、このように合成されたアンモニアや有機ハイドライドからの発電装置として燃料電池の適用が検討されている。このように燃料電池は今後エネルギー変換体系の中核をなす技術として期待されている。
 本書は、現在普及段階にある定置型燃料電池の開発状況や実用化にむけた段階にある燃料電池複合サイクル発電技術を紹介するとともに、これらの燃料電池システムのさらなる発展に不可欠な新しい電解質材料や電極材料の創製、水素燃料変換および貯蔵技術開発、燃料電池の挙動観察および解析技術の最前線についてまとめたものである。燃料電池材料およびシステムの研究と開発の最先端にいる産官学の研究者に、それぞれの最新の状況について執筆いただいたものであり、本書が国内外における燃料電池の開発状況の把握と、新たな展開に踏み出す一助となれば望外の喜びである。
2013年9月
東京大学 菊地隆司
(「刊行のねらい」より抜粋)
書籍の内容
【第Ⅰ編 総論】

第1章 燃料電池開発の現状と展望  (菊地隆司)
1 はじめに
2 現状と展望
2.1 近年の国内外の動き
2.2 研究・技術動向
2.3 今後の展望

第2章 国内および海外における燃料電池開発動向  (吉武優)
1 はじめに
2 国家施策―内外の動向
3 家庭用
4 自動車
4.1 燃料電池自動車
4.2 水素ステーション
5 その他
6 終わりに

第3章 家庭用燃料電池の開発の現状-固体高分子形燃料電池の導入事例  (大村俊哉)
1 家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの概要
2 2009年販売開始までの道のり
3 家庭用燃料電池コージェネレーションの導入事例
3.1 実サイトでの運転実績
4 これまでの販売実績
5 最新の開発動向と今後の課題

第4章 家庭用燃料電池の開発の現状-固体酸化物形燃料電池の導入事例  (安原健一郎)
1 はじめに
2 大阪ガスにおけるSOFC開発
2.1 SOFC の特徴
2.1.1 モジュール構造と高発電効率
2.1.2 小型化・低コスト化へのポテンシャル
2.2 開発経緯
2.3 技術評価
2.3.1 耐久性評価
2.3.2 信頼性評価
2.3.3 省エネルギー性評価
3 エネファームtype S
3.1 商品仕様
3.2 環境性と経済性
3.3 自立運転機能付きシステムの開発
4 おわりに

【第Ⅱ編 次世代固体酸化物形燃料電池の開発】

第1章 固体酸化物形燃料電池における高温反応場界面形成の科学  (南辰志、菊地隆司)
1 はじめに
1.1 固体酸化物形燃料電池 (Solid Oxide Fuel Cell: SOFC)
1.2 SOFCの構成
1.2.1 電解質
1.2.2 空気極
1.2.3 燃料極
1.3 燃料極の課題
1.4 パーコレーション理論
2 SOFC燃料極のNi量の低減:混合伝導体と粒径制御による性能向上
3 SOFC作製および発電試験
3.1 電極材料および発電セルの作製
3.2 発電実験
3.3 等価回路を用いたフィッティング
4 結果および考察
4.1 焼成温度によるSDCおよびYSZの粒子径の制御
4.2 Ni-SDC燃料極
4.2.1 Ni比による影響
4.2.2 SDC粒子径(焼成温度)による影響
5 まとめ

第2章 酸素イオン伝導体のナノ薄膜化と低温作動型固体酸化物電解質燃料電池の開発  (石原達己、朱容完、兵頭潤次)
1 はじめに
2 酸素イオン伝導体のナノサイズ薄膜
3 新規酸素イオン伝導体膜を利用した低温作動型SOFC
4 緻密アノード電極へのナノ薄膜の応用
5 おわりに

第3章 ナノイオニクス構造高機能SOFCの創製  (水崎純一郎)
1 はじめに
2 ナノ科学の領域
3 ナノイオニクス
4 ナノイオニクスとSOFC
5 SOFC高機能化への寄与が期待されるナノイオニクス現象
6 本節のまとめ

第4章 トリプルコンバインド型燃料電池システムの開発  (小林由則)
1 はじめに
2 トリプルコンバインドサイクル開発の意義
3 次世代燃料電池SOFCの開発状況
4 SOFCとMGTのコンバインドサイクル開発状況
5 トリプルコンバインドサイクルの実用化に向けて
6 おわりに

第5章 高濃度プロトン欠陥導入酸化物の材料開発と低温作動SOFCへの応用  (三好正悟、山口周)
1 はじめに
2 低温プロセスにより直接合成した高濃度プロトン含有ペロブスカイト
3 酸化物ナノ構造体における界面プロトン伝導
4 おわりに

【第Ⅲ編 次世代固体高分子形燃料電池の開発】

第1章 錯体結晶を用いた燃料電池電解質  (堀毛悟史、北川進)
1 配位高分子とは何か、何ができるか
2 配位高分子とプロトンキャリアの複合化によるプロトン伝導
3 配位高分子の結晶構造に起因したプロトン伝導
4 配位高分子の材料としての形状制御
5 配位高分子を用いたイオン伝導体に期待できること

第2章 燃料電池用電解質膜の開発と研究動向  (宮西将史、山口猛央)
1 はじめに
2 固体高分子を用いた燃料電池の構造と、用いられる電解質膜の概要
3 プロトン型の固体高分子形燃料電池(PEFC)用電解質膜
3.1 パーフルオロスルホン酸系燃料電池膜
3.2 芳香族炭化水素系燃料電池膜の開発
4 全固体アルカリ型燃料電池用の電解質材料
4.1 全固体アルカリ型燃料電池
4.2 アニオン交換膜材料の開発
5 細孔フィリング電解質膜の開発と燃料電池材料への応用
5.1 細孔フィリング電解質膜の開発
5.2 芳香族炭化水素系プロトン交換ポリマーを充填した細孔フィリング電解質膜の開発
5.3 芳香族炭化水素系アニオン交換ポリマーを充填した細孔フィリング電解質膜の開発
6 おわりに

第3章 導電性酸化物を用いた電極触媒材料の高耐久化  (五百蔵勉)
1 はじめに
2 酸素欠損型チタン酸化物(TiOx)担体の開発
3 白金担持酸素欠損型チタン酸化物触媒(Pt/TiOx)の特性
4 Pt/TiOxカソード触媒を用いたMEA発電特性
5 おわりに

第4章 高濃度CO耐性アノード触媒開発  (竹口竜弥)
1 はじめに
2 Pt-Ruアノードの二元機能触媒機構について
3 リガンド効果について
4 高活性なPt-Ruアノード触媒のPt-Ruの分散性
5 高活性なPt-Ruアノード触媒での反応機構

【第Ⅳ編 燃料電池の挙動観察・解析】

第1章 分析電子顕微鏡による固体高分子形燃料電池の構造解析  (秋田知樹)
1 はじめに
2 分析電子顕微鏡
3 固体高分子形燃料電池の構造解析
3.1 膜/電極接合体 (Membrane Electrode Assembly, MEA)の構造
3.2 電極触媒の微細構造
4 まとめと今後の展望

第2章 白金合金カソード触媒のin situリアルタイムXAFS構造解析  (唯美津木、石黒志)
1 はじめに
2 Pt3Co/Cカソード触媒のセル電圧サイクル過程におけるin situ時間分解XAFS
3 まとめ

第3章 中性子を利用したイオン伝導経路の観察  (八島正知)
1 はじめに
2 手法:高温中性子粉末回折法によるMEM核密度分布の導出
3 蛍石型イオン伝導性材料の結晶構造とイオン伝導経路
4 ペロブスカイト型イオン伝導性材料の結晶構造とイオン伝導経路
5 K2NiF4型酸化物イオン伝導性材料におけるイオン伝導経路
6 アパタイト型酸化物イオン伝導性材料におけるイオン伝導経路
7 水酸アパタイトにおけるプロトン伝導経路
8 結論と将来展望

第4章 (Spring-8)固体高分子形燃料電池用電極反応のその場測定  (増田卓也、魚崎浩平)
1 はじめに
2 白金触媒および白金-セリアナノ複合体の電気化学特性
3 その場X線吸収微細構造測定
4 前処理過程の観察
5 電位依存構造変化
6 酸化抑制に対するセリアの役割
7 まとめ

第5章 集束イオンビーム―走査電子顕微鏡(FIB-SEM)による固体酸化物形燃料電池(SOFC)の電極微構造変化の定量的解析  (江口浩一)
1 緒言
2 電極微構造の可視化手法
3 電極微構造と電池性能の相関
3.1 燃料極におけるNiの凝集及び移動
3.2 空気極における微構造変化と性能
4 おわりに

第6章 軟X線を用いたPEFC内水分布の可視化  (津島将司、平井秀一郎)
1 はじめに
2 軟X線PEFC可視化システム
3 軟X線によるPEFC内水分布の可視化
4 軟X線によるPEFC内水分布と電気化学インピーダンスの同時計測
5 まとめ

【第Ⅴ編 実用化にあたっての課題と展望】

第1章 PEFC用改質燃料からの新しいCO除去技術  (多田昌平、菊地隆司)
1 緒言
2 CO除去技術としてのCO選択メタン化反応
3 CO選択メタン化反応に関する研究
3.1 CO選択メタン化触媒の研究
3.1.1 CO2メタン化反応活性点に関する速度論的考察
3.1.2 CO選択メタン化反応における担体効果
3.1.3 CO選択メタン化反応におけるNi添加効果
3.2 CO選択メタン化反応器に関する検討
4 まとめ

第2章 水素貯蔵材料開発の最新動向  (秋葉悦男)
1 はじめに
2 水素の貯蔵輸送法
2.1 圧縮水素
2.2 液化水素
2.3 水素貯蔵材料
3 水素貯蔵材料の分類
3.1 イオン結合
3.2 金属結合
3.3 共有結合
3.4 ファンデルワールス結合
4 水素貯蔵材料に関するプロジェクトと今後の方向性
5 最近の成果
6 まとめ

第3章 「水素製造装置」の開発  (矢加部久孝、白崎義則、安田勇)
1 緒言
2 メンブレンリフォーマーの概要
2.1 メンブレンリフォーマーの原理
2.2 MRFシステムの構成及び性能
3 耐久性の検証
4 結論
キーワード
燃料電池,燃料電池自動車,水素ステーション,家庭用燃料電池,固体高分子形燃料電池,固体酸化物形燃料電池,SOFC/酸素イオン伝導体,ナノイオニクス,トリプルコンバインド型燃料電池,プロトン伝導,PEFC,イオン伝導経路,プロトン伝導経路,水素貯蔵材料,水素製造装置,書籍
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