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メンタル医療―原因解明と診断,治療の最前線―

Current Technology for Treatment, Diagnosis and Research in Psychiatry

★年々増え続ける精神疾患の患者数。厚労省は、これまでの「4大疾病」に精神疾患を加え、「5大疾病」とすることを決めた。
★遺伝子解析、脳画像研究、疾患モデルの開発など、精神医学を科学的に解明する最新技術をまとめた初の成書!

商品概要

略称
メンタル医療
商品 No.
bk7460
発刊日
2013年10月25日(金)
ISBN
978-4-7813-0824-1
体裁
B5判、221ページ
価格
66,960円(税込)
発行
(株)シーエムシー出版
問い合わせ
(株)R&D支援センター TEL:03-5857-4811 MAIL:info@rdsc.co.jp
監修
糸川昌成
著者
糸川昌成   (公財)東京都医学総合研究所;東京都立松沢病院
福島貴子   東京都立松沢病院
針間博彦   東京都立松沢病院
伊藤弘人   (独)国立精神・神経医療研究センター
黒木俊秀   九州大学
岩白訓周   東京大学医学部附属病院
山末英典   東京大学医学部附属病院
松尾幸治   山口大学
森健治   徳島大学
野田隆政   (独)国立精神・神経医療研究センター 
瀬戸山志緒里   (独)国立精神・神経医療研究センター
横山仁史   (独)国立精神・神経医療研究センター
新井誠   (公財)東京都医学総合研究所
池田和隆   (公財)東京都医学総合研究所
田中美歩   (公財)東京都医学総合研究所
佐藤敦志   (公財)東京都医学総合研究所
本多真   (公財)東京都医学総合研究所
富田博秋   東北大学
喜田聡   東京農業大学
淵上学   広島大学
森信繁   高知大学
内匠透   (独)理化学研究所
児玉亨   (公財)東京都医学総合研究所
宮下光弘   (公財)東京都医学総合研究所;東京都立松沢病院;信州大学
市川智恵   (公財)東京都医学総合研究所
鳥海和也   (公財)東京都医学総合研究所
小堀晶子   (公財)東京都医学総合研究所
天野直二   信州大学 医学部 精神医学講座
中林哲夫   (独)医薬品医療機器総合機構
梶井靖   アッヴィGK
佐藤慎二   大塚製薬㈱
山本暢朋   (独)国立病院機構 榊原病院
稲田俊也   (公財)神経研究所附属晴和病院
高橋栄   日本大学
佐藤靖   つがる西北五広域連合西北中央病院
古郡規雄   弘前大学
松岡豊   (独)国立精神・神経医療研究センター
浜崎景   富山大学
鵜飼渉   札幌医科大学附属病院
石井貴男   札幌医科大学附属病院
橋本恵理   札幌医科大学附属病院
田ヶ谷浩邦   北里大学
村山憲男   北里大学
袴田優子   北里大学
山崎修道   (公財)東京都医学総合研究所
管心   東京大学医学部附属病院
古川俊一   東京警察病院
発刊にあたって
 人工心肺装置による体外循環は,開心術に格段の進歩をもたらし、循環器疾患に手術適応を拡大させ、開心術の成功率を向上させた。あるいは、各種画像診断装置の技術革新は、50年前には想像もつかなかった医療を実現している。すなわち、身体疾患においてはテクノロジーの進歩が医療に適応されることで、かつて救えなかった患者が助かる医療を進歩させてきたと言えよう。いっぽう、精神科医療では、精神症状あるいは行動の障害という定量化が困難である病状を扱う特殊性から、これまでテクノロジーの恩恵に浴する機会が乏しかったのではないだろうか。
 エレクトロニクスやバイオテクノロジー関連の書籍を刊行してきたシーエムシー出版が、メンタル医療を初めて扱う企画である。産業界の開発・研究者が主たる読者となる本企画が、精神科医療に技術革新をもたらし、「かつて救えなかった患者が助かる」身体科医療で実現されたような福音が、精神科の患者にも訪れるであろう近い未来を期待している。
 それぞれの領域の第一線で御活躍の、中堅から若手の専門家の先生方に御執筆を御依頼した。ご多忙ななか御執筆いただいた先生方には感謝申し上げます。そうした精神医学における最先端の情報が産業界へ提供されることで、メンタル医療に新しいテクノロジーの恩恵が訪れることを願ってやまない。
 2010年1月号のNature誌は“A decade for psychiatric disorders”と銘打った巻頭記事を組んで、精神医学の重要性と疾患研究の発展を宣言した。わが国でも2011年には,厚生労働省が、地域医療の基本方針となる医療計画に盛り込むべき疾病として指定してきた癌、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病の四疾病・五事業に、新たに精神疾患を加えて「五疾病・五事業」とする方針を決定した。メンタル医療は、これから急速に必要性と発展が見込まれる分野といえよう。
本書『刊行にあたって』より
書籍・DVDの内容
第I編 総論

第1章 精神障害の分類   (福島貴子、針間博彦)
1 精神障害と精神疾患
1.1 精神障害とは
1.2 障害disorderと疾患disease
2 精神障害の分類に関するJaspers-Schneiderの考え方
2.1 Schnerderによる精神障害の分類
2.2 精神障害の4つの層と階層原則
3 ICD-10における分類
4 DSMにおける分類
4.1 DSM-IIIからDSM-IVまで
4.2 DSM-5
5 おわりに

第2章 精神科医療の課題克服への取り組みと将来像    (伊藤弘人)
1 はじめに
2 課題克服のための観点
2.1 日本にとって最適な解を探す
2.2 日本の医療制度の特徴と課題
2.3 アジアの精神科医療への責務
3 課題克服への取り組みと将来像
3.1 医療計画上に精神疾患が位置づけられたインパクト
3.2 地域責任性のターゲット
3.3 地域における精神保健指定医の役割の充実
3.4 段差をなくす政策の推進
3.5 総合病院精神科機能の強化
3.6 支払方式
3.7 病棟転換型施設
3.8 患者の治療への参画

第3章 メンタルヘルスケアの市場性 ―その動向と特色―   (黒木俊秀)
1 はじめに
2 精神障害による経済的負荷
3 メンタルヘルスケア費用の動向
4 抗うつ薬市場成長の背景
5 おわりに

第II編 精神疾患の科学的解析技術

第1章 統合失調症の脳画像研究   (岩白訓周、山末英典)
1 はじめに
2 慢性期統合失調症,初発統合失調症の脳画像所見
3 精神病発症のハイリスク群における脳画像所見
4 臨床応用への試み

第2章 うつ病の脳画像   (松尾幸治)
1 はじめに
2 脳構造研究
2.1 灰白質
2.2 白質
3 機能画像研究
3.1 賦活課題を用いたfMRI
3.2 安静時のfMRI
3.3 multi-modal MRI研究
3.4 Realtime neurofeedback fMRI
3.5 PET
3.6 MRS
4 気分障害の神経ネットワーク異常
5 おわりに

第3章 自閉症の脳画像   (森健治)
1 はじめに
2 大脳体積
3 機能的MRIによる研究
4 プロトンMRSによる研究
5 SPECT研究
6 PET研究
7 おわりに

第4章 光トポグラフィー   (野田隆政、瀬戸山志緒里、横山仁史)
1 はじめに
2 NIRSの特徴
2.1 NIRSの原理
2.2 脳機能の計測への応用
2.3 NIRSの利点
2.4 NIRSの制約
2.5 皮膚血流の問題
3 気分障害・統合失調症を対象としたNIRS研究
4 NIRS計測方法
5 大うつ病性障害,双極性障害,統合失調症のNIRS波形
6 終わりに

第5章 統合失調症の遺伝子研究   (新井誠)
1 はじめに
2 統合失調症と全ゲノム関連解析
3 統合失調症と神経伝達物質(ドーパミン・グルタミン酸)
4 統合失調症と酸化ストレス
5 統合失調症と翻訳後修飾
6 統合失調症とビタミン
7 統合失調症と中間表現型
8 統合失調症とカルボニルストレス
9 統合失調症と染色体異常
10 おわりに

第6章 自閉症の遺伝子解析      (池田和隆、田中美歩、佐藤敦志)
1 自閉症の遺伝性
2 症候群に合併する自閉症
3 網羅的遺伝子解析による自閉症原因遺伝子の探索
4 エピジェネティクスと自閉症
5 関連性から因果関係の研究へ
6 遺伝学的検査の適応方法
7 おわりに

第7章 睡眠障害の遺伝子解析   (本多真)
1 はじめに
2 睡眠障害の遺伝子研究
2.1 概日リズム睡眠障害
2.1.1 家族性睡眠相前進症候群
2.1.2 睡眠相後退症候群と時計遺伝子の多型
2.2 ナルコレプシー
2.3 むずむず脚症候群(RLS)
2.4 閉塞性睡眠時無呼吸症候群
2.5 遺伝病(単一遺伝子変異)に伴う睡眠障害
2.5.1 家族性致死性不眠症
2.5.2 スミス-マゲニス症候群
2.6 その他の睡眠障害の遺伝子研究
3 睡眠の個人差の背景となる遺伝子解析研究
3.1 睡眠構築,睡眠脳波に寄与する遺伝子
3.2 習慣的な睡眠持続時間に寄与する遺伝子
4 終わりに

第8章 死後脳研究   (富田博秋)
1 はじめに
2 精神医学における死後脳研究の意義
3 精神疾患死後脳研究によるこれまでの知見
3.1 組織・細胞の形態レベルでの解析
3.2 転写物のレベル
3.3 エピジェネティクスのレベル
3.4 タンパク質のレベル
4 死後脳研究における今後の課題

第III編 動物モデルの開発と研究

第1章 精神疾患のマイクロエンドフェノタイプ   (喜田聡)
1 はじめに
2 遺伝要因からのアプローチの限界
3 エンドフェノタイプ(中間表現型)
4 動物モデルのメリットとデメリット
5 精神病態のマイクロエンドフェノタイプ
6 ヒトと動物を結ぶマイクロエンドフェノタイプ ―PTSDを例にして
7 iPS細胞を活用したマイクロエンドフェノタイプの同定
8 まとめ

第2章 うつ病動物モデル   (淵上学、森信繁)
1 はじめに
2 急性ストレスモデル
2.1 強制水泳試験:Forced swim test (FST)、尾懸垂試験:Tail suspension test (TST)
2.2 学習性無力(learned helplessness:LH)
3 慢性ストレスモデル
3.1 慢性予測不能ストレス(Chronic Unpredictable Stress :CUS)
3.2 心理社会的ストレスモデル
4 おわりに

第3章 自閉症の疾患モデル   (内匠透)
1 はじめに
2 単一遺伝子症候群
2.1 症候群性のASD関連疾患
2.2 シナプス関連分子
2.3 その他
3 ゲノム異常
3.1 プラダーウィリー症候群 Prader-Willi syndrome(PWS)
3.2 アンジェルマン症候群 Angelman syndrome(AS)
3.3 15q11-13重複 15q11-13 duplication
3.4 16p11.2
3.5 CNV (copy number of variants)
4 環境要因
5 おわりに

第4章 睡眠障害のモデル動物   (児玉亨)
1 はじめに
2 不眠症と動物モデル
2.1 睡眠時無呼吸症 
2.1.1 閉塞性睡眠時無呼吸症
2.1.2 中枢性睡眠時無呼吸症
2.2 むずむず脚症候群・周期性四肢運動障害
2.3 その他
3 過眠症と動物モデル
3.1 ナルコレプシー
3.2 筋ジストロフィーに伴う過眠
4 睡眠覚醒リズム障害
5 睡眠時随伴症
6 おわりに

第IV編 医薬品開発技術

第1章 統合失調症の臨床試験
(宮下光弘、新井誠、市川智恵、鳥海和也、小堀晶子、天野直二、糸川昌成)
1 はじめに
2 臨床試験の概略
2.1 臨床試験の定義
2.2 医薬品の開発における臨床試験
2.3 臨床試験(治験を含む)の計画と実施
3 統合失調症を対象にした臨床試験における倫理的配慮
4 本邦における統合失調症の臨床試験の現状について
5 おわりに

第2章 大うつ病性障害の臨床試験   (中林哲夫)
1 はじめに
2 大うつ病障害の臨床試験のデザインについて
2.1 全般的事項
2.2 対象集団
2.3 用量設定
2.4 投与期間
2.5 有効性評価
2.6 安全性評価
2.7 その他の事項(既存治療薬に対する効果不十分例)
3 大うつ病性障害の臨床試験の特徴について
3.1 プラセボ反応性について
3.2 ベースラインの重症度
3.3 前治療薬と併用薬
3.4 早期脱落例の影響
3.5 症状評価の熟練度について
4 おわりに

第3章 統合失調症の創薬技術   (梶井靖)
1 はじめに
2 半世紀を超えた抗精神病薬時代
3 抗精神病薬ではない統合失調症治療薬創出を目指した最近の挑戦
4 期待される今後の方向性
5 おわりに

第4章 うつ病の創薬技術     (佐藤慎二)
1 はじめに
2 うつ病治療薬開発の歴史
3 主な抗うつ薬の種類
4 うつ病のモノアミン仮説
4.1 SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害剤)作用機序
4.2 SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤)作用機序
4.3 NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬)作用機序
5  治療抵抗性大うつ病補充療法に向けた創薬
5.1 治療薬開発のうつ病様動物モデル
5.2 強制水泳試験 (Forced Swimming Test)の概略
5.3 強制水泳試験方法
5.4 SNRIにアリピプラゾールを上乗せした強制水泳試験結果
6 考察
7  おわりに

第V編 診断・治療

第1章 診断   (山本暢朋、 稲田俊也)
1 はじめに
2 診断面接法
3 操作的診断基準とDSM-V
4 まとめ

第2章 精神疾患における診断機器応用の可能性   (高橋栄)
1 はじめに
2 検査方法(探索眼球運動(EEM))
2.1 検査装置
2.2 検査方法
3 研究結果
4 考察

第3章 薬物療法   (佐藤靖、古郡規雄)
1 薬物療法の成立
2 精神科薬物療法の持つ本質的限界 
2.1 診断的限界
2.2 薬理学的限界
2.3 時間的限界
2.4 個体的限界
2.5 薬物治療の施行
3 薬物療法の実際
4 薬物療法における問題点

第4章 精神疾患に対する栄養学的介入―ω3系脂肪酸を中心に―
(松岡豊、浜崎景)
1 はじめに
2 ω3系脂肪酸と精神機能を結ぶメカニズム
3 精神疾患におけるω3系脂肪酸の臨床的な有用性
3.1 統合失調症
3.2 大うつ病
3.3 周産期うつ病
3.4 双極性障害
3.5 認知症
3.6 心的外傷後ストレス障害(PTSD)
3.7 自傷・自殺
4 おわりに

第5章 幹細胞療法と精神疾患   (鵜飼渉、石井貴男、橋本恵理)
1 はじめに
2 精神疾患モデル動物を用いた解析
3 iPS細胞を用いた精神疾患の病態再現の試み
4 先行中の幹細胞療法臨床研究
5 今後

第6章 高照度光療法   (田ヶ谷浩邦、村山憲男、袴田優子)
1 はじめに
2 高照度光と体内時計・概日リズム
3 高照度光の作用とその伝達経路
3.1 概日リズム前進・後退作用
3.2 メラトニン分泌抑制作用
3.3 覚醒作用
3.4 抗うつ作用
4 まとめ

第7章 認知行動療法   (山崎修道)
1 認知行動療法とは
2 認知行動療法の歴史とエビデンス
2.1 認知行動療法の歴史:行動療法から認知療法,認知行動療法へ
2.2 気分障害(うつ病)の認知行動療法
2.3 不安障害の認知行動療法
2.4 統合失調症の認知行動療法
3 今後の方向と課題

第8章 精神科リハビリテーション   (管心、古川俊一)
1 はじめに
2 日本における精神保健福祉サービス
2.1 社会復帰施設
2.2 地域生活支援事業
2.3 医療機関併設デイケア
3 日本に導入された精神科リハビリテーションのプログラム
3.1 認知機能リハビリテーション
3.2 社会的認知トレーニング
3.3 IMR(Illness Management and Recovery)
3.4 IPS(Individual Placement and Support)
3.5 ACT(Assertive Community Treatment)
3.6 WRAP(Wellness Recovery Action Plan)
4 東大リハビリテーション部精神科デイホスピタルの紹介
5 さいごに
キーワード
課題克服,市場,精神疾患の科学的解析,脳画像研究,光トポグラフィー,遺伝子解析,死後脳研究,動物モデル,臨床試験,創薬,診断,診断機器,薬物療法,栄養学的介入,幹細胞療法,照度光療法,認知行動療法,リハビリテーション,書籍
送料
当社負担(国内)

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