2021年04月27日(火)
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・水素脆化、遅れ破壊で困っている企業の研究・開発・品質保証の方
・今後、新規事業として水素エネルギー関連を検討している方
・金属と水素に関する基礎
・各種水素分析方法の特徴・注意点
・水素脆化メカニズムの国際的な動向
・各種金属材料の水素脆化に関する最新の研究成果
・水素脆化抑制に向けた指針
水素脆化とは水素と応力により材料が脆くなる現象であり、近年、遅れ破壊・水素脆化に対する知見が強く求められています。例えば、環境問題を背景に、輸送機器の軽量化のため材料の高強度化が求められていますが、材料を高強度化するほど遅れ破壊感受性が高まり、突然の破壊が危惧されます。また、水素をエネルギーとする燃料電池システムは次世代エネルギーの主役として期待されていますが、燃料電池車のタンクや水素ステーションでは極めて過酷な水素環境で材料が使用される傾向にあり、安全性と信頼性の確立が急務といえます。
本講演では、金属と水素の物理化学的相互作用の基礎を平易に解説し、金属材料中の水素分析方法の特徴・注意点を説明します。また、各種金属材料の遅れ破壊・水素脆性に関する過去および最新の研究、国際的な動向を理解し、最後に抑制に向けた指針を提案します。
1.金属と水素の物理化学的性質の基礎事項
1-1.金属(bcc,fcc,hcp)中の水素の固溶
1-2.金属表面での水素の吸着、侵入過程
1-3.金属中の水素拡散
1-4.金属中の水素トラップサイト
2.水素分析方法の特徴・注意点
2-1.昇温脱離法
2-2.水素可視化方法
3.これまでの水素脆化メカニズム
3-1.水素脆性とは
3-2.水素脆性の特徴
3-3.内圧説
3-4.格子脆化説
3-5.局部変形助長説
3-6.空孔凝集説
4.金属中の水素存在状態と脆化メカニズム解明へ向けた最近の研究
4-1.昇温脱離法によるbcc,fcc,hcp金属の水素放出プロファイル比較
4-2.bcc金属(鉄鋼材料等)の水素存在状態と水素脆化
4-3.fcc金属(ステンレス鋼、アルミニウム等)の水素存在状態と水素脆化
5.水素脆化メカニズムに立脚した水素脆化抑制指針
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