(1). 緒言 - 高分子のガラス転移
(2). 高分子とは何か、低分子に見られない性質
2-1. 高分子の定義
2-2. 重合度と分子量の分布
2-3. 高分子の集合状態と性質
(3). ガラス状態
3-1. 高分子の熱的振る舞い
3-2. 過冷却状態と仮想温度
3-3. ゴム状態とガラス状態
3-4. 高分子のガラス転移温度 (Tg)
(4). 示差走査熱量測定 (DSC)
4-1. DSC曲線とその表示方法.
4-2. 基線(ベースライン)の引き方とピーク面積
4-3. DSC.データからCp.データへの変換法
(5). ポリスチレンのエンタルピー緩和
5-1. 温度履歴と構造緩和, エンタルピー緩和
5-2. 代表的な三種の温度履歴
5-3. 緩和したエンタルピーとその平坦値
5-4. 緩和関数の算出と換算変数による解析
5-5. 他の高分子との比較
(6). 重ね合わせの原理
6-1. ガラス転移と粘弾性
6-2. 粘弾性の温度依存性と
6-3. 時間-温度換算則とWLF.式
(7). くし形ポリマーのエンタルピー緩和
7-1. 温度履歴とエンタルピー緩和
7-2. エンタルピー(内部エネルギー)の減衰
7-3. 活性化エネルギースペクトルによる解釈.
(8). ポリスチレンのエンタルピー緩和と緩和を示す数学モデル
8-1. 数学モデルと緩和量の予測
8-2. Cp.データのモデル計算の詳細解説
8-3. 計算データと実測データの比較ならびにデータフィッティング
8-4. モデルパラメータとCp.データの関係
8-5. 適正なモデル計算のために
(9). ポリスチレンの物理エージングとエンタルピー緩和
9-1. 冷却と延伸による物理エージング
9-2. 延伸試料のDSC測定
9-3. 延伸とTg の関係
(10). 結言 - エンタルピー緩和の研究から学べること