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学生:
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「表面は悪魔が造った」というのはパウリの有名な言葉ですが、今日に至るまで、物質表面の完全な制御は実現されていません。一方、物質は微細化すると、体積に対する比表面積が増大し、表面の影響は排除できず、微細化された物質の中でも量子構造はその最たるものです。
2023年度のノーベル化学賞はコロイダル量子ドットの開発と発展に授与されましたが、実はこの研究の鍵となったのは表面制御技術です。化学者達は遡れば遅くとも既に紀元4世紀にはナノ粒子を合成・利用し始めていましたが、このナノ粒子電子物性を十分に利用することは今日もまだ容易ではありません。nmオーダーで大きさを制御した半導体ナノ粒子の合成技術もまた、20世紀半ばには確立されていますが、エピタキシャル成長された量子構造の様に発光させることは困難でした。こうしたコロイダル半導体を発光させたことが昨年のノーベル賞に繋がりました。
演者はエピタキシャル・コロイダル両方のアプローチで量子構造の表面・界面制御に携わってきた立場から、これらの概説し、最新の成果を紹介することで、皆様に微細構造利用の研究・開発のヒントが提供できれば、と考えています。
1.はじめに
1-1. ナノ構造・量子構造とは
1-2. 微細化の恩恵と困難
1-3. 量子構造と表面・界面
1-4. まとめ
2.量子構造の作製法
2-1. エピタキシー: MBE、MOCVD
2-2. コロイダル: 微粒子合成法
2-3. プロセシング
3.量子構造と表面・界面
3-1. 微細化と表面・界面
3-2. 表面・界面と電子物性
3-3. 界面活性剤
3-4. パッシベーション
3-5. 課題
4.最近の研究紹介
4-1. in situ と ex situ 処理
4-2. 原子層堆積法(ALD)
4-3. アモルファス被覆
4-4. 表面洗浄化
5.まとめ
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